Sightsong

自縄自縛日記

松風鉱一カルテット@西荻窪Clop Clop

2018-08-02 07:03:12 | アヴァンギャルド・ジャズ

西荻窪のClop Clopで松風鉱一カルテット(2018/8/1)。

Koichi Matsukaze 松風鉱一(as, ts, fl)
Takayuki Kato 加藤崇之(g)
Hiroaki Mizutani 水谷浩章(b)
Akira Sotoyama 外山明(ds)

石田幹雄の入らないオリジナルカルテットである。そのためなのか、それともClop Clopという親密な場のためなのか、先日の新宿ピットインでのライヴとは少し雰囲気が違っていた。外向きの飛び道具を使うのは何となく控えて、まったりと楽しむ感覚。しかし、腰を据えてあり余るほどの自由を発散することは変わらない。

松風さんのアルトはちょっと前のヤナギサワの可愛い音から、また、トレードマーク的なささくれた音になっていた。テナーもフルートも然りである。加藤さんはジャズギターらしく弾きまくることも無くはないのだが、やはりあらゆる音を試してそれを音楽にしてゆく凄腕。途中でバスマジックリンのべこべこの大きな缶を使ってスライドさせ始めたのには笑った。それに呼応して外山さんも自由拍子の上でさらに遊ぶ。そして水谷さんの強く愉快なグルーヴがある。

今回、ライヴでははじめて「ゾウさん」(団伊久磨、『ア・デイ・イン・アケタ』に収録)を聴くことができた。おもむろにテナーで吹き、それが解体されたり再び形になったり。最後には松風さんの三拍子の名曲「w.w.w.」で締めた。加藤さんはまるでキーボードのような音でテナーとハモり、これまで聴いたことのない「w.w.w.」だった。(この曲は山中千尋がカヴァーしているが、他に変態な誰か演奏しないか)

終わった後、松風さんは、自分の音色は声と同じく変えられないものだから、それを出発点としてサウンドを作っていくのだというようなことを話した。いかにもシンプルだが、唯一無二の松風サウンドはそれかと思えたりもする。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4

●松風鉱一
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年)
今村祐司グループ@新宿ピットイン(2017年)
松風M.A.S.H. その2@なってるハウス(2017年)
松風M.A.S.H.@なってるハウス(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その3)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その2)
松風鉱一@十条カフェスペース101(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その1)
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2014年)
5年ぶりの松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2013年)
松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2011年)
松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2008年)
松風鉱一カルテット、ズミクロン50mm/f2(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
松風鉱一トリオ+大徳俊幸『Earth Mother』(1978年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』 
反対側の新宿ピットイン
くにおんジャズ、鳥飼否宇『密林』


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