この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

京極夏彦の講演会に行ってきたよ。

2013-10-15 20:23:21 | 日常
 日曜日はミリカローデン那珂川で行われた京極夏彦の講演会《妖怪と本》に行ってきました。

 京極夏彦、昔は好きでした。
 『百鬼夜行』シリーズは全巻所有しています。『巷説百物語』シリーズは途中まで集めてました。『ルー・ガルー』シリーズや『南極』、『どすこい』シリーズはあんまり好きじゃない、、、というか嫌いです。
 嫌いな作品が増えていったので、いつしかファンではなくなりました。

 とはいえ、京極夏彦の講演会が開かれると聞いたら、一も二もなく拝聴することにしました。
 彼の卓越した知識には純粋に惹かれますし、どんな人柄なのかも興味があります。ついでにいえば、その尊顔に拝謁もしてみたい。笑。

 さて、実際に会った京極夏彦の印象はというと、一言で言えば、ちょっと小太りで不健康そうなオジサンといったところでしょうか。
 小説の裏表紙の写真から、ヴィジュアル的にイケてるのかと思ってたのですが、残念ながらそうではなかったです。
 まぁ一日二十時間ひたすら座して物を書いていれば、そりゃ不摂生にも不健康にもなるというものでしょう。笑。

 意外だったのは話巧者でもあったこと。
 一時間半の講演の間、ほとんど言いよどむこともなく、原稿に目を通すこともなく、滔々と流れるように話し続け、質疑応答においては当意即妙、ウィットに富んだ答えを返す。
 作家としてだけではなく、講師としても一流と言ってよいと思います。

 講演の内容は、常々自分が思っていたことでもありました。
 つまり、妖怪は現実の世界にはいないが、虚構の世界に存在する、というようなことですが、自分が言っても嘘くさくなることが、京極夏彦が口にすると実に説得力がありました。

 質疑応答では自分も質問してみたかったんですよね、本の整理の仕方とか、大極宮への入り方とか(それは無理だろう)聞いてみたかったんですが、自分のような元ファンが質問するのもおこがましいかと思い、挙手はしませんでした。

 とてもよい講演会でした。
 このような講演会を企画した那珂川町とこの講演会のことを教えてくれ、チケットを分けてくれた穴下さんと、何より遠く異界からわざわざ九州までやってきてくれた京極夏彦には感謝の言葉を述べたいと思います。
 ありがとうございました。
コメント
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