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『 HARD & LOOSE 』 れいめい塾 津市久居

塾頭の『れいめい塾発 25時』
三重県津市久居にある学習塾『れいめい塾』の塾頭のブログです。

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gooブログ閉鎖に伴い、アメブロに引越しました。
引越し先はこちらです。
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津・松阪地区で高校入試における内申でお悩みの方は、無料相談承ります。
メール(reimei.nakayama@gmail.com)またはお電話(059-255-1123)で、れいめい塾まで『内申の件で』とご連絡ください。

10月31日

2006年10月31日 18時30分25秒 | Weblog

朝10時に福井に帰るアキラを起こす。
俺はアキラを8号線まで先導するついでに近江八幡満喫を目論む。
近江牛だ、近江牛!
近江八幡の八幡山のふもとの『千里屋』のイチ押し・・・近江牛すき焼き定食!
俺とアキラでは軍資金がないので奥さんを仲間に入れる。
そこへ高校へ行きたくない症候群の某も参加。
午前11時、奥さんと某が乗った俺の軽は悲鳴をあげながら動き出す。
その後をアキラが運転するセドリックがついてくる。

トラブル勃発!
アキラのタイヤがバースト!
普通のパンクやないねん。
ザックリいっている・・・痴情怨恨やで。
アキラ、ついてへんな。
でも、ここで運を削っておいて絶対に市職員のほうで合格やで。

タイヤを交換しようと頑張ったが部品が足らない。
森下の親父さんに連絡。
タイヤの交換を携帯通してやってたがラチがあかないと踏んだのか・・・。
「このド素人たちめ!」と親父さんが登場。
あの姿こそを、我々は神と呼ぶ!
まさしくゴッドハンド! しなやかな動きでタイヤの交換が始める。
「これ、もし高速でやったら危なかったな」との神のコメント。
アキラ、ついてるよな。
この運を繋いで一気呵成に市職員合格や。

ツキの帰趨や趨勢などと、観客はかまびすしい。
しょせんは博打だ。

そのアキラ。
今ごろ高速なら天に召されていたアキラ。
神には聞こえないように俺にそっとのたまう・・・「噂通りに森下先輩のお父さん、カッコいいですね」
あのなあ・・・。


近江兄弟社グループに包囲されているかの場所に位置する『千里屋』に到着したのは午後2時をまわっている。
俺はメニューを見ながら叫ぶ。
「近江牛すき焼き定食に百円加えたら、近江牛すき焼きうどん定食やん!」
奥さんの視線を鉄面皮ではねつけて、ご飯のお代わり。
ほんま満足でした。

午後3時半、8号線の交差点で俺は軽の窓から手を出し少しふる。
鼻にティッシュをつめ込んだアキラが左折していく。
それをバックミラーで眺めながら一人ごちる・・・これでやっと自由に運転できるな。
代車の軽は近江鉄道沿いに八日市を目指して疾走する。



明日午後7時から高田高校で履修漏れに関する説明会が開かれる。
人間教育を前面に打ち出している以上、不足単位数分だけ補習することだと思う。
大学受験を考えたら不利になるのは否めない。
しかし人間教育を何かあれば声高に叫んでいる高校である。
間違いは誰にでもある。
生徒にもある。
高校にもある。
それならば、生徒に対処するように自らにも対処することだ。
ずるいことはしてはいけない。
嘘はいけない。
正直になること。
文部科学省の助け舟を待つなどという打算を働かせないこと。
補習開始が12月から、それが1月からという噂が立ち、卒業式は延期される予定。
この流れのなかに、時間稼ぎをすればお上たる文部科学省からお情けがかかるはずという打算が垣間見える。
人間教育って何?
悪いことをしたら反省し、その日から己の行動を律する・・・それを今まで生徒たちに望んできたんだから、この正念場では毅然とした態度で自己の非を認め、今すぐに粛々と補習に取りかかることだ。
この後どうなるかは分からない。
ただひたすらに念仏を唱える。
そして全てを他者に任せる。
卑小な打算を捨てて、なすべきことをする。
しかして、後は全てを文部科学省に任せる。
それこそがホンマの他力本願と違うの?

