錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

中村錦之助伝~昭和29年夏

2013-05-19 22:01:01 | 【錦之助伝】~スター誕生
 昭和29年夏の錦之助の足跡をたどっておく。

 7月半ば 『唄ごよみ いろは若衆』がクランクアップ。
 7月下旬 美空ひばりとの共演第三作『八百屋お七 ふり袖月夜』がクランクイン。
 8月1日 『唄ごよみ いろは若衆』封切。「いろは小唄」のレコードが発売される。
 8月上旬 『八百屋お七 ふり袖月夜』の撮影中。
 お盆休みを二日間とる。
 8月15日 錦之助の常宿小田屋に父時蔵と兄三喜雄が来て、宿泊。錦之助の部屋で三人が枕を並べて寝る。小田屋の女将が歌舞伎の名優時蔵が泊まるというので、慌てたのはこの時だったと思う。時蔵は8月、歌舞伎公演なし。(時蔵は5月に南座出演した時に京都へ来ている)
 8月16日、夕方、木屋町の料亭の一室を借り、父と兄、東映のスタッフたちと大文字の送り火を見て楽しむ。時蔵も錦之助も大文字を初めて見て、感激したという。
 8月20日 『八百屋お七 ふり袖月夜』がクランクアップ。
 8月21日 東京に帰る。
 8月22日 午前中、駒沢球場で野球。昼から5時まで、ニッポン放送でラジオドラマ「明玉夕玉」の収録。劇作家の長谷川伸の家を訪ねる。「越後獅子祭」の映画化の承諾をもらいに行ったのではなかろうか。6時半すぎ上野精養軒へ。後援会「錦」の発会式。9時ごろ閉会。そのあと記念写真撮影会。
 8月23日 ニッポン放送で「明玉夕玉」の収録の続きを終える。テレビ中継される「三番叟」の踊りの稽古を始める。
 8月27日 日比谷野外音楽堂で、錦之助が父時蔵、弟賀津雄と踊った「三番叟」が、日本テレビ開局一周年記念番組として放映される。この時、錦之助は後援会の会員千名招待している。
 8月28日 一家全員で葉山へ。味の素会長で錦之助後援会会長の鈴木三郎助の別荘で3日間過ごす。錦之助にとって久しぶりの休暇。
 9月1日 特急「はと」で京都へ帰る。『お坊主天狗』(渡辺邦男監督)はすでにクランクインして、錦之助の出演場面の撮影開始。
 9月5日 午後2時53分、伯父吉右衛門死去。夜、撮影所でラジオ京都の局員から知らされる。
 9月6日、急遽東京へ帰って、四谷の吉右衛門宅を訪ね、死に顔に対面。通夜。夜遅く、飛行機で京都へ帰る。8日の葬式には参列できず、『お坊主天狗』の強行撮影を続ける。
 9月7日 『八百屋お七 ふり袖月夜』(松田定次監督)封切。ひばりと錦之助の二人のアツアツぶりが反響を呼ぶ。




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