ババァの小言に耳を貸せ!

ババァである私が日々感じたことや体験したことを綴ります。

皇帝ペンギン

2005年08月10日 | 映画
          
娘2号のリクエストで皇帝ペンギンを観てきた。
お金を出して見る映画は久しぶりだ。
だけど今日はレディースディなので
1000円で観ることが出来た(セコ)

南極に冬の気配が感じられる3月、
心地よい海での生活を離れるところから始まる。
皇帝ペンギンたちは不器用な足取りで一列になって、
険しい氷の丘を越えて20日間かけて100kmも内陸へと歩き続ける。
その目的は、安全な場所で子どもを産み育てることだ。
そこはオアモック(氷丘のオアシス)と呼ばれている。
数百メートルにわたって氷山が続き、
外敵が容易に近づくことはできない場所だ。
ペンギンは星や太陽でオアモックの位置を覚えている。
すぐに地形の変わってしまう氷の国では
唯一変わらない目印なのだ。
オアモックに到着すると
声と踊りで求愛をし
オンリーワンを見つけてカップルになる。
これがまたラブラブなのだ。
頬を寄せ合いぴったりと寄り添う姿は
本当に愛くしんでる感じがした。
そうして 5月に卵が産み落とされる。
メスは卵をオスに託して
自分の飢えと生まれてくる子供の為に
また100キロ離れた海に向かって歩きはじめる。
たかが卵を受け渡すだけなのだが
すばやく相手の足の上に卵をのせ温めないと
卵は見る見る凍りつき生命を失う。
しかし手足の短いペンギンは上手く出来ない。
不慣れな若いカップルの卵は
凍り付いてしまっていた。
オスは託された卵を120日間何も食べずに
ただじっと温め続ける。
太陽が昇らない冬の季節
吹き荒れるブリザードに
団子のように寄り添いながら耐え続ける。
寄り添うにもルールがあるようで
群れの外側で強風にさらされた仲間を
順番に内側へ移動させるそうだ。
20日間歩き海に着いたメスは
海に飛び込むと凄い勢いで泳ぎ始める。
今までのヨチヨチ歩きが嘘のように
ビュンビュンと飛ぶ矢のように泳ぎ魚を捕る。
その変身ぶりはビックリだ。
ペンギンは陸の動物ではなく海の動物なのだと思った。
しかしその海にも長くは入れない。
卵からかえったヒナに餌をあげる為に
また20日間かけてオアモックに向かう。
オスは自分の体力が無くなるギリギリのところで
卵を温めヒナをかえす。
ヒナにかえしてもメスが帰って来なければ
餌がもらえずに死んでしまう。
ヒナの命をオスとメスでリレーしていくのだ。
ヒナにかえす役目を終えたオスは
メスにヒナを託して
自分の飢えを癒すために海に向かう。
絶食明けのもっとも過酷な旅だ。
体力の無い者は海に辿り着くことなく死んでいく。
だから皇帝ペンギンはオスが少ない。
ヒナもまだ南極の寒さに耐える体力はない。
母親とはぐれて死んでしまう事もある。
ヒナに死なれた母親は
悲しみから正気を失い
他所のヒナを奪い捕ろうとする。
その争いで押しつぶされ命を落とすヒナもいた。
お腹を満たしたオスが戻ってくると
長かった冬も終わり
しばし親子3人の時間が訪れ、
やがて巣立の時がくる。

たった3人で南極に乗り込み8880時間かけて
撮影したそうだ。
自分たちの命を懸けて
海とオアモックを行進するペンギンたち
一見効率の悪い事のように思えるが
戦うすべのないペンギンが
ヒナを育て生き残る為の最良の方法なのだろう。
ヨチヨチと滑って転びながら歩く
不器用なペンギンたちは
-40度の極寒にも耐える熱い魂の奴らだった。

10 コメント

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見たくなりました (藤子)
2005-08-11 08:13:39
この映画のお話をラジオで誰かが

