Sightsong

自縄自縛日記

謝明諺+秋山徹次+池田陽子+矢部優子@Ftarri

2019-06-19 07:37:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

水道橋のFtarri(2019/6/18)。

MinYen "Terry" Hsieh 謝明諺 (ts)
Tetuzi Akiyama 秋山徹次 (g)
Yoko Ikeda 池田陽子 (viola)
Yuko Yabe 矢部優子 (p)

秋山+池田+矢部トリオ。はじめて観る矢部さんのプレイに驚いた。ピアノを蹴ったり蓋を無雑作に開け閉めしたりして、それが演奏空間にためらいなく侵入してくる。逆に言えば、演奏空間においてそのような日常の動きが如何に抑制されているのかということだ。池田さんは(演奏と日常の垣根のことではなく、)演奏自体で極めて抑制した音を出す。それが放縦のピアノと、目を覚ますような秋山さんのギターとの対比において鮮やかだった。抑制のエネルギーによってか、池田さんは激しい動きではないのにとても汗をかいていた。

テリーさんのソロ。5、6種類の演奏を行った。マイクを使わず、天井の高いFtarriの空間の中で、音になるかならないかの小さくマージナルな音、ヴォイスとともに吠える咆哮、フレージングを主にした展開、管を過剰に鳴らしての音のよれなど、巧みで、物語のように聴こえた。終わった後の拍手がとても大きかった。

4人。矢部さんはさらに放縦になり鍵盤も叩き、嬉しくなる。池田さんは一転して多彩に突出する演奏であり、含みのある良い音。秋山さんはやはりストイックと欲の両方が感じられる楔を打ち込んでくる。そして、ときにピアノとヴィオラとがテリーさんとともに融合し、サウンド全体がずおおっと盛り上がり、壁やピアノの筐体が共振しているように聴こえた。

Fuji X-E2、7artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4

●謝明諺
謝明諺+高橋佑成+細井徳太郎+瀬尾高志@下北沢Apollo(2019年)
陳穎達カルテットの録音@台北(2019年)
東京中央線 feat. 謝明諺@新宿ピットイン(2018年)
謝明諺+大上流一+岡川怜央@Ftarri
(2018年)
謝明諺『上善若水 As Good As Water』(JazzTokyo)(2017年)
マイケル・サイモン『Asian Connection』(2017年)

●池田陽子
アレクサンダー・ホルム、クリス・シールズ、クラウス・ハクスホルムとのセッション@Permian(2019年)
エレクトロニクスとヴィオラ、ピアノの夕べ@Ftarri(2019年)
鈴木ちほ+池田陽子(solo solo duo)@高円寺グッドマン(2019年)
池田陽子+山㟁直人+ダレン・ムーア、安藤暁彦@Ftarri(2018年)
森重靖宗+池田陽子+増渕顕史『shade』(2018年)
佐伯美波+池田若菜+池田陽子+杉本拓+ステファン・テュット+マンフレッド・ヴェルダー『Sextet』(2017年)
クリスチャン・コビ+池田若菜+杉本拓+池田陽子『ATTA!』(2017年)

●秋山徹次
エリザベス・ミラー+クレイグ・ペデルセン+秋山徹次+中村としまる@Ftarri(2018年)
「響きの今」(ジョン・ラッセル、ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ、ピーター・エヴァンス、秋山徹次)@両国門天ホール(2018年)
高島正志+古池寿浩+秋山徹次「Blues Frozen Xīng ブルース 凍てついた星」@Ftarri(2018年)
ファビオ・ペルレッタ+ロレンツォ・バローニ+秋山徹次+すずえり@Ftarri(2017年)
池田謙+秋山徹次@東北沢OTOOTO(2017年)
『OTOOTO』(2015、17年)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。