錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

ラピュタ「錦之助映画祭り」その42

2019-05-25 09:11:27 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】



 錦之助祭りもついに最終日。『江戸っ子繁昌記』『丹下左膳 飛燕居合斬り』と、股旅映画の傑作『沓掛時次郎 遊侠一匹』を上映して終わりだ。
 2か月間、まあ、長かったような、短かったような…。上映作品35本はこの期間に全部見たし、トークゲストのお相手もし、たくさんのお客さんに接し話をした。が、今思い返すと、まるで走馬灯のように大勢の人たちと数限りない画面が、あわただしく目の前を通り過ぎていったような気もする。




ラピュタ「錦之助映画祭り」その41

2019-05-20 11:36:32 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】



 錦之助映画祭り最後のトーク・ゲストは岩崎加根子さん。岩崎さんにお目にかかるのは初めてだった。いくら人見知りしない私でも、ちょっとだけ緊張したものの、10年前から直接お会いできる機会を待ち望んでいたので、ものすごく楽しみでもあった。それで、ラピュタの事務室で岩崎さんにお会いして自己紹介し、これまでの経緯をお話したら、5分もしないうちに打ち解けてしまった。岩崎さんの自然体で飾らない率直な話しぶりと奥床しく飄々としたお人柄のせいだと思う。それで、本番ではわりとリラックスして聞き手を務めることができた。
 トークの内容も実に興味深かった。『反逆兒』の時に、付き人もなくたった一人で東映京都撮影所へ行ったら、錦之助さんが気遣って何かとスタッフに指図して世話を焼いてくれたこと。また、お二人とも舌足らずで(舌が短い)、舌比べをした楽しい思い出なども話してくださった。錦之助さんとの濃厚なキスシーンについて質問すると、岩崎さん、他人事のように「すごかったわね。今見て、びっくりしました!」(お客さん爆笑)
 『反逆兒』は、築山殿(杉村春子)と徳姫(岩崎加根子)の姑と嫁の丁々発止のやりとりが見ものだが、杉村春子さんとの面白いエピソードも紹介。岩崎さんが着物の裾を上げてセットに入ろうとしたら、素足を見た杉村さんが「あなた、こっちへ来なさい! 足にも白粉塗らなきゃダメでしょ」(杉村さんの口真似をしたので、爆笑)そんなところ見えないのにと思ったが、杉村さんの注意は守ったそうだ。「錦之助さんに抱き上げられて足が見えたカットがあったけど、みなさん、分からなかったでしょ?」(また爆笑)
 岩崎さんを凄いと思ったのは、伊藤大輔監督にしろ、杉村春子さんにしろ、また内田吐夢監督にしろ、決しておじけることなく、仕事だと割り切って、常に芝居に打ち込んでいらしたように思えたことだ。ダメ出しもなかったという。さすが大女優! どんな役でも自分のものにして堂々と自信を持って、演技をなさってきたのだろう。
 ほかにもいろいろ話してくださったが、書ききれない。(このトークは録音したのでいつか文字起こししたい)。


(岩崎さんの隣りにいるのは俳優座のホープ椎名慧都さん。私の隣りは映画監督の細野辰興氏) 

 さて、トーク後、写真撮影(上の画像)を終え、岩崎さんとお連れの方(歯医者さんの女性で、車を運転していらした)を誘って、近くのレストラン(「青松」)で歓談。細野さんも参加。岩崎さん、昼食を抜いていらしたので、赤ワインを飲みながら、おいしそうに中華料理を召し上がっていた。店を出て、細野監督と別れ、駐車場まで歩きながら、すぐそばに猫バーがあることをお教えすると、「あたし、カネコというくらいで、猫大好きなの」とおっしゃる。で、Tom’s Bar へ行くと、前田店長がいたので、開店前なのに入れてもらう。ここでまた、猫を観察しながら、1時間半ほど岩崎さんのプライベートなお話を聞きながら、楽しく過ごす。これまで猫は代々5匹飼って来られたとのことで、「半平」というオス猫を最近亡くなるまで飼っていたという。月形半平太から取った名前だそうだ。
 7時半まで猫バーにいて、お別れしたが、「きょうはなんだか一日中遊んじゃって、楽しかったわ」と岩崎さん。良かった!


ラピュタ「錦之助映画祭り」その40

2019-05-15 08:44:56 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】


 錦之助映画祭りも残すところあと11日。きょうから『反逆兒』が始まる。時代劇の巨匠伊藤大輔が初めて中村錦之助を主演にして撮った傑作中の傑作。フィナーレを飾るにふさわしい作品である。
 そして19日(日)は、最後のトークゲストに岩崎加根子さんがお見えになる。昨日、俳優座の担当の方と打合せを済ます。岩崎さんは親しい方と車で来られるとのことで、ラピュタ阿佐ヶ谷の隣りにあるパーキングの地図と経路をファックスした。岩崎さん、『反逆兒』をご覧になるそうだ。




ラピュタ「錦之助映画祭り」その39

2019-05-13 15:31:30 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 『冷飯とおさんとちゃん』は、7日間でトータル300人の入りだった(石井さんの話)。ラピュタでは記録的な大入りだったのではあるまいか。ニュープリにした甲斐があった。今回初めて見て感動したというお客さんの感想も数多く聞いた。ラピュタに通っている20代半ばの若い男性の映画ファンは、恋人にも勧めて、見せたという。先日、彼に紹介されてその可愛らしい恋人と会ったら、ほんとに素晴らしい映画だったと言っていた。田坂監督の他の作品もぜひ見たいというので、いろいろ教えてあげた。

 

 記念本『青春二十一 第四巻』がやっとアマゾンで新刊本として発売開始になった。定価1000円なのに、これまで詐欺まがいの業者が、6000円とか4000円とか法外な値を付けて、アマゾンの中古市場で売っていて、それを見るたびに頭に来ていた。が、これで解決。みんな一斉に出品を取り下げてしまった。アマゾンに何度もメールし、自分で出した本に初めて五つ星を付けてレピューを書いたことが、ようやく功を奏したようだ。
 絶版の『青春二十一 第一巻』(定価1000円、限定500部発行)は、アマゾンの中古市場で現在10000円以上の高値で1冊出品されているが、何とかなるまいか。手元に返品になった同書が20冊ほどあるのだが、知り合いに頼んで、格安な値段でアマゾンで売ってもらおうかとも考えている。そうすれば、こいつも出品を取り下げるか、値を下げるかもしれない。




ラピュタ「錦之助映画祭り」その38

2019-05-13 11:31:41 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】



『宮本武蔵 巌流島の決斗』上映後の金子吉延さんのトーク、実に楽しかった! 吐夢監督、片岡千恵蔵、三國連太郎、そして錦之助さんとのエピソードを次々に紹介してくださり、聞き手であることを忘れて、聴き入ってしまった。それぞれの話にオチがあり、落語のような面白さ。満員のお客さんもきっと楽しめたと思う。(このトーク、録音したので、いつか文字起こしして公表したい)
 サイン会も好評。お人好しで気さくな金子さんなので、チラシ、色紙など、何にでもサイン。また、彼のサインがシャレていて、いいんだなあ!
 終って、ラピュタ社長の才谷さん、私と三人で記念写真を撮り、喫茶店へ。金子さんの友人のショッカーO野さん、金子さんの親類の方、錦之助祭りに協力してくれている杉山蔵人くんも加わり、小1時間ほど歓談。4時半ごろ散会。