ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

安部新政権 日韓首脳会談実現へ

2006年09月28日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月28日12時53分
日韓首脳が電話協議 早期会談実現で合意

 「安倍首相は28日午前、韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と電話で協議し、早期に首脳会談を実現することで一致した。両政府は11月にベトナムで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)や、可能ならさらに早い時期の会談実現を探っている。世耕弘成首相補佐官(広報担当)によると、首相は「日韓の関係の発展についてゆっくり話し合いたい。できるだけ早くお目にかかることを期待している」と述べた。これに対し大統領は「同感だ。首相の在任中に大きな成果があがることを期待している」と前向きに検討する考えを示した。 首相は「アジアの平和と繁栄など大局的な観点から未来志向の日韓協力関係を強化していきたい」と関係改善に意欲を示した。」

安部新政権 韓国・中国との関係改善に動き出す
 靖国参拝で小泉前首相が破壊した日中・日韓関係の修復をまずアジア外交のはじめとする安部新政権が動き出した。扇参議院議長を10月初めに中国へ派遣する予定があり中国首脳との接触にあたる。韓国に対しては電話で直接盧武鉉大統領に会談を提案したようだ。この政治オセロゲームは結構なことだ。小泉時代の首脳会談も出来ない外交は極めて不自然で改善に向かうことはまずは喜ばしい。

東京地検特捜部 知事への金の流れを捜査開始

2006年09月28日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月28日15時08分
福島県知事後援会の幹部一斉聴取へ 東京地検特捜部
 
「東京地検特捜部は28日までに、佐藤知事の後援会代表から電話で事情を聴いたほか、他の後援会幹部からの一斉聴取も予定している。 佐藤社長らがゼネコン側から受け取ったとされる現金と、佐藤知事の選挙資金などの関係を調べるものとみられる。」

佐藤知事の立件へ向け何処までやれるか 東京地検特捜部がんばれ! 

 一昨日のブログで知事の罪を問うことを、そして昨日知事が辞任した事を書いた。「しかしこれは同義的責任ではなく、明確に知事の汚職である。地方自治体の市長、知事らはその在任期間中に、土建工事の認可権を利用し、情報を漏らして自分の親族や家族に儲けさせ、最終的に自分の産を成すのが当たり前になっていた。これを利権と腐食の構造という。」と私は言った。今日地検特捜部が知事への金の流れを捜査中という記事がでた。東京地検特捜部は汚職捜査では日本一優秀な検察官が揃っている。田中ロッキード事件を初め、数々の巨悪を捜査した。今回の福島県のゼネコン汚職事件は間違いなく知事の汚職につながると私は考える。昔の佐藤首相の汚職事件では指揮権が発動され捜査に政治上の待ったがかかったが、今回は福島県のことであり国政とは程遠い地方自治体汚職なので捜査に横槍が入るとは思えない。特捜部の皆さん存分に実力を発揮してください。このことが汚職連座制の導入にまで進むことに期待する。

生命科学における論文偽造は日常茶飯事

2006年09月28日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月22日22時28分
阪大教授の捏造を認定 学内調査、別の論文でも改ざん
 「大阪大生命機能研究科(大阪府吹田市)の研究チームが米国の専門誌に投稿した論文を取り下げ、共著者として名前が挙がっていた助手(42)が今月1日に自殺した問題で、同研究科の研究公正委員会は22日、責任筆者の杉野明雄教授(62)が単独でデータの捏造(ねつぞう)、改ざんをした、などとする調査結果を発表した。委員会の調査では、同じ専門誌に投稿した別の論文にもデータ改ざんがあった。杉野教授は、一部のデータの捏造、改ざんについて認めているという。」

asahi.com 2006年09月28日11時15分
科研費補助金の支給停止 阪大論文不正
 「大阪大生命機能研究科の杉野明雄教授が、データを捏造(ねつぞう)した論文を米専門誌に発表していた問題で、文部科学省などから杉野教授に交付されていた科学研究費補助金を同研究科が支出停止とする措置を取ったことがわかった」

