錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

近況報告~「胡蝶奮戦」と「錦ちゃん祭り」のこと~

2008-12-31 16:27:59 | 錦之助映画祭り
 ご無沙汰しておりました。最後に書いた記事の日付を見たら、4月30日ですから、8ヶ月も休んでいたんですね。私の素性をご存じないかたは、病気で入院でもしているんじゃないかと思っていたかもしれません。
 実際はそうではなく、ここに元気で生きております。この数ヶ月、めちゃくちゃ忙しかっただけなんです。その間、錦ちゃんの映画はちょこちょこ観てはいたのですが、記事を書く暇がありませんでした。
 じゃあ何をしていたのかと申しますと、大きな仕事が二つあって、一つは本業である出版社の仕事をしていて、もう一つはボランティア活動みたいなことをやっていました。どちらも錦之助さんに関わりのあることで、この空白の8ヶ月間、錦ちゃんファンであることを決して忘れていたわけではありません。それどころか、この一年は錦之助熱がさらに高じて、なんだか自分が錦之助復興運動の活動家になってしまったように思います。

 出版社の仕事というのは、5月ごろからずっと高千穂ひづるさんの本の編集制作をやっていまして、この本が12月にやっと完成しました。すでに全国の大きな書店およびネット書店では発売されています。タイトルは「胡蝶奮戦 スターたちと過ごした日々」です。テープ起こし、原稿整理、文字入力、画像のスキャニング、映画会社との交渉などすべて私一人でやっていたので、大変でした。でも、自分なりにベストを尽くして作った本なので、良い本ができたと思います。錦ちゃんのことが前半に結構出てきますし、他のスターに比べて錦ちゃんの映っている写真を特別に多く載せましたので、錦ちゃんファンはある程度満足いただけるはずです。ただし、高千穂さんが共演したスターをできる限り網羅したので、全体の分量から言えば、錦ちゃんに割いた紙数は少ないかもしれません。その点はご容赦を。いずれ、錦之助さんだけの本を制作するつもりなので乞うご期待!

 ボランティア活動というのは、錦ちゃんファンがお金を出しあって、映画館で観られない錦之助映画をぜひニュープリントにしようという発案から始まったことで、きっかけは去る2月、池袋の新文芸坐で佐々木康監督の生誕100年祭が催されたときでした。佐々木家の皆さんがお金を出して東映にニュープリントを数本作ってもらったことを聞いて、映画を観に来た顔見知りの錦ちゃんファン十数名が協議の結果、われわれも作ろうということに。2009年3月は錦ちゃんの13回忌でもあり、ニュープリント上映を条件に新文芸座の永田支配人に交渉したところ、錦之助特集を組んでくれるという話になり、それが「錦之助映画祭り」の企画に発展していったわけです。で、私がその実行委員長みたいな役になってしまい、6月ごろからずっと関係者各位との交渉をやってきました。
 どうも私は昔から学級委員長とか文化祭の実行委員とかコンパの幹事とかをやらされることが多くて、人からあおられると乗りやすいタイプなんでしょうね。実は、自分でもそういうことが好きなんで、人から選ばれるというより、自分から立候補しているみたいなところもあります。まあ、大好きな錦ちゃんのためなら、粉骨砕身、全身全霊を注いでも苦とは思いません。ただ、「錦之助映画祭り」はとても大きな催しですし、いろいろやるべきことが多くて、2009年はさらに多忙になりそうです。

 2009年に催される「錦之助映画祭り」(通称「錦ちゃん祭り」)に関して今のところ具体化したことは次の通りです。

一、ニュープリント制作は東映と話がまとまり、以下の5本を発注しました。(9月から開始した「錦之助映画ファンの会」によるニュープリント制作募金運動で、錦ちゃんファンによる寄付金総額がなんと170万円を越えました!)
 『お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷』(1959年 沢島忠監督)
 『独眼竜政宗』(1959年 河野寿一監督)
 『源氏九郎颯爽記 白狐二刀流』(1958年 加藤泰監督)
 『浅間の暴れん坊』(1958年 河野寿一監督)
 『隠密七生記』(1958年 松田定次監督)

二、「錦之助映画祭り」パート1
  3月7日(土)(あるいは8日)から14日間、東京・池袋の新文芸坐にて
  上映作品は、上記ニュープリント5本と、
 『笛吹童子』(三部作)『紅孔雀』(五部作)『七つの誓い』(三部作)
 『曽我兄弟 富士の夜襲』『一心太助 天下の一大事』『家光と彦左と一心太助』
 『殿さま弥次喜多 捕物道中』『殿さま弥次喜多』『水戸黄門 天下の副将軍』
 『弥太郎笠』『反逆児』『宮本武蔵』(一部・二部)ほか、
  計31本を予定。

三、「錦之助映画祭り」パート2
  4月11日(土)京都・祇園会館にて
  昼の部(2本)→トーク・ショー→夜の部(2本)
  6月に二週間、京都シネマにて(日程・上映作品は未定)

四、記念パンフレットの制作
  錦之助さんといっしょに仕事をされた映画人の方々に
 「錦ちゃんの思い出」という題で寄稿を依頼しています。
 多分20人以上の方が書いてくださると思います。

*2009年1月中には「錦之助映画ファンの会」のホーム・ページを作成し、具体的な情報は順次そちらに掲載する予定です。ホーム・ページが出来次第、このブログでご案内しますのでよろしく。