錦之助ざんまい

時代劇のスーパースター中村錦之助(萬屋錦之介)の出演した映画について、感想や監督・共演者のことなどを書いていきます。

今日から始動(8月18日)

2009-08-18 16:39:21 | 錦之助映画祭り
 長い間休筆していました。また再開しますので、よろしくお願いします。休筆中に何度も訪問なさってくれたみなさん、ごめんなさい。6月の京都での「錦之助映画祭り」が終わったあと、疲れを癒す暇もなく、それまでおろそかにしていた本業に専念していました。まだ、忙しいのですが、合間を縫って記事を書くことにします。

 さて、11月の「錦之助映画祭り」へ向けて、今日からまた動き始めた。(といっても、私が自分の都合で勝手に動き始めただけのこと。)
 日程はまだ正式には決まっていないが、新文芸坐のチーフの矢田さんと打ち合わせしたところでは、11月14日(土)からの2週間になる公算が高い。ただし翌週からの2週間になる可能性もある。日替わり2本立てとして、2週間で28本上映する。ともかく、錦之助さんの誕生日(11月20日)の近辺で2週間開催できればよい。

 そこで、上映作品のリストアップ。3月に新文芸坐で上映した作品とTジョイ系で上映中の作品を除く。「東映時代劇祭」と銘打って現在Tジョイやっている作品は錦之助の名作が多いが、残念ながら以下の作品は11月の「錦之助映画祭り」では上映出来ない。
 『反逆児』『瞼の母』『関の弥太ッペ』『沓掛時次郎』、それに『徳川家康』とオールスター映画の『血斗水滸伝・怒涛の対決』である。(すでに3月に上映した作品は不問。)

 11月に上映できそうな候補作品を書き出してみよう。

(1)東映本社に現在上映フィルムがある作品(コメント)。
『怪談千鳥ヶ渕』
(6月に京都シネマで上映したが、錦之助映画の初期の作品なので、ぜひ新文芸坐でも上映したい。)
『おしどり駕篭』
(マキノ特集などで近年何度も上映しているが、個人的好みから私としては上映したいと思っている。ゲストに出演者の中原ひとみさんが来てくだされば、最高。中原さんには交渉する予定。)
『浪花の恋の物語』
(有馬稲子さんをまたゲストにお招きしたいので、上映必須。)
『森の石松鬼より恐い』
(ぜひ上映したい)
『東海一の若親分』
(東映のフィルムは褪色しているので、難あり!かといって、フィルムセンター所蔵の良いフィルムを借りることは東映が許可しないだろう。)
『江戸っ子繁昌記』
(DVDも発売されたし、上映するかどうかは微妙。)
『源氏九郎颯爽記・秘剣揚羽の蝶』
(伊藤大輔監督作品の『反逆児』と『徳川家康』が上映できないとすれば、この作品ははずせない。)
『ちいさこべ』
(京都シネマで上映したが、この映画は今回も上映必須。)
『宮本武蔵・二刀流開眼』
(3月の「錦之助映画祭り」では、『宮本武蔵』の一部、二部を上映したので、三部~五部も上映したい。)
『真田風雲録』
(京都シネマで上映したが、見るたびにいろいろな発見があるので、上映したい。)
『冷飯とおさんとちゃん』
(長いけど、絶対やる!)
『宮本武蔵・一乗寺の決斗』
『宮本武蔵・巌流島の決斗』
(この2本、新文芸座では最近上映したばかりだが、やはりやる!)
『続花と龍・洞海湾の決斗』
(前作の『花と龍』はニュープリントで上映するので、続篇もやる!)
*『一心太助・男一匹道中記』と『武士道残酷物語』は上映しないつもり。
『仇討』は東映に上映フィルムがあるのだろうか?京都文博では7月の「錦之助特集」で上映していた。『武士道…』と『仇討』は暗くて絶望的になる作品なので、今回は見合わせたい。それと、『股旅三人やくざ』と『殿さま弥次喜多』は9月に新文芸坐の井川徳道美術監督特集で上映するので、はずすことにする。

