NITE(ナイト)独立行政法人製品評価技術基盤機構製品安全センター
PSマガジン(製品安全情報メールマガジン)2024.5.28 VOL. 453より
もうすぐ梅雨入りの時期ですね。
激しい雨の日だと傘をさしていても濡れてしまうことがあります。
その際に持ち歩いている製品も濡れてしまうと、事故につながるおそれがあります。
特にリチウムイオン電池と水は相性が悪いので、
リチウムイオン電池内蔵製品を濡らさないように気を付けてください。
今回は雨で濡れたことが影響した、又はその可能性が考えられる事故をご紹介します。
雨で濡れて起こる事故
【電動工具用バッテリーの事故】
車両内にバッテリーを装着した電動工具を置いていたところ、
当該製品及び周辺を焼損する火災が発生しました。
→使用者は、事故発生前日に電動工具に当該製品を装着した状態で軽トラックの荷台に載せ、
1時間程雨に濡らしていました。取扱説明書には、
「激しい雨の中で長時間放置、使用する等、水に濡らすことは避けてください。」旨、記載されています。
当該製品は、電池セルの焼損が著しく、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至りませんでしたが、
雨水の浸入により、リチウムイオン電池セルの外部でショートした可能性が考えられます。
【充電式のスティック型電気掃除機の事故】
充電式のスティック型電気掃除機及び周辺を焼損する火災が発生しました。
→使用者は当該製品を廃棄する予定で、約1年半前から屋外の軒下外壁に立て掛けて放置しており、
事故発生当日は雨が降っていました。
当該製品を長期間屋外に放置したため、雨水等が当該製品内部に浸入して制御基板に付着し、
リチウムイオン電池セルに接続されているリード線の接続部間でトラッキング現象を生じて、
電池セルがショートして発熱し、出火に至ったものと推定されます。
【モバイルバッテリーの事故】
火災警報器が鳴動したため確認すると、モバイルバッテリー及び周辺を焼損する火災が発生していました。
当該製品は、棚に収納されていましたが、事故発生時は床上にあり、約30cmの炎を上げて焼損していました。
→使用者は、事故発生の2日前に外出した際に当該製品を雨で濡らしており、
その際、当該製品が正常に動作しなくなったため、事故発生まで棚に保管していました。
当該製品は、焼損が著しく、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至りませんでしたが、
雨の影響で内部のリチウムイオン電池セルが異常発熱し、出火した可能性も考えられます。
【事故事案から】
リチウムイオン電池の内部に一旦水が侵入すると、
放置しているだけでも内部の回路基板のショートやトラッキング現象が起こり、
発熱、出火に至る可能性があります。
これから雨の多い時期になりますので、屋外でリチウムイオン電池搭載製品をご使用される際は、
軒先や作業車の荷台などの雨がかかるおそれのある場所への放置、雨天下での使用は避けてください。
【リチウムイオン電池を水から守るために】
○リチウムイオン電池搭載製品を水に浸したり、過度の湿気にさらしたりしない
○リチウムイオン電池搭載製品は、水に濡れやすい場所から離れた、乾燥した安全な場所に保管する
○湿気が懸念される環境にリチウムイオン電池搭載製品を持ち運んだり保管したりする場合は、
防水ケースまたはカバーを使用する
【水没させたり、水が掛かったりした場合の対処】
水没させたり、水が掛かったりした場合は、使用時に異常が生じるおそれがあるため、
取扱説明書を確認するかメーカーや販売店に連絡するなどし、
再度使用して問題がないか確認してください。
また、濡れた直後に電源を入れると、ショートして異常発熱、発煙などが発生するおそれがあります。
【火災事故に至った場合の対処】
発煙や発火などの事故に至った場合、製品がモバイルバッテリーのような小型のもので あれば、
消火器での消火や大量の水を掛ける、水をためたバケツに投入する、など被害の拡大を防いでください。
大きな火炎により対処が困難と判断した場合は、近くの可燃物を遠ざけ、直ちに119番通報してください。
■その他の情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1) その他「2.浸水した家電製品から発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/2021082601.html
(2) 充電器「3.充電ケーブルに液体がこぼれて異常発熱」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2019022801.html
(3) テーブルタップ・延長コード「1.トラッキング現象で発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01070101.html
**********************************
どの製品も家にあるものです。
小雨の日に草刈りを行うことがありますが
気を付けないといけないのですね!
