錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

錦之助よ、永遠なれ!(その6)

2013-09-29 04:51:54 | 2013年錦之助映画祭り
 9月28日(土)、昼過ぎに飯田橋の歯医者へ。奥歯が抜けそうで、ブリッジを掛けた前の入れ歯がグラグラしてしまったので、治療に行った。麻酔注射をせずに、奥歯を抜いたので痛かった。私の歯はもう末期的症状で、ああ、ついに上の歯は総入れ歯になってしまう結果に。
 午後、新文芸坐の花俟さんから電話連絡があり、上映会の時間割の打ち合わせ。初日『弥太郎笠』で始まって、最終日『反逆兒』で終るように指示する。『笛吹童子』三部作、『ゆうれい船』前・後篇、『親鸞』、『続親鸞』、『冷飯とおさんとちゃん』、『祇園祭』は一日2回上映で、他の作品は3回上映。ただし、中日の『独眼竜政宗』と『花と龍』の二本立ての日は、『花と龍』の方を4回上映する形で組むように頼む。
 上映会のチラシの作成がほぼ終ったので、きのうからは、11月中旬に発行予定の「中村錦之助伝 上巻」の最後の仕上げにかかる。字の大きさを一級上げたので、組版を全部やり直した。これから、本文の推敲と直し、舞台出演リストの修正とレイアウトをやっていくので、10月半ば過ぎまでかかりそうだ。表紙は、プロのデザイナーに頼むつもりで、あとは参考書籍一覧を作り、「あとがき」を書けば完成する。
 当初の予定では、前篇は4章構成で、錦之助の生い立ちから、映画『源義経』『紅顔の若武者 織田信長』のところくらいまで書こうと思っていたが、いろいろ書いてみたところ、収拾がつかなくなり、結局『笛吹童子』までにして、3章構成にすることにした。
 本文が240ページ、付録が60ページほどあり、300ページの本になると思う。
 本文の原稿は、円尾敏郎さん、高橋かおるさん、錦之助映画ファンの会の三人の方に読んでもらい、まあまあいいんじゃないという感想をもらっている。二代目錦之助さんには、書き直す前の原稿を読んでいただいたが、先日、電話で話した時に、最終原稿も読んでほしいとお願いした。それと、先日、小川陽子さん(中村師童のお母さん)に読んでいだき、お褒めの言葉をいただいた。
 しかし私としては、まだ、内容的に気になる箇所があり、調べたいことも残っている。そこで、昨日(土曜)は、歯医者のあと、早稲田大学にある演劇博物館へ行ってきた。午後の3時ごろに着いたので、5時の閉館まで2時間しかなかったが、戦前の「演藝画報」と戦後の「演劇界」を数冊見て、錦之助の歌舞伎出演について調べた。まだまだ、調べが足りないので、あと3日は通わなくてはなるまい。
 夕方、早稲田大学から高田馬場まで歩いて、古本屋を三、四軒のぞく。古本屋にいると、有馬稲子さんから電話があり、明日、ラピュタ阿佐ヶ谷へ映画を見に行きたいので、付き合ってほしいとのこと。有馬さん主演の『危険旅行』で、朝10時半から始まるので、10時ごろラピュタの前で待ち合わすことにする。
 夜8時ごろ帰宅。新文芸坐の花俟さんから時間割のメールが届いていたので、チラシの裏表紙に時間を打ち込む。高橋かおるさんからもらったメールで、チラシの校正をすます。今、円尾敏郎さんも校正中。明日の夜、連絡をくれるはず。


 

錦之助よ、永遠なれ!(その5)

2013-09-26 21:04:27 | 2013年錦之助映画祭り
 22日の日曜、新宿で井上泰治監督と会い、『祇園祭』の上映について打ち合わせる。11月17日(日)に新文芸坐で2回上映することで合意。山内鉄也監督夫人が東京での上映を楽しみにしていて、京都からわざわざご挨拶にいらっしゃるそうだ。井上さんにもトークショーに出演してもらい、山内鉄也監督のことや時代劇の現状と将来について話してもらうことになった。
 井上さんとは、居酒屋で4時間くらいいろいろなことを話した。井上さんと私はほぼ同世代で、彼は立命館大学を卒業して映画・テレビ界に入られたという。若い頃、萬屋錦之介主演の『赤穂城断絶』で深作欣二監督のサード助監督をやって、錦之介さんを仰ぎ見たのが実物の錦之介さんに会った最初だったとのこと。
 私は約30年間、井上さんが監督したものを含め、テレビの時代劇をまったく見ていないが、里見浩太朗主演の「長七郎江戸日記」シリーズの途中から監督になったとのこと。「水戸黄門」は、佐野浅夫から里見浩太朗のものまで何本も監督をしている。ほかに加藤剛主演の「大岡越前」、高橋英樹主演の「江戸の用心棒」など。山内鉄也監督の助監督をやっていたのは、それ以前の「水戸黄門」や「大岡越前」の時で、ご自分で山内監督の弟子だと言っていた。
 23日の祝日、杉並の寓居に私のアシスタント兼デザイナーを呼んで、上映会のチラシの表紙を完成させる。今日、中身もほぼすべて作成したので、あとは新文芸坐のスタッフから時間割表をもらって、ウラ表紙に打ち込めば完了である。現在、京都へ帰った井上さんが、京都府に『祇園祭』を借りる手続きをしているので、認可が下りれば、チラシの原稿を印刷所へ入れることができる。チラシの刷り上りは、10月8日すぎになりそうである。
 ↓出来立てほやほやのチラシ表紙。(11月に上映する作品から、役柄のバラエティも考えて、錦ちゃんのカッコいい顔写真を並べてみました)



