吉祥寺のMANDA-LA2(2019/3/31)。
邂逅:
Yoshino 与之乃 (琵琶, vo)
Natsuki Tamura 田村夏樹 (tp, vo)
Amu:
Mizuki Wildenhahn (percussive dance)
Natsuki Tamura 田村夏樹 (tp)
Satoko Fujii 藤井郷子 (p)
Atsushi Itani 井谷享志 (perc)
藤吉:
Satoko Fujii 藤井郷子 (p)
Tatsuya Yoshida 吉田達也 (ds)
■ 邂逅
与之乃&田村夏樹『邂逅』のリリースライヴである。
はじめは与之乃さんが琵琶を横にして弦を擦り、一方の田村さんは叩きをみせる。やがて田村さんのユーモラスでもある深いトランペット、それはときに邦楽器のように聴こえる。ふたりの息があってきた。田村さんの連続的な音に対して与之乃さんは糸を使った音で応じる。
2曲目はCDに収録された「邂逅の巻」。与之乃さんのドスの効いた声、その歌詞によって変幻自在に変貌するトランペットが素晴らしい。白猫のフォルテが飛翔し雀が鳴く場面での上がり、八咫烏が襲ってくる場面での恐怖感、闘いの昂揚。以前に渋谷メアリージェーンでのライヴもCDも聴いたのだが、あらためて聴くとその迫力に驚く。そして八咫烏が泥炭に沈むときの鐘。
■ AMU
これもまたリリースライヴ。ちょうど1年前にMMMというグループでのライヴを稲毛のCandyで観たのだが、そのときは、詩人の三角みづ紀さんが参加できなかった。結果としてメンバーが同じである。しかし、場が違うためか、状況が違うためか、ずいぶんと印象が異なり、ミズキ・ヴィルデンハーンの大変な迫力に気圧された。
はじめのミズキさんの嵐の如き足踏み。ここにピアノとパーカッションが入ってゆく。ミズキさんは自身の身体を確認しなぞるように動き、限界を試すようにバシンバシンと破裂音を立てる。
各人のプレイは同時にではなく入れ替わりやってくる。ときに波濤のようであり、ときに闘牛のようであり。井谷さんのパーカッションはその劇場で空間を切り刻むように鮮やかだった。ミズキさんの足と井谷さんのパーカッションとのテンションの高い対話が見事。田村さんのトランペットは何かを絞り出し、循環しながら何かを付加してゆく。そして藤井さんが入り全員の音世界になる。ピアノが単音を続け、トランペットがヴィブラートで吹く。あまりのドラマチックな展開に泣きそうになる。
■ 藤吉
藤井郷子 vs. 吉田達也、ナマでこの対決を観るのははじめてである。
4曲ほどやったのだろうか。吉田さんの鬼爆的なドラミングはいつだって凄いのだが、その苛烈さ、強烈さに一歩も引けをとらない藤井さんのピアノには驚かされた。轟音だけでなく、この展開で繊細な音さえ出して、それで強さが拮抗している。しかも藤井さん、笑いながら愉しんでいる。なんてことだろう!!
Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4
●与之乃
与之乃&田村夏樹『邂逅』(2018年)
与之乃+田村夏樹@渋谷メアリージェーン(2018年)
●田村夏樹
与之乃&田村夏樹『邂逅』(2018年)
与之乃+田村夏樹@渋谷メアリージェーン(2018年)
Mahobin『Live at Big Apple in Kobe』(JazzTokyo)(2018年)
魔法瓶@渋谷公園通りクラシックス(2018年)
MMM@稲毛Candy(2018年)
藤井郷子オーケストラ東京@新宿ピットイン(2018年)
藤井郷子オーケストラベルリン『Ninety-Nine Years』(JazzTokyo)(2017年)
晩夏のマタンゴクインテット@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
This Is It! @なってるハウス(2017年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)
藤井郷子『Kitsune-Bi』、『Bell The Cat!』(1998、2001年)
●藤井郷子
This is It! 『1538』(2018年)
魔法瓶@渋谷公園通りクラシックス(2018年)
MMM@稲毛Candy(2018年)
藤井郷子オーケストラ東京@新宿ピットイン(2018年)
藤井郷子オーケストラベルリン『Ninety-Nine Years』(JazzTokyo)(2017年)
晩夏のマタンゴクインテット@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
This Is It! @なってるハウス(2017年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)
藤井郷子『Kitsune-Bi』、『Bell The Cat!』(1998、2001年)
●井谷享志
This is It! 『1538』(2018年)
MMM@稲毛Candy(2018年)
This Is It! @なってるハウス(2017年)
●吉田達也
クリス・ピッツィオコス+吉田達也+広瀬淳二+JOJO広重+スガダイロー@秋葉原GOODMAN(2017年)
RUINS、MELT-BANANA、MN @小岩bushbash(2017年)
PAK『NYJPN』(-2014年)
一噌幸弘『幽玄実行』『物狂 モノグルイ』(JazzTokyo)(2011年)
デレク・ベイリー+ルインズ『Saisoro』(1994年)