錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

ラピュタ「錦之助映画祭り」その33

2019-04-29 14:28:31 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 有馬稲子さんのトークが無事に終わって、ほっとした。さっき有馬さんにお礼の電話を入れて、お客さんも大満足だったことを伝えると、「もっとたくさん入れたら良かったのにねえ」と有馬さんもちょっと残念そう。
 なにしろ昨日は、朝9時前に長蛇の列が出来て、私が行った9時20分にはすでに入場券完売だった。実は、有馬さん、数日前から腹痛が続いて、もしかして中止の可能性もあるかと心配していたのだが、9時半に連絡を取ると、「まだ調子悪いけど、錦ちゃんのためだから、行くわよ!」 これで一安心、新横浜のマンションまで、車で迎えに行く。第三京浜は空いていたが、環八が混雑していて、有馬さんを乗せて、阿佐ヶ谷まで来るのに1時間半もかかる。車中、暑いうえに、いろいろ話していたら、ラピュタに着いた時には、有馬さんも疲れてぐったり。
 事務室で15分ほど休憩して、『浪花の恋~』上映中の館内へご案内して15分ほどご覧になって、また15分事務室で休んで、いよいよトーク開始。
 本番になると、さすが有馬さん、体調不良をものともせず、しゃきっとして、話すわ話すわ! 途中で『浪花の恋~』の名場面の梅川の長セリフまで披露。60年前の映画のセリフを今でも覚えている有馬さんに、超満員のお客さんから大きな拍手が起こる。ガラガラ声を詫びながらも、有馬さん、気を良くしたのか、乗ってくる。
 変わりばえのしない話をお聞きしても面白くないと思い、私も突っ込んだ質問を試みる。「某監督とはいつごろから親密な関係になったのですか? 『愛人』を撮り終わってすぐですか?」と訊くと、少し憤然とされた有馬さん。「あなた、昔はそんなすぐなんてこと、あるわけないでしょ。今の人なら、会ってすぐやっちゃうかもしれないけど!」 このお答えにはお客さんも私も唖然とする。
 錦ちゃんとの離婚の原因の真相も訊いてみた。姑のひなさんとの確執、7000万円に上る税金の追徴金のこと、フランス行きが錦ちゃんの組合運動で駄目になったことなど。が、有馬さんにうまくはぐらかされてしまった。後半は錦ちゃんとのエピソードで有馬さんから何度も伺った話だったが、お客さんは喜んで聴いている様子だった。
 30分ほどでトークが終わり、ロビーでサイン会と写真撮影。有馬さんの本を買った30名ほどの方にサインをしていただく。3時半にすべて終了。元マネージャーの女性の差し入れのゴディバのチョコレートを分け合って食べ、スタッフと記念写真を撮って、ラピュタを出る。





 帰り道は快調。有馬さんもほっとなさって、「なんだかお腹が空いたわね。あたしがおごるから、どっかで何か食べてかない?」「洋食なら環八に神戸屋がありますけど、そこ行きましょうか」 有馬さん、この1週間、腹痛でちゃんとした食事を取っていなかったらしく、ステーキとハンバーグのセットと赤ワインのグラス、それと食べ放題の焼き立てのパンを注文。私は真鯛のムニエルとパン。「食べきれないから、半分あげるわ」と有馬さん。それで私も満腹。神戸屋に一時間ほどいて、有馬さんがお金を払い、お宅へ着いたのは夕方の5時半。
「きょうは久しぶりに楽しかったわ!と有馬さん。トークは30分だったが、行き帰りの車中とレストランで有馬さんとは3時間以上話したと思う。主に芝居や映画や俳優の話で、錦ちゃんとは関係ない話だったが、互いにずっとしゃべり続けていた気がする。


ラピュタ「錦之助映画祭り」その32

2019-04-26 20:50:07 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 『独眼竜政宗』(1959年、河野寿一監督)を久しぶりに見る。錦之助の若き日の伊達政宗が素晴らしい。この映画、見どころが多く、私の大好きな一本。月形、大河内の名優二人と錦之助のからみの芝居が良く、まだ若手女優だった佐久間良子との初共演も息が合っている。錦之助が乗っている白馬は、当時東映の厩舎にいた名馬で、確かひばりちゃんの馬だったと高岡正昭さん(馬上の錦ちゃんのスタントマン)から聞いた憶えがある。政宗が刺客に襲われ、右目に矢が突き刺さるカットは、逆回転撮影。豪雨の中の立回りも凄い。
 『独眼竜政宗』は、錦之助の青春時代の最後を飾る映画だったと思う。その後公私ともに錦之助の身辺に大きな出来事が起こり、錦之助は自立して新たな人生へ向かって行った。父時蔵の死、有馬稲子との出会い、『浪花の恋の物語』での演技的成長など。