(2)ニュープリントにして上映する作品。
『美男城』
『花と龍』
『丹下左膳・飛燕居合斬り』
(以上3本は東映ビデオの協力を得て、DVDにしてもらうことになった。リクエストした『清水港の名物男・遠州森の石松』と『若き日の次郎長・東海の顔役』を含め、11月21日発売予定。したがって、ニュープリントは東映ビデオがお金を出して制作。『花と龍』の上映日に佐久間良子さんをゲストにお招きできれば、きっと盛り上がるだろうな…。当たって砕ける所存!)
 問題は、「錦之助映画ファンの会」に集まった寄付金で制作するニュープリントである。以前ここに書いたかどうか忘れてしまったが、東映営業部に確認をとったところ、次の5本はネガがあるという話だった。今日、東映営業部のSさんに電話して、ネガのチェックとニュープリント代の見積もりを依頼しておいた。近日中には判明するので、しばらくお待ちを。
『ゆうれい船・前篇』
『ゆうれい船・后篇』
『任侠清水港』
『一心太助・男の中の男一匹』
『江戸っ子奉行・天下を斬る男』
 多分、この5本をニュープリントにすると100万円以上になると思う。『ゆうれい船』の上映日には京都から円山榮子さんをお招きする予定。長谷川裕見子さんは、最近背骨をいためてしまったので、ゲストにお呼びすることは不可能。残念!
 『江戸っ子奉行・天下を斬る男』の日に丘さとみさんがゲストにいらしてくれたら、申し分ない。

(3)フィルムセンターから借りる予定の作品。
 3月の「錦之助映画祭り」ですでにフィルムセンターから借りるルートは出来たので、今回も借りられると思う。フィルムセンター所蔵作品のリストを見ると、以下の錦之助映画が上映できそうである。(だだし、フィルムセンターが保存所からフィルムを蔵出ししてチェックしてみないとわからないが…。)
『続親鸞』
(前回『親鸞』を上映して大反響があった。続篇を待望する声が多く、上映必須。)
『海の若人』
(錦ちゃんの現代劇。希少価値があるので、ぜひ上映したい。)
『赤穂浪士・天の巻・地の巻』
(オールスター映画の記念碑的第一作。錦ちゃんの小山田庄左衛門を見るというより、大佛版「赤穂浪士」の傑作なので、ぜひ大画面で見たい。)
『源氏九郎颯爽記・濡髪二刀流』
(フィルムセンターでは近年何度かやっているが、できれば新文芸坐で上映したい。)
『勢ぞろい喧嘩若衆』
(フィルムセンターに16ミリがあるようなので、あったら絶対上映する!錦ちゃんの弁天小僧を大画面で見たい。)
『若き日の次郎長・東海のつむじ風』
(前回は第一作『東海の顔役』を上映して好評だった。第二作・第三作も上映しなければなるまい。ただし、第二作をどうするか?)

 上映したい作品はほかにもあるが、候補作はこれで計29本になる。(1本捨てないといけない。)
 私としてはもっとマニアックなレアな錦之助映画を上映したいのだが、あいにく35ミリフィルムが東映にもフィルムセンターにもない。あるのはレンタル業者や個人が所有している16ミリフィルムで、これを映画館で上映するのは困難なようだ。著作権と上映料の問題をクリアすればできるのではないかと私は思うのだが、東映営業部が快く承諾するかどうか?現在、水面下で交渉中だが、あまり期待しないでいただきたい。
 ここだけの話だが、私が11月の新文芸坐で上映したいと切望している16ミリフィルムは、『お坊主天狗(総集篇)』『あばれ振袖』『青年安兵衛・紅だすき素浪人』の3作品である。どれも、みなさんに見せたい作品なんだけどなー。(つづく)