百日紅が咲き競うころになると、カラスウリの実が大きくなってくる。
だいぶ前の
カラスウリの記事では、雄花の様子を書いた。
カラスウリは雄株、雌株があり、雄株には実がならない。
ようやく雌株らしいものを見つけたが、夕方に雄株の花が咲いても雌株は咲かない。
しばらく忙しく行かなかった間に、大きくなっている実があった。
よくよく観察してみると、雄花は夕暮れに咲くのに対して、雌花はすっかり暗くなってから咲く。
しかも雄花はたくさん咲くけれども、雌花は葉腋にひとつだけで数が少ない。気づきにくいわけだ。
全体的には雄雌の花のちがいは分かりにくいが、雌花は突き出した3本のメシベを持ち、その根元には蜜がある。
雄花は翌日には花の根元から落ちてしまうが、雌花は咲く前から根元がふくれはじめる。
蛾の助けで受粉した後、このふくらみが大きくなって、下向きにぶら下がる。
ふくらみは根元で太くなるだけでなく、花弁のしぼんだ方向に伸びていく。
うっすらとしていた縞模様がはっきりすると烏瓜という名前が納得できる。
秋に向かって、おなじみの赤色に変わっていくことだろう。
今朝の読売新聞「まちかどの四季散歩」にユウスゲとカラスウリが取り上げられている。
カラスウリの根から天花粉(テンカフン)が採れるという。子供のころの湯上りが懐かしい。
中国では「潔白如雪、よって天花粉」とされているそうだ。