 今日は昼からラピュタへ行って、『遠州森の石松』と『瞼の母』を見る予定。ついでに『浪花の恋の物語』も見ておこうかと思っている。日曜の有馬さんのトークの日は、超満員で、きっと私の座る席もないだろうから。


ラピュタ「錦之助映画祭り」その31

2019-04-22 01:55:42 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 丘さとみさんのトーク、実に楽しかった。大阪弁でところどころに英語を交え、ユーモアたっぷりの話しぶり、さすが丘さん!
 17歳の時、シンデレラ日本代表に選ばれ、渡米してウォルト・ディズニーに歓待された話、東映京都の撮影所で憧れの錦ちゃんをナマで見た時の話、大好きなひばりちゃんとの交流などなど、きょうの丘さんは絶好調で、超満員のお客さんの笑いをとりまくる。トークの後半、丘さんがしゃべり疲れてきたので、聞き手の私がツッコミを入れ、丘さんがボケるといった展開に。なんだか二人で漫才をやっている感じで、あっという間の30分だった。きょうはトークに全力を尽くすということで、サイン会はなし。「おばあちゃんになったから、写真も撮らないで!」と丘さんに懇願され、お客さんたちによる写真撮影もなし。ただし、事務室でラピュタ・スタッフと私との記念写真だけは撮らせていただいた。
 丘さんとは5年ぶりにお会いしたのだが、少し痩せてお年を召された印象を受けた。83歳になられたのだから当然なのかもしれない。お迎えの車中ではいろいろお話ししたのだが、帰り道は言葉が少なく、「もう何やるにも面倒になっちゃってね。何かするとすぐ疲れちゃうし、年だわねえ」と溜め息をつかれていた。
 丘さとみさん、わざわざ来てくださって、本当にありがとうございました。







ラピュタ「錦之助映画祭り」その30

2019-04-20 14:25:29 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 きのうラピュタで錦之助の映画を3本見た。上映作品はこれまで欠かさず見ているので、これで17本見たことに。35本の上映作品の半分だ。
 明日からは「錦之助祭り」の後半が始まる。明日のトークショーのゲストは丘さとみさん。


 丘さとみサイン入りブロマイド

 錦之助の相手役と言えば、丘さんをおいて他にない。共演数も相手役としての役柄のヴァライティも丘さんが一番だ。錦ちゃんとの共演作で、丘さん自身が好きな作品として挙げるベスト・スリーは、『遠州森の石松』『弥太郎笠』『東海の顔役』。夕顔、お雪、お蝶だ。
 さて、明日のトークショー、16時40分からの『遠州森の石松』の上映後で、18時20分からだが、きっと朝の10時には満員札止めになるだろう。あふれたお客さんには申し訳ないが、定員制限があるので仕方がない。
 先ほど丘さんと電話で話し、簡単に打ち合わせした。丘さんの板橋のお宅へ私が車で迎えに行って、18時ごろラピュタへ着く段取り。映画の方は丘さんも私も見ないで、お客さんのために席を空けようということに。トークの内容は「丘さとみヒストリー」。当然錦ちゃんの話も出るだろうが、丘さんを主役にしたいと思っている。トーク後にサイン会もお願いしてある。混乱しないことを願っているが、どうなることやら?


 2013年11月、錦之助映画祭りでのトークショー



ラピュタ「錦之助映画祭り」その29

2019-04-09 22:33:55 | 【ラピュタ阿佐ヶ谷「錦之助映画の上映」】
 昨日と今日で、記念本「青春二十一 第四巻」の発送をほぼ終了。ファンの会の会員で土日にラピュタで手渡ししなかった人(46名)と関係者へ計57冊送った。宛名シールの印刷・貼付から封詰めまで、全部一人でやっているので、かなり時間がかかる。年会費・寄付金の受領証やお礼の手紙を添えたものもあり、その作成にも時間を食う。今日の午後3時過ぎに、郵便局へ運んで、すべて出し終わる。これで1月下旬から錦之助映画祭りの準備と並行しながら進めてきた記念本の仕事がようやく終わった。ほっとして疲れがどっと出たのだろう。郵便局から帰って来て、5時間ほど熟睡。明日からはゆったりと過ごせそうだ。

 若葉さんの姪御さんが写真を送ってくださったので、アップしておく。