

近くのヤブミョウガの実がきれいな色になってきた。
小さくて、じゅずだまには出来ないようだ。子供が遊ぶのにいい。
もう少し大きいミズキの実は色の変化が面白い。秋には花柄ももっと赤くなるのだろう。

これも似たような実だが、ミズキではなく境川堤防のフェンスに生ったヤブガラシだ。

ヤブガラシに実が生る?
地域によって首を傾げる人が多いのではないか。
大変はびこっている我が家の近くのヤブガラシにも実は一つもない。

ヤブガラシの実について、基礎生物学研究所や大阪市立大学の先生たちが研究されている。
基礎生物学研究所のHPのコラムに「ヤブガラシに2倍体と3倍体があることが判明」というのが出ている。
要点1:ヤブガラシには2倍体と3倍体がある。
(染色体が基数の2倍あるか、3倍あるか)
2:実がつかないヤブガラシは3倍体で、実がつくのは2倍体である。
3:3倍体では5枚の小葉を持つ複葉だが、2倍体では3枚の小葉である。
4:東日本では2倍体(実が生る)は、ほとんど見られない。
中部以西ではよく見る。
(なお、実をつけないものは地下茎で繁殖する。)
このヤブガラシは要点3と4についての例外的生態なのであろうか。
たしかに横浜西部の我が家近くでは、上の写真のように実がない。
また5枚複葉だ。

しかし、ちょっと離れた境川では実が生っている。
実の生っている株の葉には、3枚複葉の特徴を示すものもある。しかし主流は5枚である。
そして3枚と5枚のあいだの途中経過のような姿のものもある。
2倍体のものと3倍体のものが自然交配して、それぞれの遺伝子が顔を出すのだろうか。


こういう雑草でも研究対象はいっぱいあり、しかも奥が深そうだ。
植物の分布の状況も人の生活により影響を受けて変化しているかもしれない。
人がヤブガラシに与える影響なども面白い研究テーマになるのではないか。
追記(8.25):コラムの著者の先生からメールを頂いた。
2倍体は、シュートが地下から出始めたばかりのときや、枝の先の方の細い茎には3枚葉が付く。しかし大いに繁茂しているときには5出葉となる。ただし質感がちがうので、見分けは出来る。とのことであった。
先生、ご丁寧にありがとうございます。
紫色になっているのを見ました。
秋が来てますね。
だけど今日もウグイスが鳴いていました。秋になったらどうするんでしょうね。
じっくり見る事もなく通り過ぎてますが。。。
3枚葉と5枚葉。。。知らなかった。
実がなるかどうかも、気にかけてないから分からない。
ヤブガラシ、要チェックですね!
今度ちょっと観てくださいね。
いつも勉強になります。
今日も、へーーと思いながら読ませてもらいました。
うちの近くのヤブカラシは実がなっていませんでしたよ。
基礎生物学研究所は岡崎にあり、コラムの先生はそのあたりで実のなるのを発見して、驚かれたそうです。
研究熱心で感心しています。
これだけ説明していただけたら
納得です。
ヤブガラシも初めてです。
カラシの一種なのでしょうか?
当初はこんなに植物に詳しくもなかったですよね。
今じゃ、すっかり町の植物博士。
ヤブカラシの実は私もはっきりとは気づきませんでしたが、近くの公園のは緑色の実がついていたと思います。
昔、秋になって枯れたヤブカラシのツルと実を取ってきてドライフラワーにしていたこともあるので、この辺りののは2倍体が多いのかもしれません。
皆さん、地元のヤブカラシを観察しておーちゃんに報告しましょう!
繁殖力が強いので嫌われ者です。
たしかに最近は植物観察ネタが多くなりましたが、植物博士とまでは行きません。
大阪は実のなるのが珍しくはないということでしょうか。ヤブガラシも枯れるんですね。秋にしっかり確かめます。