今日はワールドカップのアジア予選だ。今日のオーストラリア戦の結果次第ではワールドカップに出場できる。瞭(20期生・名古屋大学工学部機械工4年)は大勢でスポーツバーに繰り出し、結果次第ではテレビ塔周辺の池に飛び込むはずだ。慎也(20期生・大阪大学工学部4年)も同様、ミナミで道頓堀・・・は無理か。ともかく、日本中が沸き立っている。
今から20年前、・・・カタールのドーハで同じようにワールドカップ出場をかけて日本はイラクと戦った。この時に津高の先生は生徒たちに向かって「今夜だけは勉強せずにテレビを見ろ、時間帯からすると深夜だ。早いうちに寝ておけ。この試合だけは見たほうがいい」とのコメント・・・そんなことを言われなくとも、俺は当時の津高生たちと塾で観戦する予定だった。ただ、津高の先生に心の中で拍手をした。結果は今では言い尽くされた感のある「ドーハの悲劇」 確かあの試合の視聴率は40%を越えたはずだ・・・。
そして今から8年前もまた、日本はワールドカップ出場を目指して闘っていた。いつものように俺は生徒たちといっしょに試合を見ていた。その翌日のこと、嬉野中で英語を教えていた真実(4期生)はコミュニケーション英語の授業のなか、生徒に尋ねたらしい。「昨夜はサッカーの試合があったけど、みんな見た?」 生徒たちは「見た」やら「見なかった」やら・・・その中で、「見た見た、塾で見た」と叫んだ奴が一人いたそうな。真実は心中・・・塾で?・・・そんな塾って、もしかしたら・・・塾の後輩?・・・真実はそう思ったそうな。あえなく真実の予感は的中・・・ちなみに、このいちびりは優哉(21期生)だったのだが・・・。
午後から勉強していた津高1年の知愛や沙耶や信利には言ってあった・・・今夜は誰も来やへんで。なぜかと聞く知愛に答える、「だって今日はサッカーの試合があるからな」
ところが中3の由生がやって来る。「オマエ、サッカーはいいんか」 「えっ・・・」 「サッカー、興味ない?」 「ええ」 さらに智照や優紀も、このあたりは・・・興味ないやろな。でも、高1の女の子たちはともかく、駿(松阪高校1年)や安呂巴(高田文理1年)も・・・おいおいおい、どないなってるねん。
もう、試合は始まっているはず・・・しかし、ウチの塾はいつもと同じような風景が広がる。火曜日でもあり、勇太(三重大学工学部機械工4年)がいつものように高1に三角比を教えている。
他の中学生は俺とさつき(21期生・名城大学人間学科4年)とが担当している。さつきは華の相似だし、俺は優紀の確率だ。
なんか調子が狂うよな・・・一人ごちる。一人で観るサッカーは寂しい、そうブログに書いてたのはアキラの親父だ。じゃあ、ひとっ走り福井まで行ってやるか・・・そんな風に思っていたのは少し前までの俺だ。だって生徒がいないもん・・・そんな言い訳も用意していた。ところが、言い訳にならない夜が始まっている。