科学の徒として、残念ながら黒い噂は耳にしていた

  私の経験から生命科学の分野では黒い噂を耳にしたことがある。なぜ生命科学に論文偽造が多いのかというと、それは理論物理学や数学といった抽象理論ではないため、論理的にウソを見抜くことが困難なためである。つまり生命科学は実験結果の報告であって論理的に間違っているかどうかは問うことは無い。このような結果が出たかどうかは追試して確認する必要がある。ところが論文には追試が困難なようにわざと機微にわたる詳述を省略する人がいる。したがって追試ができなくとも言い逃れが出来るようになっている。実験が本当でもわざと詳細を隠して研究の独占を守る人がいる。これが偽造の場合には問題がややこしい。そして科学者は人の実験を追試するのは嫌がる人が多い。労多くして功少なしだからである。しかし画期的な結果を偽造すると注目を浴び追試が行われ、誰が追試しても出来ない場合には黒い噂が流れる。化学物質の毒性試験結果では企業の利益がかかっているから、徹底的に追試される。しかし生命科学研究ではそれほど利害関係がないことも禍しているようだ。私の経験では功を焦った研究者が結果を偽造するのは日常茶飯事らしい。パソコン上でデータの偽造は簡単だ。そもそも世界的科学誌ネイチャーやサイエンスにおいても60%は「がせねた」と言われている。まことに腐敗は科学者の世界でも蔓延しているようだ。科学者の功名から来たものだが、論文主義とか成果主義という足かせが科学者を追い詰めているらしい。

知事の力は偉大か?滋賀と長野の例

2006年09月28日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月27日23時45分
滋賀県の新幹線新駅、「凍結」含め議論へ 促進協で合意

 滋賀県栗東市で着工された東海道新幹線の新駅をめぐり、県や栗東市、周辺自治体などでつくる駅設置促進協議会(会長・嘉田由紀子知事)は27日、同県草津市で臨時総会を開き、嘉田知事が求める新駅建設「凍結」を含めた重要事項を話し合うため、知事や6市長らによる協議の場を設けることを決めた。新駅の誘致を進めてきた機関で、初めて正式に凍結が協議の対象となる。駅建設に必要な仮線の工事費を起債でまかなう栗東市の計画に、大津地裁が違法との判決を下したばかり。嘉田知事は凍結に向けた「大事な一歩」と評価した。

2006年9月27日3時4分 読売新聞
長野県が脱「脱ダム宣言」…浅川ダム建設を検討

 長野県の田中康夫前知事が建設計画を中止した浅川ダム(長野市)について、9月1日に就任した村井仁知事がダム構造を持った「河道内遊水地」を軸に新たな施設建設の検討を始めたことが26日、分かった。事実上、田中氏が掲げてきた「脱ダム宣言」を見直す形だ。

知事の政策はオセロゲームでは困るのだが
 よきにつけ悪しきにつけ土建行政に振り回されるのが地方自治の現状である。官僚のおもちゃみたいなものだ。昔の例では青島東京都知事が成立した時、国際都市博展を中止して埋立地は空き地になった。それが石原反動知事の開発至上主義都政の誕生となった。長野県では田中知事は脱ダム宣言をして不要な公共事業を中止しようとした。しかし村井新知事は脱「脱ダム宣言」をする始末。まるでオセロゲームだ。滋賀県の嘉田由紀子知事は「もったいない運動」で新幹線新駅の凍結を訴えた。最初は四面楚歌でどうなるかと思われたが、最近少しずつ情勢が有利に変わっているようだ。知事の力は偉大なりと言いたいところだが、「人間万事塞翁が馬」で縄の綾の繰り返しにならなければいいのだが。

からまれた区役所の受難 自腹の金で解決したのが悪いのか

2006年09月28日 | 時事問題
asahi.com 2006年09月28日08時27分
戸籍謄本の交付ミス 千葉市課長が自腹で「解決金」

 千葉市の中央、若葉両区の課長2人が、戸籍謄本の交付をめぐり迷惑をかけた市民に、「解決金」として自腹で現金5万円を渡していたことが27日、わかった。 市人事課によると、若葉区内に住む男性が19日、同区役所に戸籍謄本の交付を申請。本籍地がある中央区役所から取り寄せて男性に交付した際、過って男性の父親の分を渡したという。中央区の市民課長ら四名が数千円相当のウイスキーを持参して、男性宅まで謝罪に出向いたという。 さらに「どうやって解決するのか」と電話があって、両課長から預かった現金5万円を男性宅に持参した。 両市は相当の恐怖感を持っていたと説明。同課は不当要求行為に当たるかどうかを県警に相談中という。

岐阜県庁の裏金で訴訟対応に比べれば自腹は立派
 
 この場合朝日新聞は何が言いたいのだろうか。金で解決したのが不正だといいたいのか。こういう輩は直ぐに金を要求する。課長以下四名が謝罪に出かけウイスキーを持っていったのがそもそも相手につけ上がらせる結果となり金を要求されたのだろう。相手に取り間違いによる実質被害がなければ謝罪だけでいいはず。最初から脅しに屈していたようだ。はっきりした要求があった時点で警察沙汰にすればよかったのだが。それはともかく自腹で解決金を工面したのはそれなりに理解できる。岐阜県庁の公金裏金に比べれば立派なものだ。岐阜県庁では訴訟の金まで裏金から支出し返金は無いそうだ。こんな悪徳官僚の利口なやり口に比べれば、この区役所の役人のまじめさ、小心さはかわいい