湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

ムルギー岳初登頂ニ成功ス

2012-05-22 21:58:57 | B食の道
朝イチに渋谷で仕事だった。
東京方面は電車賃もバカにならず普段はなかなか出ることができないが、仕事となれば別である。登山家であれば、現地までの移動費にスポンサーが付いたようなもので心強い。
さっそく僕は第一キャンプ地の渋谷から坂を登り始める。道玄坂だ。
次第に強くなる風雨の中、右に折れエロスの最高峰といわれる道頓堀劇場を右手に見ながら次を左折。ついに目指す『ムルギー』が見えてきたのである。
そして、いよいよ目の前に「玉子入りムルギー」岳(1050円)が、その全容を現した。














このそそり立ったご飯の造形が素晴らしい。最大斜度70°はあろうかという見事なモンブランである。
最近「ダムカレー」なるものが流行っているらしいが、ダムなんて小さい、小さい、こっちは山だぞ的なスケール感がケタ違いなのだ(なのか?)。
しかもこの山、岩盤が硬い。征服するには、歯ごたえ充分。まぁ、もともと硬めに炊いたご飯が好きな僕にとっては、なんてこたぁないんだけどね。

そして、麓に迫るカレーは黒海のよう。いかにも辛そうに見えるし、実際ピリッとくるのだが、唇や口腔が痺れるような辛さとは異なる。鼻の付け根や頭の中から汗が吹き出してくるいつもの香辛料の辛さではないような気がする(個人的な感想です)。ちなみに、メニューには「甘口+50円、辛口は+50円、大辛は+100円」とある。甘口も50円増しというのは初めて聞いた(笑)。
でも、なんだろ、具材が原形をとどめないほど長い時間をかけて煮込んだようで、実にウマイのだ。このフォルムで、この味、そして老舗の雰囲気なら、オーバー1,000円もやむなしか。
それにしても、この山岳を黒海とまぜまぜしながら食べ進める作業はなかなか楽しい。確かに崩しているのだが、登っていって、今度は下山する気分(笑)。こうして僕はムルギー岳の初登頂に成功したのである。

ところで、メニューにある大盛り1,400円とは、いったいどれだけとてつもない大きさであろうか。大盛りに350円の差を持たせるということは、やはりチョモランマ級?
とはいえ、いつかそれにも挑まねばなるまい。
なぜ挑むのかって?
だって、そこにカレーがあるからだ。



添えられたチャツネ。「お好みにあわせてルーにまぜてお召し上がりください」と書かれているが、まぜなくても、甘くていい箸休めになる。