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好きな作家は東野圭吾さん☆他の作家さんのもいろいろ読んで感想を書いていきたいと思います♪

薬丸岳「誓約」~自分が軽はずみにしてしまった殺人の約束。16年前の過去の代償~

2017-02-08 03:10:01 | 
薬丸岳「誓約」読み終わりました☆



最近薬丸さんの作品を読むことが多いけど



毎回深く考えさせられます。



今回のこの作品もすごく考えさせられる内容でした。




自分がしてきたことは





いつか必ず自分に返ってくる




それを



主人公である「向井」は受けることになる。





自分が手にした幸せ




それが成り立っていること☆




それがどういうことの上になりたっているのか




みんな案外そのことを忘れがちだ。




自分もそれを考えさせられました。





自分が今までしてきたこと。




それに対して



いつか





自分自身がその代償を払わなくちゃならないってこと





あらためて自分のすることには



責任を待たなければ!



そういう気持ちにさせられました。





顔の半分を痣で覆われて生まれた「高藤文也」



その顔のせいで


親に捨てられ


施設で育つ



人を遠ざけ



悪の道へ



そして


果てはヤクザに追われる身に




身を投げようとしていたところ



「坂本伸子」と出会う



そして


高藤は坂本にお金をあげるかわりに



「2人の男を自分の代わりに殺してほしい」




という。





伸子の娘は17歳のときに



この男たちに凌辱され殺されたのだという。



今は塀の中の2人




16年後出所したのちに娘の仇を打ってほしいと。



伸子は末期がんに侵され


余命いくばくもない



だからそれが果たせない




500万と引き換えに




高藤はその依頼を引き受けてしまう。




そんな先の話・・



どうにでもなるだろうと



高をくくっていた高藤




「向井聡」という別人の戸籍を手に入れ



顔も変え



妻の香と


小3の娘帆花との


温かい家庭も手に入れ



遠藤という共同経営者とともに



バー「HEATH」の経営も順調だった。




そんなある日



向井となった高藤のもとに1通の手紙が届く




差出人の名前を見て驚く!!





坂本伸子




そして




その内容は



「2人の男が出所したので約束を果たしてほしい」と




まさか!



伸子は死んだはずでは?




それに



なぜ自分の居場所を知っている?





自分の過去を隠し香と結婚した向井



その後



伸子を名乗る相手から




約束を果たさなければ




帆花を殺す




と脅迫される。





平穏で幸せな毎日が



崩壊していく。。




脅迫におびえ・・



仕事も手につかなくなる。。



人質は自分の娘




2人の男の居場所を教えてくる伸子




そして



男に接触する向井




あと少しのところで・・




殺せなかった向井




しかし



その男は



向井の指紋のついたナイフで殺された!!




なぜ?




そして



向井は脅迫してくる犯人を探すうちに・・



過去との自分に向き合うことになる。




自分が軽はずみに犯してしまった罪




それに向き合うにつれ



どれだけ



いろんな人たちを傷つけてきたかに気づいていく。




自分がしたことの代償。。




それは自分が払わなければならないのだということ。。




そして



自分を脅迫していた犯人に行きついたとき・・



自分の罪の深さを



実感するのだった。




意外な犯人。。




その犯人もまた



苦しんでいたことに




あらためて


自分のしたことを思い知らされる。





結末に



ちょっと明るい光が差すところが



少しほっとしました。





自分の人生を見つめなおす




いい機会になる1冊だと思いました。










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