ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

北方領土問題の落ち着く先は

2006年09月12日 | 時事問題
2006年09月12日07時04分
プーチン大統領、領土問題解決に意欲 「双方の妥協を」
「ロシアのプーチン大統領が9日、各国のロシア専門家ら約50人と意見交換した際、日本との領土問題に自ら言及し「現状のまま固定化するつもりはない」「双方の妥協で解決したい」と強い意欲を語っていたことが分かった。大統領は、平和条約締結後に歯舞、色丹2島を日本に引き渡すことを定めた1956年の日ソ共同宣言を重視する姿勢もにじませた。」

60年来の北方領土問題に智恵ある解決を
 北方四島の近くで毎年繰り返される日本漁船拿捕と罰金刑は密漁問題と国境侵犯問題が絡んでいます。密漁は韓国や北朝鮮やロシアもやっていることだし漁民の生活問題である。国境侵犯は国際政治問題だから国が早く解決しなければいけない。鳩山首相の日ソ共同声明に沿った線で妥協を図るのが合理的かも。4島一括返還にこだわると歴史事実問題も絡んで、我々には「4島は日本固有の領土だ」かどうか真実は分からない。「南京虐殺は無かった、中国の宣伝だ」というような議論も最近まじめに出てくる始末で、白を黒、黒を白と言いくるめるのが政治家の習いだ。右翼が叫んでいる「神聖な領土奪還」は戦争して取るしかない。ソ連崩壊時がそのチャンスだったかもしれないが、なぜ弱体化したロシアに当時要求しなかったのか。所詮は戦争を避ける日本政府の判断だったのだろう。であれば外交で解決するならば賢明な解決策があってもいいのではないか。

米国やドイツなどでは高速道路は無料

2006年09月12日 | 時事問題
2006年09月11日22時04分
通行料金2600円不払い、会社員に罰金100万円

 「横浜簡裁は11日、有料道路の通行料金を払わず、料金所職員に「無料通行宣言書 フリーウェイクラブ」と書いた紙を投げつけ、道路整備特措法違反(不正通行)の罪で略式起訴された横浜市港南区の男性会社員(36)に罰金100万円の略式命令を出した。会社員は即日納付した。」

なぜ日本は高速通行料金を科するのか?

 なぜ日本では高速通行料金を取るのかなと考えたことはありますか。欧米では無料です。国のインフラだからです。米国の高速道路の片道六車線のすごさを体験したものとしては、あれだけのインフラを作るにはすごい金がかかったと思う。だけど無料です。社会のシステムですから高速料金だけを考えても全体像は分かりません。住みやすい社会であれば良いのですから、何処で金を取るか、消費税を15%もとる国もあり、社会保障が充実していますが税金が給料の半分近い国(北欧)もあります。教育費は全額無料の国もあります。米国のように社会保障は一切国は関知せずという自己責任の国もあります。結局トータルの人生の住み易さで社会システムを評価しなければならない。それにしてもこの料金が道路公団を肥満化させていると思うと腹が立つ。道路公団をぶっ潰せ。

公共工事は100%官製談合  なのに民間だけが罰せられるのはなぜ

2006年09月12日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月12日07時59分
橋梁談合で100億円規模の違約金 約40社に請求へ
 「鋼鉄製橋梁(きょうりょう)の工事をめぐる談合事件で、国土交通省は12日、談合に加わった横河ブリッジやJFEエンジニアリングなど三十数社に対し、談合で被った損害の一部として計四十数億円の違約金を支払うよう求める。旧日本道路公団の4法人も同日、これら企業に数十億円の違約金を請求する。国、旧公団とも、現在継続中の工事や談合の事実関係を争っている企業に対しては別途請求する方針で、最終的な請求額は約40社に対し、100億円規模となる見通し。同一事件での国や特殊法人からの違約金請求額としては、過去最大。
 この事件では、公団発注分については、公団幹部による官製談合だったため、旧公団4法人は、関与した副総裁や理事に対して損害賠償の請求も検討している。」

公共工事は100%官製談合だ。工事発注権は官僚の利権の根源である。官僚システムを変えずして、今も全ての工事は官僚主導で談合されている。
 
 公共工事(日本道路公団、防砂ダム、橋梁工事、役所の建築物・施設設備などなど)は官僚が工事業者の談合代表に工事リストと価格を知らせることによって入札が行われ98%くらいの額で受注業者が決まることになっている猿芝居入札(出来レース入札、いかさま博打と同じ手口)である。そして入札価格は高く設定され、キックバックが用意され自民党や政治家の先生方に戻されたる。この時点では官僚は現金は手にしない。官僚の利権というのは無事勤め上げた時の天下り理事の席である。高級官僚は退職後2,3の民間会社を渡り歩くことで1億以上の退職金をいただく。年俸給料は2000万円以上。(民間会社の役員並) 天下り官僚は2年間は役所に顔が聴く。天下り組は受注額情報入手や談合で役所に圧力をかけるし、現役官僚は将来の自分のことを考えてかならず天下り組の言うことを聴くことになっている。これが官僚の利権である。従って政治家は決して官僚の官製談合を糾弾しない。自分の見入りがなくなるからである。官製談合の受注額設定は官僚(特に技術官僚トップ)が行い、適正価格の2ー3割高めに設定し、それを回収する(キックバック)のである。つまり税金は誰かさんの懐に転がり込む仕掛けである。石原国交省大臣に首を切られた道路公団理事長があれほど強圧的に政治家に食って掛かったのは、政治家に金を貢いでやったのに手を噛まれた腹いせである。今も官製談合は100%、粛々と行われている。

漢詩 「十五夜」

2006年09月12日 | 漢詩・自由詩
         十五夜

小径斜陽照露     小径に斜陽 露叢を照らす
江天万里影冷     江天万里 影冷朧
中秋皎皎迎明月     中秋は皎皎として 明月を迎う
丹桂雲生一葉     丹桂は雲を生じ 一葉の風

(赤い字は韻:一東   七言絶句仄起式)