医薬用ブドウ糖値上げへ‐国際穀物相場が高騰

　日本食品化工などコーンスターチ・糖化製品メーカーは、世界的なトウモロコシ等穀物国際相場の高騰による原料調達コスト上昇分を製品価格に転嫁すべく、食品・工業分野では既に値上げ交渉を開始している。日本薬局方ブドウ糖・結晶マルトース・局方コーンスターチなど医薬品向けの製品も例外ではなく、来年１月分より10円／kgの値上げを予定している。薬事日報2006-12-07

富士フイルム、高抗酸化力の色素配合浸透美容液を発売

　富士フイルムは６日、ビタミンＥの１０００倍といわれる高い抗酸化力を持つ赤色の天然色素「アスタキサンチン」を配合した浸透美容液「エフ　スクエア　アイ　インフィルトレート　セラム　リンクルエッセンス」を０７年１月１５日に発売すると発表した。容量３０ミリリットル。価格は８４００円。

　元来、天然色素のアスタキサンチンは熱や紫外線のダメージを受けると退色し、働きも悪くなるのが通常。今回、富士フイルムではナノテクロジーを生かし、ナノ粒子化したアスタキサンチンの表面を、壊れにくいシャボン玉のような薄くやわらかな膜で包むことで、肌に浸透しやすい形状にすることに成功した。

　このため、極小の粒子が素肌の奥にまでしっかり浸透し、明るいハリのある肌をつくるという。販売は電話での申し込みとインターネットを通じて行う。日刊工業新聞2006-12-07

魚コラーゲン市場が活発化

　新規参入で拡大に弾み

　フィッシュコラーゲン原料の製品開発が活発化し、市場はますます勢いづいている。最近、コラーゲン製品を市場投入したのはタマ生化学（東京都新宿区）とヤマキ（愛媛県伊予市）。さらに今夏、コラーゲンドリンク市場ではハウス食品とライオンが商品を上市、それぞれヒットしている。原料市場もそれに引っ張られて拡大し、約800ｔ規模に成長。新規参入メーカーの販売展開が本格化すれば、さらなる市場拡大に弾みがつく。 健康食品新聞＞2006年11月29日号

ソフィ、βグルカンに鳥インフルエンザ抑制

ベトナム・スリランカと共同研究
　バイオベンチャー企業・ソフィ（高知県仁淀川町、尾仲隆社長）は、黒酵母由来のβグルカンに鳥インフルエンザ等の感染抑止効果があることを解明し、発表した。ベトナムおよびスリランカの研究機関と共同研究してきたもので、顕著な成果が見られたことから、11月17日東京で、海外の研究者が出席して記者発表会を行った。 食品化学新聞＞2006年11月30日号

【参考技術資料】

出願番号 : 特許出願２００３－１２７９３７ 出願日 : ２００３年５月６日
公開番号 : 特許公開２００４－３２９０７７ 公開日 : ２００４年１１月２５日
出願人 : 尾仲 康史 発明者 : 池脇 信直 外４名

発明の名称 : 培養産物とその中に含まれる新規β－１，３－１，６グルカン、及びＡｕｒｅｏｂａｓｉｄｉｕｍ属菌株を用いたβ－１，３－１，６グルカン生産方法。

【課題】１.培養毎で異なる培養産物中のβ－１，３－１，６グルカン収量、
２.培養産物中に形成される多量のペレット、
３.メラニン色素による培養産物の褐変、
の３つの問題点を解決し、Ａｕｒｅｏｂａｓｉｄｉｕｍ属菌株由来のβ－１，３－１，６グルカンを含む培養産物を食品・飲料分野に広く利用できる形態で提供する。
【解決手段】Ａｕｒｅｏｂａｓｉｄｉｕｍ属菌株の厚膜胞子の菌形態を誘導する方法。

ステビア、原料供給の不安解消、中国で1万5000t収穫

抽出品市況も沈静化の方向に
　過去数年にわたり逼迫感が強まっていたステビア原料市場は、主原産国の中国で例年の1.5倍となる１万5000ｔの原葉が収穫されたことから、原料の供給不安が解消される見通しとなってきた。抽出物価格についても、これまではキロ当たり30ドルを大幅に超える価格帯となっていたが、現在は26～27ドルで推移。食品化学新聞＞2006年11月30日号