Sightsong

自縄自縛日記

西島芳 trio SONONI@下北沢Apollo

2018-11-25 13:18:02 | アヴァンギャルド・ジャズ

下北沢のアポロで、西島芳 trio SONONI(2018/11/23)。

Trio SONONI:
Kaori Nishijima 西島芳 (p, voice) 

Motohiko Ichino 市野元彦 (g) 
Akira Sotoyama 外山明 (ds) 

外山明、市野元彦という剛の者というか唯一者というか、そんなふたりを率いた西島芳さんのtrio SONONI。爽やかな雰囲気をまとってはいるが、実のところ、一筋縄ではいかない音楽である。

アンビエント的な「Siesta」、それから「With a Heavy Rain」に続き、「Arrival」。2013年の『White in Dark』に収録されている曲であり、西島さんによれば、その前年にスウェーデンに到着したときの空気感を曲にしたものだという。清冽で、市野さんとユニゾンのように重なったときの音の官能といったらない。4曲目は「Elegy」。スウェーデンの詩人トーマス・トランストロンメルの詩をもとにしたということで、イントロの透明さや、曲全体が持つボーダーのない感覚が良い。

セットの最後は「Naive」。市野さんのギターは、曲であってもインプロであっても、演奏するというリアルがすべてを超えるような不思議な素晴らしさがある。外山さんの自由なパルスと相まっての不定形のサウンド、それではヴォイスはというと、それらのあわいに現れては消えていく。

セカンドセットは外山さんの2曲「Harbor」と「F Penta D Blues A」から。続く「たわいのない話」では、それまでよりも比較的力強くピアノを弾き始め、ギターとドラムスが追随した。「瑞雨」ではギターから始まり、西島さんのヴォーカルとピアノとギターとの重なりがたまらなく良い。「Missing Airport」でもやや強いイントロで、その一方で、ことばが水蒸気や空気でコーティングされている。アンコールは「Evening」。ドラムスもギターも浮上して出てくる。

アポロの雰囲気とも相まって陶然。また次の東京公演の際には聴きにこなければ。

Fuji X-E2、7artisans 12mmF2.8

●西島芳
西島芳 triogy@本八幡cooljojo(2018年)
西島芳 triogy@下北沢Apollo(2018年)
西島芳 trio SONONI@下北沢Apollo(2018年)
西島芳アンサンブル・シッポリィ『Very Shippolly』(2017年)
『SONONI, Laetitia Benat』(2016年)


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