ただ、こんな俺の考え、極めて少数派なんやろね。
明日の説明会、なんとか自分の子どもに負担をかけさせまいとする父兄で埋まるんやろね。
補習は、極力受験に負担をかけないようにと後まわし。
あわよくば文部科学省の妥協案に期待を馳せて、粘るに粘る展開?
かっこ悪いよ。
人の顔色を窺いながら念仏を唱えるなんて。

高3に娘を持つ俺の結論。
これからも高田高校が、人間教育とやらを高らかに謳いあげていく姿勢に一点の曇りがないのならば、ここはひとつ謙虚に、真摯に、そして腹芸を使わずに迅速に、補習の授業を受け入れなさい。



午後7時半、アキラなんとか福井到着。
これで後は発表を待つ日々・・・11月10日。

今日、パンクがらみで森下(立命館大学院ドクターコース)が何度か電話をくれた。
アキラのセドリックも再び走り始め、最後に「今、どこや」と聞くと「新幹線の中」
森下は今日東京へ入る。
今夜は古西とランデブー。
「うらやましいねえ」と俺。
「ふふ、遊びに行くんとちがうんやから」と森下、ピシャリ。

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10月30日

2006年10月30日 15時39分01秒 | Weblog

高田高校でも未履修教科が出たとか・・・娘のメールで知る。

全国的に大騒ぎしている未履修教科の問題、やっかいなことに俺はさしたる関心もない。
50代の倫理観の喪失と位置付ければいい。
この世代の唯我独尊系のはねっかえりがやっかいなのだ。
俺もまた、その世代に足をつっこんじまったが。

中学が高校入試に関して生徒たちの内申を修正することと根は同じ。
必要に迫られた。
あるいは、生徒のため。
その結果、学力のない生徒が高校に流れ込む。
実力以上の内申をつけられた生徒が高校のレベルを落としている・・・そう高校側は主張している。
しかし、その高校側も中学と同様に大学へ送る資料を修正することになる。
高校側の言い訳もまた中学と同様だろう。
必要に迫られた。
あるいは、生徒のためという錦の御旗。
決して自分が悪いとは認めない・・・河上亮一が「学級崩壊」で当時の中学生を指して吐いた言葉だが、そっくりそのまま当てはまる。

試験は迫っている。
とりあえずは補習をすべきだろ。
高校にしても大学受験に即した授業をしているわけでもない。
生徒にすれば、受験に関してはそれほど役に立たない授業が、ほとんど役に立たない授業に代わるだけだ。
センター試験まで100日を切っている。
今は速さが求められている。
文部科学省の天啓に期待する前に自分が動け!


奥さんと松阪へ。
途中、嬉野を抜ける。
里恵の家を周回し、直哉(12期生)の家の前を通る。
「塾をやめるか高校をやめるか」と高校のセンセに言われた直哉。
結局は両方ともやめちまった。
進研模試久居高学年順位1位の直哉の成績表、まだある。
西井(5期生)の家の横を通る。
「西井君、どうしてるの」と奥さん。
「三沢で親馬鹿やってるだろう」
「航空自衛隊だったかしら」
「ああ、だから子どもに翔太郎・・・塾の名前を娘たちに付けた俺なんて西井に顔向けできんよ」
豊田小学校から算所へと抜ける。
生田(9期生)の家の前を通る。
「妹はしっかりしてたけど、頼りない兄ちゃん元気かな。何度も殴ってほんまゴメンね」
懐かしい道、毎晩のように生徒を送った道だ。
しかしここ数年一度も通らなかった道。
懐かしさに負けて算所から松阪に抜ける集落を結ぶ心細い道を走る。
おいおいおい! いつのまにバイパスできてるねん!

マックスヴァリューの駐車場に軽の代車を止めて歩き出す。
松阪城は蒲生氏郷の手で築城された。
石垣だけだがなかなかいい。
ふくらみがなんとも言えないのだ。
石垣だけで威圧する城なら安土城が筆頭。
正門から頂上にかかえての大きな石でつくられた階段、人間のためにではなく馬がご注進!とばかりに駆け上がってくるためのもの。
石垣の高さでは伊賀上野城が日本一だ。
その他、丸亀城や宇和島城の石垣にもまた人を威圧するような迫力がある。
しかし、松阪城はそのいずれとも違う。
ゆるやかなのだ。
この城は戦う城ではなく、統治する城だ。

