バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

10個のアミノ酸からなる人工タンパク質の結晶構造を解明

2009年01月31日 | 生命科学 生物誌
-「タンパク質とは何か」、さらなる理解の深化に貢献- 本田 真也
ポイント

▽わずか10個のアミノ酸からなる分子が結晶化することを発見
▽結晶中と溶液中での分子の立体構造を決定し、シミュレーションにより動的構造分布を解明
▽不明瞭であったタンパク質の物質科学的定義に関して、「理想タンパク質」という概念を提案
産業総研 OnLine〈プレスリリース)2008年10月27日

免疫抑制剤ミゾリビンの血中濃度を測定する酵素を開発

2009年01月31日 | 創薬 生化学 薬理学
-短時間で簡便な血中濃度測定の実現に期待-
ポイント
▽ミゾリビンの血中濃度測定に使用できる酵素を発見し、酵素の効率的な製造方法も開発した。
▽血中濃度を短時間に正確に測定できるので、適正な投与量のコントロールが可能になる。
▽現在は1時間に3検体程度の測定しかできないが、600検体程度の測定も可能となる。
産業総研 OnLine〈プレスリリース)2008年11月20日

ポストゲノム研究を支える世界最大規模のヒトタンパク質発現用クローン、研究者等へ提供を開始

2009年01月31日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
 NEDO技術開発機構は、産総研、JBiC、NITEなどと共に、約2万2千個と言われるヒト全遺伝子の約70%にあたる約15,000種に対応するヒトGateway®エントリークローン1)を作製。世界最大規模の極めて品質の高いタンパク質発現リソースを構築し、研究者等への提供を開始しました。産業総研 OnLine〈プレスリリース)2008年11月24日

赤外線レーザーで単一細胞内の遺伝子のスイッチを入れる

2009年01月31日 | 細胞と再生医療
-実環境の細胞内で遺伝子の機能を解析する新しい顕微鏡技術を開発-
ポイント
▽生体内の単一細胞を赤外線レーザーでねらい打ちして遺伝子発現させる技術を開発
▽緑色蛍光タンパク質(GFP)を温度計にして、細胞の温度変化・分布を測定し温度制御
▽分子・細胞レベルでの病態の解明につながる研究の強力なツールとして期待
産業総研 OnLine〈プレスリリース) 2008-12-15

RNA二次構造を予測する最高精度のソフトウェアを開発

2009年01月31日 | 創薬 生化学 薬理学
-RNA医薬品開発、新機能性RNA発見へのツール-
ポイント
▽RNAの二次構造予測で現時点での世界最高精度を達成
▽機能性RNAの発見や機能解析の効率化に貢献することが期待される
▽バイオインダストリーやRNA医薬品開発のツールとして全世界で利用に期待
産業総研 OnLine〈プレスリリース)2008-12-18

ミトコンドリアのタンパク質に新説-バクテリアとの違い、鮮明に-

2009年01月31日 | 細胞と再生医療
生命情報工学研究センター  ポール ホートン
【ポイント 】
▽これまで100種類以上あると考えられてきたミトコンドリア β型外膜タンパク質の数が、実際は6種類程度しかないことをつきとめた。
▽ミトコンドリア タンパク質の全体像を見直す必要性を指摘した。
▽ミトコンドリアの異常は、癌や糖尿病などさまざまな疾患を引き起こし、これらの病気の根本原因解明にも重要な関わりを持つ。
http://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/nr20081226/nr20081226.html

光による細胞の接着制御

2009年01月31日 | 細胞と再生医療
 産総研では、生体中で情報伝達などさまざまな働きをもつペプチドのケージド化合物化に取り組み、汎用なケージドペプチドの合成法の開発を行ってきましたが、これを細胞接着の制御へ応用することを試みました。細胞膜表面の膜タンパク質であるインテグリンは、細胞の足場となる細胞外マトリックス(ECM)を構成するタンパク質のフィブロネクチンと結合します。このフィブロネクチンの中の、アルギニン-グリシン-アスパラギン酸(RGD)のアミノ酸配列が接着に不可欠な要素です。私たちはRGDを含むペプチドに光解離性保護基であるニトロベンジル基を導入し、ケージドRGDペプチドを合成しました。これを培養基板表面に固定化することによって、光で細胞の接着性を制御することを実現しました。基板上の光照射した部位にのみ細胞が接着することが可能となり、接着のタイミングも制御ができます。http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol09_01/p10.html

RNAがコアになって核内のRNA-タンパク質複合体ができる

2009年01月31日 | 創薬 生化学 薬理学
細胞核内RNAの新機能を発見-RNAがコアになって核内のRNA-タンパク質複合体ができる-
バイオメディシナル情報研究センター 廣瀬 哲郎

▽細胞核内に存在するRNAの新機能を発見した
▽このRNAが中心になって核内のRNA-タンパク質複合体ができる
▽RNAを標的とした創薬開発の新しい応用研究につながる
http://www.aist.go.jp/aist_j/new_research/nr20090122/nr20090122.html

血圧と同時に動脈硬化度を計測する

2009年01月31日 | 医療 医薬 健康
誰でも使える動脈硬化度計測方法
小峰 秀彦 こみね ひでひこ
 私たちは一般家庭にも普及している既存の血圧計を応用して、動脈硬化度を簡単に計測できる機器の開発を目指しました。血圧を測定する時には上腕に巻いたカフを加圧・減圧します(図1上段)。このカフ圧曲線から加圧・減圧の成分を除去すると心臓の拍動と連動した上腕動脈脈波が得られます(図1中段)。さらに、この心拍ごとの上腕動脈波振幅値を包絡線で結ぶと図1下段のようになります。この包絡線のパターンは動脈硬化の程度によって異なり、血管が“柔らかい”(既存の動脈硬化度評価(PWV)値が低い)場合には包絡線は緩やかに立ち上がり明確な頂点を描きますが(図2上段)、血管が“硬い”(PWV値が高い)場合には頂点が不明瞭で、しばしば中央部が平坦になります(図2下段)。この包絡線の違いを特徴づける新たな指標や評価アルゴリズムを開発し、PWV値と比較すると有意な相関関係がありました(r=-0.52, P<0.01, n= 95)。このように、新たに開発した指標や評価アルゴリズムを用いれば、血圧と同時に動脈硬化度も計測できる可能性が見いだされました。http://www.aist.go.jp/aist_j/aistinfo/aist_today/vol08_05/p22.html

韓国とのバイオ技術交流を深める静岡大

2009年01月31日 | NEWSクリッピング
 韓国との食品貿易、技術交流が進んでいるが、昨年12月19日、日韓連携国際シンポジウムとして「グローバル化が進む生物産業―日韓の特徴を活かした機能性食品産業の連携を考える」と題した注目される催しが静岡大学らより静岡市で開催された。共に発酵産業の盛んな両国が提携して一層のバイオ分野、機能性食品の研究の促進、産業発展を目指すもので、静大と同大生物産業創出推進拠点、静岡県バイオテクノロジー研究会の3者の共催で、大型施設・グランシップを会場に行われた。当日は両国から各2名の研究者が講演を行い、韓国のバイオ産業の現状と将来について興味深い話しがあり、参加した大勢の食品企業関係者や学生などの関心を高めた。食品化学新聞 <食壇> 2009年1月29日号