湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

やわらかいやさい

2009-03-02 22:47:39 | B食の道


子供の頃は、ブロッコリーなんてなかった。
何かを掛け合わせた比較的新しい野菜のはずだ。初めて食卓に上がった時は、嫌いだったカリフラワーの青いやつにしか見えず、おまけに硬くてずっと苦手だった。
その印象が一気に払拭されたのは、結婚後だ。妻の実家の夕食で、ブロッコリーの緑が美しく輝く山盛りの大皿を見てから。
これは、衝撃的だった。だって、付け合わせとか彩りという位置づけじゃないんですよ。普通にメインです。ブロッコリーだけが盛られていて、ひょいひょいみんなの箸が伸びて、どんどん減っていく。
こりゃ負けちゃおれんと「いや、オレだってそんなに嫌いってわけじゃないよ」的な顔つきで、箸を伸ばしてみた。マヨネーズをちょいとつけてね。
えっ?やわらか~い。いや食感だけじゃないぞ、味もやわらか~い、やさし~い、ぜんぜん青臭くな~い。
ブロッコリーって、こんな食べ物だったっけ?と驚愕。もう、そこからは箸が止まらなくなってしまった。
特に茹で方が違うわけでもないようで、考えられるその差は、さっき畑から採ってきたばかりという点だけだった。
昨日の夕方、義父母が「箱根の温泉につかりに行く道すがら」だとウチに寄り、野菜を置いていってくれた。もちろん、採れたてだ。
その中に、スーパーのビニール袋いっぱいのブロッコリーが。さっそく茹でて食卓にあげる。
電灯の下なので、色つやが伝わらないのが残念だが、どうです、この山盛り(笑)。あんまり大きいお皿じゃないけど。四人で、こんなものをひたすら食っている家族があるだろうか。
ただただおいしいものを、好きなだけ食べられる幸せに感謝である。