錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

近況報告と錦之助映画の上映

2016-02-22 23:35:08 | 錦之助ファン、雑記
 正月を迎え、気持ちも新たにブログを書いていこうと思っているうちに、1月が終わり、2月もあっという間に20日を過ぎ、残すところあと1週間になってしまった。
 その間、錦之助のことを考えなかったわけではない。いや、それどころか、ほとんど毎日のように錦之助のことを頭に浮かべ、いろいろなことを調べたりしていた。
 1月は、『獅子丸一平』五部作をテーマに、昨年暮れに古本屋で購入した川口松太郎の原作を読みながら、映画と比較したりしていた。原作は上中下の三巻で、新聞小説とはいえ、よくもこうダラダラ書き続けたものだと思えるような駄作で、中巻の半ばくらいまで読んで、放り投げてしまった。
 2月は、時代劇の重要なジャンルである侠客もの、とくに清水次郎長とその一家のことを調べていた。次郎長関係の本はずっと前に買い集め、本箱の奥にしまってあった。それを引っ張り出して、今も2,3冊を並行して読んでいるところだ。「考証『東海遊侠伝』」、講談本の「清水次郎長」、村松梢風「正伝清水の次郎長」、子母澤寛「游侠奇談」、そして、村上元三「次郎長三国志」など。
 次郎長もので錦之助が演じた役は、まず何と言っても森の石松である。正月のオールスター映画『任侠清水港』で、初めて二枚目半の石松を熱演し、新境地を開いた。錦之助がズタズタに斬られて殺される役も初めてだったし、しかもカラー映画だったので、衝撃的だった。
 錦之助は、次郎長ものでは、石松に続いて、『任侠東海道』で桶屋の鬼吉、『任侠中仙道』で小川の勝五郎を演じ、ついにマキノ雅弘監督作品で若き日の次郎長を演じることになる。
 森の石松をやって、さらに親分の清水次郎長をやった時代劇の大スターは、阪妻と千恵蔵の二人だったようだが、錦之助はこの二人に肩を並べた。主役でどっちもできる役者というのは、人間的な幅が必要だし、人に好かれる魅力的な個性がないとダメだろう。
 
 さて、先日、錦之助映画の上映について嬉しい知らせをもらった。3月1日から10日までの期間に池袋の新文芸坐で、錦之助出演作を11本上映するというのだ。以下に、日程と出演作を書いておくが、詳しくは新文芸坐のホームページをご覧いただきたい。


<内田吐夢特集>
 3月1日(火) 宮本武蔵 一乗寺の決斗
 3月2日(水) 大菩薩峠 第一部・第二部
 3月3日(木) 大菩薩峠 完結篇
 3月5日(土) 浪花の恋の物語
 3月6日(日) 真剣勝負


<時代劇(ちゃんばら)ぐらふぃてぃ/東映時代劇>
 3月7日(月) おしどり駕篭
 3月9日(水) 隠密七生記、暴れん坊兄弟
 3月10日(木) 一心太助 天下の一大事、江戸っ子繁昌記

 錦之助映画ファンの会の皆さんには、このチラシ二種類と手紙を入れて、きょうの夜、郵送します。今週、木曜か金曜には届くと思います。
 また、3月10日(木)は、錦之助さんの命日なので、映画を2本見終わった後、午後5時から近くの寿司屋で「錦ちゃんを偲ぶ会」を催します。

 これから池袋の新文芸坐へ行って、事務所でチラシの封詰め作業をやります。