していて、その時「皇帝ペンギンの

子育てはある意味人間よりも人間らしい」

とお話さりていたので、ちょっと興味が

あったのですが、オバチャンの投稿を見て

ますます見たくなりました。

動物物と老人物に弱い私・・

たぶん見終わった時にはぐちゃぐちゃの

顔になっているかもしれません・・

過酷な状態で子育てする動物の方が

本能ではあるでょうが、愛情にあふれて

ますよね。

人は少し楽をしすぎて子供に対する

無条件の愛を忘れてしまっているのかも・・

なーんて思ってしまいました。
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すごく上手い解説 (横浜のおーちゃん)
2005-08-11 09:09:09
映画を見た気分そして見たい気分になりました。

自転車に乗って、つきみ野へ観に行きます。年寄りは、いつでも1000円で観られます(セコ)

紹介してもらってありがとう。
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またまた、涼しくなるお話ですね (kokenori)
2005-08-11 10:59:57
テレビでCM見てる時から、観てみたいなぁって

思ってました。

感動ものって感じですねぇ。

いつまでやってるかなぁ?

ぜひ、観にいってきます。

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のん気に (ちょびママ)
2005-08-11 14:43:00
WOWOW放映、もしくはテレビ放映されるまで待とうと思ってたのに

オバチャンの解説聞いたら行かずにおられなくなっちゃったじゃないよぉ。

こちらは夫婦どちらかが50歳以上なら二人で2千円(セコ)(笑)

私は「どうぶつ奇想天外」でも毎回号泣してるからね

バスタオル持って行ってくる!
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是非観て下さい。 (オバチャン)
2005-08-11 23:24:02
藤子さん>命を掛けて子育てするのに

巣立ちの時の潔さは尊敬します。

人間はお互いにいつまでも寄り添って

親離れ子離れが出来ずに

ぬくぬくしてしまいますよね。

全てに温い感じ。



おーちゃん>ちょっと語り過ぎていますね。

でもペンギンの生き様は言葉にはなりません。

是非映画観てください。

いいな~いつでも1000円(笑)



kokenoriさん>映像がとっても綺麗です。

水・空・空気全てが澄んでいて匂いのない世界。

ペンギンが反則のように可愛いです。



ちょびママ>バスタオル~必要だね(笑)

もうペンギンのぶきっちょさが可愛らしくて

抱きしめてぶんぶん振り回したいくらいだったよ。

どっちかが50歳以上・・・来年旦那が50歳だ!

その制度こっちにもあるかな?

調べてみよ~~!
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ペングィ~ン! (あひこ)
2005-08-12 11:47:08
私も観ましたよっ!

ホントによかったっす!

人間の知っている世界なんて微々たるもんだと改めて感じさせられた映画でしたね~(しみじみ)

悲しい場面もあるけど、ちょっとした仕草とかが・・・もう、たまらんです。メロメロです(溶)

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やばいなぁ (しーさん)
2005-08-12 14:26:19
もうねぇ、観たい映画のひとつなんですよ。

なんつっても僕の夢に『ペンギンを飼う事』とあるもので。



昔、中国地方の某動物園でペンギンの飼育を担当しました(短期間だけど)

可愛い見た目に誘われてるとひどい目にあいました(泣)

いやぁ、強いわ、ペンギン!



映画観たいなぁ・・・。
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ぺんぎん! (オバチャン)
2005-08-12 23:30:27
あひこちゃん>ブログに見たと書いてありましたね。

可愛い~奴らですよね。

人間は楽してるな~と思うわ。



しーさん>ペンギンを飼うの?

しーさんが散歩させてる図想像しちゃう(笑)

えぇぇぇ飼育係やってたの?

横浜の某動物園のペンギンは臭いです。

夏はゆっくり見てられません!

あの可愛らしさは人を油断させる為だったのか・・(笑)

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失礼致します。 (オリーブ)
2005-08-14 09:51:39
はじめまして、『横浜のほほん』からこちらに伺いました。

私もきのう皇帝ペンギンを観て参りました。

手足は短いけれど、あなどるなかれ『皇帝ペンギン』

でした。

オバチャンのパンチの効いた『小言』楽しいです。(^^)

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オリーブさんへ (オバチャン)
2005-08-14 20:15:43
ウエルカム~!

コメントありがとうございます。

本当にペンギンあなどるなかれですよね。



小言というより暴言?に近いですが(笑)

時々覗いてやって下さい。

よろしく!
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