下北沢のApollo(2023/1/7)。
Chinatsu Ikeda 池田千夏 (p)
Misaki Motofuji 本藤美咲 (bs, ss, electronics)
バリトンサックスは速度や重さのゆえかサウンド全体の雰囲気に貢献している。そのためコード楽器としてのピアノとの親和性が高く、序盤はふたりが近づいたり、重なったり、追いかけっこをしたり。ポータブルカセットやエレクトロニクスもそれに一役も二役も買っている。また、タンギング音を拾ってばら撒いたのか、まるで場が海の中のように感じられる。
この日本藤さんはソプラノを(あらためて)初めてパフォーマンスに使ったようで、こうなるとバリサクと異なって「全体性」よりも「運動性」。ところがそれだけでなく、管の共鳴を抑えて吹きすさぶ風のようなものを表現し、「全体性」へとシフトした。
池田さんのピアノはサックスが場に拡がろうと飛翔しようと物語の創出。セカンドセットでは曲も紛れ込ませたが、インプロとの境界はきわめて自然だった。
Fuji X-E2, XF35mmF1.4
●本藤美咲
People, Places and Things × Ex@小岩BUSHBASH(2022年)
本藤美咲+岡千穂@Ftarri(2022年)
本藤美咲+遠藤ふみ@Ftarri(2021年)
照内央晴+柳沢耕吉+あきおジェイムス+本藤美咲@なってるハウス(2021年)