 今日は、トークゲストに予定している二代目錦之助さんと連絡をとり、打ち合わせをした。20日(水)の午後1時半ごろからのトーク出演でオーケー。その日の上映作品『一心太助 男の中の男一匹』と『宮本武蔵 般若坂の決斗』を、できれば2本とも見たいと言っていた。
 それから、夜、脚本家の成澤昌茂さんのご自宅に電話して、ぜひトークゲストにいらしてくださいとお願いした。11月23日(土)『親鸞』と『美男城』の上映日である。成澤さんは、脚本を書いたこの二作品についてはあまり話すことがないそうだ。「ほかの作品ならお話することがあるんですが……」とおっしゃるので、「錦之助さんの主演作ならなんでも結構です!『風と女と旅鴉』でも『宮本武蔵』でも『浪花の恋』でも『関の弥太ッペ』でも……成澤さんのお話が聞きたい人がたくさん来ますから、どうぞお願いします!」と、執拗に迫る私。88歳の成澤さん、迷っていらしたようだが、ついに「じゃあ、伺いましょう」。
 なにしろ、成澤さんは、役者としての錦之助を最も高く評価していて、錦之助のために数多くの名作を書かれた方である。当日のトークでは、成澤さんの錦之助論がお聞きできるかと思うと楽しみである。聞き手は私。こうなったら、遠慮なく何でも聞いてしまうつもりだ。

 

錦之助よ、永遠なれ!(その4)

2013-09-21 14:29:23 | 2013年錦之助映画祭り
 19日(木)、ひばりプロダクションの専務の加藤ゆかさんと連絡をとる。
 11月の錦之助映画祭りで『海の若人』を上映することを伝え、加藤和也さんにトークに来ていただけないかとお願いする。11月は東北各地でコンサートがあり、スケジュール的に難しいかもしれないが、合間を縫って帰京できるかどうか考えてくださるとのこと。加藤和也さんは、美空ひばりさんの養子だが、錦之助さんをずっと尊敬されている方である。
 夕方、丘さとみさんにお会いして、いろいろ打ち合わせをする。錦之助映画の上映会のトークのこと、私が企画している映画のことなど。9月15日が丘さんの誕生日だったので、プレゼントを差し上げる。フランス製の小鉢セット。丘さんにざるソバをご馳走してもらう。
 20日(金)尾形伸之介さんと連絡をとり、トークショー出演の確認。『祇園祭』のことでは、苦労話がたくさんあるそうだ。
 上映会のチラシを作り始める。解説は、錦之助映画ファンの会副代表の高橋かおるさん。かおるさんからは携帯メールで解説文を少しずつもらっている。
 日程、作品のデータなどを打ち込む。

 東映営業部との打ち合わせ、フィルムセンターとの打ち合わせは、すでに済んでいるが、京都府から『祇園祭』のフィルムを借りる手続きが手間取りそうである。京都文博のチーフの森脇さんに電話をするも不在。
 『祇園祭』は、時代劇テレビ映画の監督の井上泰治さん(山内鉄也監督の弟子で、「水戸黄門」などを撮っている)が日本映画監督協会の協力を得て東京で上映する企画を立てていたのを、今回の錦之助映画祭りでいっしょにやりませんかと私が話をもちかけ、新文芸坐で上映するようになったという事情がある。22日の日曜に井上さんが京都から東京へ来られるので、夕方打ち合わせをする予定。電話で二度お話したが、初対面である。京都府への手続きなどは井上さんに依頼するつもりでいる。

 今日(21日)は、朝ラピュタ阿佐ヶ谷で有馬さんの映画『胸より胸に』を観に行こうと思っていたのだが、徹夜に近かったので寝坊して行けず。残念。

 23日(月)にデザイナーを自宅に呼んで、チラシの表紙を作成する予定。錦ちゃんの顔写真をいろいろ使いたいのだが、美剣士物のイイ写真がないので、高橋かおるさんに写真を借りることにした。22日の日曜にかおるさんと新宿で会い、そのあと、井上さんと会って、居酒屋へ行って、飲むことになるだろう。


錦之助よ、永遠なれ!(その3)

2013-09-18 22:45:34 | 2013年錦之助映画祭り
 上映プログラムがほぼ確定したのでお知らせします。

 錦之助よ、永遠なれ!
~時代劇の至宝 中村錦之助=萬屋錦之介 十七回忌~
  池袋・新文芸坐  11月16日(土)~25日(月)


16日(土) 『弥太郎笠』(マキノ雅弘)96分
       『清水港の名物男 遠州森の石松』(マキノ雅弘)97分
       (ゲスト)丘さとみさん

       *共演女優ナンバーワンの丘さんがオープニング!

