湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

イッツ ア ワンタンフルワールド

2014-02-12 22:39:45 | B食の道


スープには特に深みがあるわけではない。でも、間違いなく普通においしい。
そのスープの中に、黄色っぽいクラゲ型のワンタンが3つ沈んでいた。
レンゲですくいあげたら、思ったより重量感がある。口元に運ぶとツルンと滑り込んだ。噛むとプルンとしてジワっと解け、コロコロと具が舌の上にあふれ出したのだ。

なんだ、これ。こんなワンタン、初めて。なんだか楽しい。そして何より、ちょっと濃い味付けが普通においしいスープとよく合うのである。
このツルン、プルン、ジワッ、コロコロが、あと2回も味わえると思うとなんだかもう嬉しくなってきた。



『天龍菜館』で頼んだのは、ランチの「ワンタンスープとチャーハン」。
メインのもう一品であるチャーハンは、「焼き飯」と呼びたいビジュアル。決して美しくない(失礼)。でも、その感じにかえってひかれる。こちらも普通にちゃんとおいしい。
大根と人参のお新香は、完全に和風。杏仁豆腐は、初めての生姜風味。これらがセットになって500円!
またしても中国四千年の歴史と出会っちゃった。

この店は市立みなと総合高校の裏手、中華街の中心からはちょっと離れた場所だ。どっちへ滑らせたらいいかわからない怪しい入口の扉。入ると4人掛けテーブル×2、2人掛けテーブル×2、壁に向いた席×2を小さな立方体の中にギュッと収めちゃったコンパクト感。冷たいと思ったグラスのウーロン茶があったかい喜び。ときどきビーッという音がすると料理が出てくるところをみると厨房は別のフロアにあるらしい造り。圧倒されるほど壁にビッチリ貼られたメニュー。そして、そのメニューをよく見ると・・・



なにからなにまでスゴイ店じゃん(笑)。

紹介してくれた おっさん二人飯の相棒曰く
「例えば、地方から出てきた友人に中華街の案内を頼まれこの店に連れて来たら、まずその佇まいを見て冗談だろと怒るだろう。しかし、実際にそこで食事をしたら、後々『俺は中華街通だぜ』なんて周りのひとにうそぶくだろうそんな店」

言い得て妙である。

さっそく「俺は中華街通だぜ」と言って回りたい(笑)。