夢うつつ♪つれづれ草子

書いて残しておきたい事が、たくさん出来ました(*^^*)
自分自身のための備忘録なんだけれど…いろいろ書きたいな♪

「モーツァルト!」 (3) μ

2010-12-24 07:39:40 | 宝塚歌劇以外の観劇つれづれ
前回の更新から、また間が空いてしまいました
梅田も金沢もあるけれど、帝劇は今日24日が千秋楽です。
2ヶ月(正確には7週間)って、あっという間でした。

写真は11月某日のキャスト。アマデが3人いるので、12通りの組み合わせができます。


ヴァルトシュテッテン男爵夫人について

モーツァルトを後援した実在の人物です。
初演以来、宝塚のOGがキャスティングされていて、今期は、涼風真世さんと香寿たつきさん。
涼風夫人は前回の2007年から、香寿夫人は2005年、2007年に引き続いて3回目です。


このおふたりの男爵夫人なのですが、お顔だちや宝塚時代の印象からは反対の役作りのように見受けられました。

涼風夫人は、地に足がついた人間で「ヴォルフガング(=モーツァルト)を何としても大成させなければ」という意志がはっきり見える男爵夫人でした。

それに対して、香寿夫人は、「私が後援したヴォルフガングはこんな人生を歩んだのよ」と語り部のような男爵夫人だったように思います。

涼風夫人は《芸術家のパトロン》で、香寿夫人は《ヴォルフガングのパトロン》といった感じでしょうか?
涼風夫人はヴォルフガングの“音楽”を愛し、香寿夫人は“人間としての”ヴォルフガングを愛したという、私なりの受けとめ方をしました。

それを強く感じたのは、
まず、幕開きの香寿夫人のソロ「人は忘れる」
ふわっとあたりを包み込む甘くて懐かしい歌い方なんですよ。
舞台の流れからいくと、華やかにもて囃されていた子供時代のアマデ(=ヴォルフガング)を人々は忘れていく…という歌なのでしょうが、そういう枠を越えて、“かつて、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトという天才音楽家がいたのよ…”と男爵夫人が観客に語りかけてくるように感じました。

それに対し、涼風夫人は「星から降る金」の歌い方に、とても説得力がありました。
低音の部分は男役時代のような力強い歌声で、“あなたはザルツブルクから飛び出さなければ、才能は開花しない”と真っ直ぐにヴォルフガングに迫ってくる感じでした。

星から降る金」はおふたりとも前回(2007年)よりも、余裕をもって楽しんで歌い上げていた気がします。
それぞれにとても耳福でした
この場面はドレスもかなり豪華なので、歌が終わると、客席のあちらこちらから、感嘆のため息が聞こえてきました
あまり出番が多くない男爵夫人ですが、このソロはかなりインパクトがあります。

あとはやはり「ここはウィーン」の曲に乗って歌い踊る場面が、楽しそうで好きです


男爵夫人の役作りは、井上ヴォルフと山崎ヴォルフが相手の場合でまた少しずつ変えているのだとは、思います。
でも、全ての組み合わせで観たわけではなく、観たとしても、そういう微妙な違いは私にはわからないだろうなぁ…


男爵夫人は今まで4人のOGが演じていますが、それぞれに違っていて、観劇の楽しみのひとつでした。
この役がOG枠になっている事に異論も有るようですが、これからもOGが活躍出来る役であって欲しいと思います。
コメント
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