錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

ラピュタ「東映ビック・スタア大行進」(その5)

2020-02-29 14:26:16 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 ラピュタ阿佐ヶ谷「東映ビッグ・スタア大行進/痛快!時代劇まつり」のチラシ表紙のデザインが完成!女性デザイナー須川さんの、いつもながらの素敵な表紙だ。中ページの最終校正も済み、今日の夕方には印刷所へ入稿。チラシが仕上がり、配布が始まるのは来週末の3月6日(金)あたりか。

 

 それと、トークに林家木久扇師匠が見えることになった。木久扇さんは大の時代劇通で、これまで私が企画した上映会にいつも協力してくださっているので、今回トークゲストにお招きしたところ、喜んで!とのことだった。最近師匠はユーチューバーとしても有名で(「キクチン」の名で90万人再生中とのこと)、その上、5月半ばまでは寄席でトリを務めたりして大変お忙しいらしいが、5月18日(月)の右太衛門主演『八百万石にいどむ男』の上映回(13:00~)にいらしていただけることに。一昨日マネージャーの方から連絡があった。これで、トークゲストには、星美智子さん、風間杜夫さん、林家木久扇さんが決定(聞き手は私)。




ラピュタ「東映ビッグ・スタア大行進」(その4)

2020-02-19 23:43:34 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 このところ、ラピュタでやる「東映ビッグ・スタア大行進/痛快!時代劇まつり」のチラシの解説をコツコツ書いている。夜中に1本か2本、映画の録画を見て、翌日の午後はパソコンに向かい、作品のデータと解説をワードの原稿用紙に書く。全部で38作品あるので大変だ。
 何度か見たことがあり、記憶の残っている映画は約15本。その録画は見ないで済ますが、昔一度だけ見て忘れてしまった映画や見たことのない映画は、ちゃんと見ないと書けない。私がVHSかDVDを持っていない映画で、TSUTAYAでも借りられない映画が9本あったので、先日、映画狂の友人からテレビで放映した時のそれらの録画を借りた。
 まあ、映画を見るのは好きだし、参考書を読むのも好きだからいいとして、問題は解説の字数制限である。110字までなので、書きたいことが全然書けない。結局、マニアックなことは除き、映画のストーリーはさわりだけ紹介して、読んだ人がその映画を見たくなるような内容にしたいと考えている。でも、これがなかなか難しい。
 チラシの解説の一例。『はやぶさ奉行』(1957年、深田金之助監督)の解説を書いたが、110字以内に収めるとこんな感じ。
「千恵蔵のご存知遠山の金さん。12本目で初のカラー&ワイド。背中の桜吹雪も色鮮やか。やっぱり御大、啖呵と顔の迫力が違う。橋蔵のねずみ小僧も颯爽と登場。将軍暗殺の陰謀を知った金さん、左甚五郎に変装し日光に乗り込むが、毒を盛られ…。」
 読んだ人、この映画見たくなるかなあ?



 ところで、錦之助の出演映画だとスラスラ書ける。たとえば、
『新選組鬼隊長』(1954年、河野寿一監督)
「新選組の池田屋襲撃。冒頭の壮絶な斬り合いが見もの!千恵蔵の近藤勇、錦之助の沖田総司。二人の師弟愛を軸に、恋模様を織り込みながら新選組の末路までを描く。子母沢寛「新選組始末記」の映画化。近藤勇の人間像を掘り下げた先駆的大作。」




『殿さま弥次喜多 捕物道中』(1959年、沢島忠監督)
「シリーズ第2弾。尾張と紀州の殿様がまたもや城を抜け出して、自由気ままな弥次喜多道中。船に乗ったはいいが、謎の殺人事件に巻き込まれ、追いつ追われつの大騒動。ヒッチコック・タッチを取り入れた底抜けに楽しい常識はずれの時代劇。」




『殿さま弥次喜多』(1960年、沢島忠監督)
「八代将軍をめぐるスクープ大合戦!歌う女事件記者、キュートな娘焼き芋売り、けったいな男伊達らを巻き込みながら、尾州紀州の殿さまコンビが瓦版屋の臨時店員に成りすまし、てんやわんやの大騒動。沢島監督会心のスラップスティック時代劇。」




『水戸黄門』(1960年、松田定次監督)
「お盆のオールスター映画。水戸黄門はやっぱり月形がいい。風格が違う。千代之介の助さん、賀津雄の格さんを従え、江戸の連続放火事件の究明に乗り出す。錦之助の火消しの頭領と大友の田舎侍との友達関係が愉快。松田監督一流の娯楽大作。」




『森の石松鬼より恐い』(1960年、沢島忠監督)
「『森の石松』の舞台稽古が捗らず、イライラした演出家の石井。泥酔して目を覚ますと、江戸時代にタイムスリップ。自分が石松本人に!みんな知った顔なのに話が通じず、次郎長からは金毘羅代参を命じられ…。戦前作品『続清水港』のリメイク。」




『東海一の若親分』(1961年、マキノ雅弘監督)
「明るく気っぷのいい錦之助の「若き日の次郎長」シリーズ第2弾。清水で一家を構えた次郎長は、お蝶と祝言を挙げるが、いざこざから旅に出る羽目に。大政、石松、綱五郎らの子分も揃い、秋葉の祭りを舞台に、仇敵ドモ安一家へ殴り込む!」





ラピュタ「東映ビッグ・スタア大行進」(その2)

2020-02-04 05:29:36 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 ラピュタ阿佐ヶ谷で今春開催の「東映ビッグ・スタア大行進 / 痛快!時代劇まつり」。
水戸黄門 天下の副将軍』(1959年、松田定次監督)のフィルム状態が悪く、上映不可になってしまった。どこかの映画館でフィルムを映写機にからめてズタズタにしたらしく、ロールの巻頭部分、つまりタイトルとクレジットのところが破損しているうえ、第4巻のパーフォレーション(両側の穴)も傷んでいるとのこと。ラピュタの石井さんが東映からフィルムを取り寄せて試写してみたが、やはり無理だという結論に。『天下の副将軍』は、月形龍之介主演、東映五大スター競演の華やかで楽しい作品なので、まことに残念!
 で、差し替え作品は、いろいろ悩んだ末、私の推奨で『おしどり囃子』(1956年、佐々木康監督、美空ひばり、大川橋蔵主演)に決まった。この映画は、橋蔵が東映で映画デビューして間もない頃の作品で、ひばりちゃんの相手役をやっていた時代のもの。白黒だが、なかなか良く出来た時代劇。ひばりちゃんも可愛いし、橋蔵も若々しくて良い。
 トークゲストは、先日もここに書いたが、まず星美智子さんが決定。4月19日(日)の午後、『大菩薩峠 第二部』(1958年、内田吐夢監督)の上映後に。

  

 もう一人、風間杜夫さんがいらっしゃることになった。石井さんが交渉してくれて、5月12日(火)の夕方、『江戸の悪太郎』(1959年、マキノ雅弘監督)の上映後に決定。風間さんは、子役時代、東映作品に数多く出演しているが、この映画では大変良い役をやっている。子役の頃のこともよく憶えているとの話だ。芝居公演の真っ最中なのに、オフの日にわざわざ来てくださるという。トークの聞き手は私がやる予定。ゲストには、あともう一人か二人、お呼びしたいと思っている。
 すでに38作品の上映スケジュールも決まった。次回に告知したいと思う。