17日(日) 『祇園祭』(山内鉄也)168分 京都府所蔵
       『若き日の次郎長 東海の顔役』(マキノ雅弘)88分
        尾形伸之介さん(殺陣師)、高岡正昭さん(馬の係)

        *もう一人、『祇園祭』に出演された男優さんを交渉中。

18日(月) 『笛吹童子』三部作(萩原遼)47分、43分、56分
       『海の若人』(瑞穂春海)94分 フィルムセンター
        島英津夫さん、
、もう一人(交渉予定)
       *息子の島さんに錦之助さんの裏話を語っていただきます。
       もう一人は、美空ひばりさんとゆかりのある方です。

19日(火) 『ゆうれい船』前・後篇(松田定次)86分、83分
       『殿さま 弥次喜多怪談道中』(沢島忠)85分
        円山栄子さん、松風はる美(利栄子)さん

       *お二人に東映時代劇全盛の頃の錦ちゃんのお話を
       うかがいます。

20日(水) 『一心太助 男の中の男一匹』(沢島忠)94分
       『宮本武蔵 般若坂の決斗』(内田吐夢)107分
        二代目中村錦之助さん

       *錦之助さんの誕生日は、親族を代表して、二代目に!

21日(木) 『花と龍』(山下耕作)97分
       『独眼竜政宗』(河野寿一)88分
        宮園純子さん

       *宮園さんは、『花と龍』では相棒の田村高廣の恋人役。

22日(金) 『冷飯とおさんとちゃん』(田坂具隆)178分 センター
       『丹下左膳 飛燕居合斬り』(五社英雄)91分
        入江若葉さん、金子吉延さん

       *お通と伊織の四十数年ぶりのご対面!

23日(土) 『親鸞』(田坂具隆)148分 フィルムセンター
       『美男城』(佐々木康)93分

        ゲストには著名な脚本家を交渉中
       *『親鸞』『浪花の恋の物語』『宮本武蔵』『関の弥太ッペ』
       を書いた脚本家と言えば?

24日(日) 『続親鸞』(田坂具隆)128分 フィルムセンター
       『源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽の蝶』(伊藤大輔)110分
        北沢典子さん
(予定)
       *名優錦之助と巨匠伊藤大輔のことなどのお話。

25日(月) 『浪花の恋の物語』(内田吐夢)106分
       『反逆兒』(伊藤大輔)110分
        有馬稲子さん

       *最後は有馬さんに締めていただき、『反逆兒』を観て、
       錦之助さんの雄姿を目に焼け付けます。



錦之助よ、永遠なれ!(その2)

2013-09-13 21:53:55 | 2013年錦之助映画祭り
 元子役の金子吉延さんと連絡がつき、トークゲストの出演の快諾をいただいた。11月22日(金)の『丹下左膳 飛燕居合斬り』と『冷飯とおさんとちゃん』の上映日で、トークショーは午後3時頃から。トークゲストは、入江若葉さんと金子さん。お通さんと伊織の四十数年ぶりの対面である。
 今日は、丘さとみさんと有馬稲子さんのお宅へ電話をして、いろいろ打ち合わをした。有馬さんとは、ラピュタ阿佐ヶ谷の「有馬稲子特集」のトークショーの件もあった。10月6日(日)に『わが愛』(1960年 五所平之助監督)を午前10時半から観にいらして、そのあとトークとサイン会をしてくださるとのこと。聞き手は恐れながらこの私めだが、たぶん有馬さんが上映作品についてお一人で話されると思う。もちろん、有馬さんとは錦之助特集のトークショーの件も話した。

 さて、これで、初日と最終日の上映作品とトークゲストがほぼ確定。
 16日(土)は、『清水港の名物男 遠州森の石松』と『弥太郎笠』で、トークゲストのトップバッターは、丘さとみさん。トークショーは二作品を上映したあとで、開始時刻は午後1時半前後から。
 25日(月)は、『浪花の恋の物語』と『反逆兒』で、トークゲストのしんがりは、有馬稲子さん。トークショーの開始時刻は午後2時前後から。
 「錦之助よ、永遠なれ!」の上映会は、丘さとみさんがオープニングで、有馬稲子さんに最後に閉めていただくことになった。私の希望通りである。
 19日(火)に『ゆうれい船』前・後篇ともう一本。『殿さま弥次喜多 怪談道中』にするかどうかは未定。
 23日(土)に『親鸞』ともう一本、24日(日)に『続親鸞』ともう一本を上映する予定。