長沢哲『a fragment and beyond』(fragmental records、2015年)を聴く。
Tetsu Nagasawa 長沢哲 (ds, cymbals, bells, wind chimes, glockenspiel)
長沢哲のパーカッションソロ。
このユニーク極まりない人の音は清冽であり、響きの遠近感ゆえか、外に向かって開かれているように感じる。そのスピード感は、自然落下のようでもあり、また武具を用いた舞いのようでもある。自然と人為とはここまで接近する。
2曲目はどうやら自身の音を逆向きに再生して、それにオーバーダブしたもののようであり、そのスピードに焦燥と狂が付け加わる。また9曲目は「闇鍋」と題され、自身の音の最初と最後だけを聴こえるように再生して、オーバーダブしている。それでも不思議と長沢哲色となっているのだから面白い。
長沢さんはこの10月下旬に東京のあちこちで演奏する。昨年(2017年)に観た、長沢さんと齋藤徹さんとのデュオはなにしろ素晴らしかった。どれかに行けるといいなあ。
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