水気のないところで管理するのがいいと分りました。
普段使っているものの事故の多くは
まちがった取り扱いをしていることが原因です。
私たちは取扱説明書をしっかり確認することが大事です🖕
使いなれている製品についてはつい油断しがちです。
リチウムイオン電池搭載製品を廃棄するときは
住んでいる自治体の出し方に従って出しましょう🖕
**************************************
PSマガジン(製品安全情報メールマガジン)2024.5.28 VOL. 453より
もうすぐ梅雨入りの時期ですね。
激しい雨の日だと傘をさしていても濡れてしまうことがあります。
その際に持ち歩いている製品も濡れてしまうと、事故につながるおそれがあります。
特にリチウムイオン電池と水は相性が悪いので、
リチウムイオン電池内蔵製品を濡らさないように気を付けてください。
今回は雨で濡れたことが影響した、又はその可能性が考えられる事故をご紹介します。
雨で濡れて起こる事故
【電動工具用バッテリーの事故】
車両内にバッテリーを装着した電動工具を置いていたところ、
当該製品及び周辺を焼損する火災が発生しました。
→使用者は、事故発生前日に電動工具に当該製品を装着した状態で軽トラックの荷台に載せ、
1時間程雨に濡らしていました。取扱説明書には、
「激しい雨の中で長時間放置、使用する等、水に濡らすことは避けてください。」旨、記載されています。
当該製品は、電池セルの焼損が著しく、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至りませんでしたが、
雨水の浸入により、リチウムイオン電池セルの外部でショートした可能性が考えられます。
【充電式のスティック型電気掃除機の事故】
充電式のスティック型電気掃除機及び周辺を焼損する火災が発生しました。
→使用者は当該製品を廃棄する予定で、約1年半前から屋外の軒下外壁に立て掛けて放置しており、
事故発生当日は雨が降っていました。
当該製品を長期間屋外に放置したため、雨水等が当該製品内部に浸入して制御基板に付着し、
リチウムイオン電池セルに接続されているリード線の接続部間でトラッキング現象を生じて、
電池セルがショートして発熱し、出火に至ったものと推定されます。
【モバイルバッテリーの事故】
火災警報器が鳴動したため確認すると、モバイルバッテリー及び周辺を焼損する火災が発生していました。
当該製品は、棚に収納されていましたが、事故発生時は床上にあり、約30cmの炎を上げて焼損していました。
→使用者は、事故発生の2日前に外出した際に当該製品を雨で濡らしており、
その際、当該製品が正常に動作しなくなったため、事故発生まで棚に保管していました。
当該製品は、焼損が著しく、製品起因か否かを含め、事故原因の特定には至りませんでしたが、
雨の影響で内部のリチウムイオン電池セルが異常発熱し、出火した可能性も考えられます。
【事故事案から】
リチウムイオン電池の内部に一旦水が侵入すると、
放置しているだけでも内部の回路基板のショートやトラッキング現象が起こり、
発熱、出火に至る可能性があります。
これから雨の多い時期になりますので、屋外でリチウムイオン電池搭載製品をご使用される際は、
軒先や作業車の荷台などの雨がかかるおそれのある場所への放置、雨天下での使用は避けてください。
【リチウムイオン電池を水から守るために】
○リチウムイオン電池搭載製品を水に浸したり、過度の湿気にさらしたりしない
○リチウムイオン電池搭載製品は、水に濡れやすい場所から離れた、乾燥した安全な場所に保管する
○湿気が懸念される環境にリチウムイオン電池搭載製品を持ち運んだり保管したりする場合は、
防水ケースまたはカバーを使用する
【水没させたり、水が掛かったりした場合の対処】
水没させたり、水が掛かったりした場合は、使用時に異常が生じるおそれがあるため、
取扱説明書を確認するかメーカーや販売店に連絡するなどし、
再度使用して問題がないか確認してください。
また、濡れた直後に電源を入れると、ショートして異常発熱、発煙などが発生するおそれがあります。
【火災事故に至った場合の対処】
発煙や発火などの事故に至った場合、製品がモバイルバッテリーのような小型のもので あれば、
消火器での消火や大量の水を掛ける、水をためたバケツに投入する、など被害の拡大を防いでください。
大きな火炎により対処が困難と判断した場合は、近くの可燃物を遠ざけ、直ちに119番通報してください。
■その他の情報も併せてご参照ください。
(映像資料:リンク先で動画が視聴できますので是非ご覧下さい)
(1) その他「2.浸水した家電製品から発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/sonota/2021082601.html
(2) 充電器「3.充電ケーブルに液体がこぼれて異常発熱」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/2019022801.html
(3) テーブルタップ・延長コード「1.トラッキング現象で発火」
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01070101.html
**********************************
どの製品も家にあるものです。
小雨の日に草刈りを行うことがありますが
気を付けないといけないのですね!
水気のないところで管理するのがいいと分りました。
普段使っているものの事故の多くは
まちがった取り扱いをしていることが原因です。
私たちは取扱説明書をしっかり確認することが大事です🖕
使いなれている製品についてはつい油断しがちです。
リチウムイオン電池搭載製品を廃棄するときは
住んでいる自治体の出し方に従って出しましょう🖕
**************************************