魚町通りから三井家発祥の地をのぞく。
日本史で出てくる三井高利が一念発起、江戸に旅立った家だ。
交通整理のおっちゃんが私語の合い間に「散策かね」とたずねる。
「ええ」と俺。
「城のほうには石畳のきれいな道があるから」
俺達が久居から来たと知ったら、この呆け者!と怒り心頭やもしれぬ。
おっちゃんに感謝してよそ者になりすます小心者。

橋西地区市民センターの芝生がきれいだ。
こけそうになるのをこらえながら小さな子どもが歩く。
それを見守る母親。
たどたどしく動く小さな靴がかわいい。
いつかどこかで見た風景・・・。
俺が笑いかけると怪訝そうな顔。
その横にあるチャペルの結婚式場。
ここで岡林(4期生)、結婚するんやったな。
帰りに横目で眺める田園風景のなかに屹立する建物
新しくなった(といってもかなり前だが)松阪市民病院。
来年から中塚(三重大学医学部6年)は、この田んぼのなかの軍艦島でドクターとしての一歩を踏み出す。
たどたどしい足並みでもかまわない、人の痛みが分かるドクターになってくれ。


ウチの関係者には真摯な医者であることを望む俺だが、エンターテイメントの世界なら伊良部ドクターにとどめを指す。
里恵からの誕生プレゼント、奥田英明『町長選挙』
『空中ブランコ』『イン・ザ・プール』に続く伊良部ドクターの第三弾。
さすがに三作目となると、抱腹絶倒ものの狂気も多少は普通に見えてしまう。
読者は常に前作より高いハードルを求めてしまうが、伊良部ドクターよく頑張ってくれる。
町長選挙
町長選挙
posted with amazlet on 06.10.30
奥田 英朗 文藝春秋


一旦は福井に帰ったが、すぐに大阪の下宿に戻っていたアキラが登場。
賞味期限が3日過ぎた50歳の誕生日プレゼント持参でだ。
しかし明日にはおんぼろセドリックを運転して福井に戻るとか。
しかしナビゲーターなしでの帰省、アキラにとっては面接より不安なよう。
じゃあ、俺が8号線まで先導してやろうか。


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10月29日

2006年10月29日 15時44分05秒 | Weblog

徹夜でカラオケにいってた森下とコメダにモーニングを食べに行く。
俺の目当てはあゆみ(皇学館大学国文1年)と沙耶加(同大学教育学部1年)。
しかし今日はオフ・デューティ、残念やね。

午前10時から森下は古い塾で授業。
あてどない俺は旅に出てもよかったが、20年にもわたる帰巣本能の成果よろしく家に帰る。
奥さんはバレーの試合で美里に行ったとか。
一人で過ごす家は安堵の対象ではなく、落ち着かない俺はキッチンの掃除にとりかかる。
BGM代わりにテレビをつけると全日本大学女子駅伝。

去年から杜の都・仙台に開催地が移ったこともあり、新鮮な風景が続く。
戦前予想では立命館と名城の一騎打ち。
去年、名城大学が三連覇を目指した立命館を阻んだ。
今日の大会は名城の連覇とそれを阻もうとする立命館という構図だ。
そんな予想が序盤戦から吹っ飛ぶ。
九州代表のアジア太平洋の一区の留学生・ワンガリが飛ばす飛ばす。
二区も留学生のワシュカがトップを疾走。
それを追うアジア太平洋立命館の本家・立命館大学の小島が猛追。
この段階で名城大学は13位。
立命館の二区走者の小島が6人抜きでトップのアジア太平洋に並ぶ。
二人のトップ争い、立命館関係者にすればこれ以上ない宣伝効果!
宣伝費削減が頭をかすめて笑いが止まらへんかったやろね。

立命館大学の小島はまだ1年。
立命館宇治高から大学へ。
将来の立命館のエース、いや日本のエースになるやろな。
小島はアジア太平洋の留学生を抜き去り、トップで三区の松永に繋ぐ。
三区は名城の佐藤が8位からゴボウ抜き、一挙に5位争い。
しかし今大会一番の注目選手だった佐藤を、さらに後方から順位を上げてきた大阪体育大学の留学生・ワボイが抜き去る。
さらに7位から一挙にトップに踊り出たのが仏教大学の木崎。
これで立命館は再び追う立場となる。
いやはやすごいレースやったね。
五区でトップを奪い返した立命館が、最終六区でもトップを維持。
2位まで迫ってきた名城大学に10秒差までに縮められたものの、2年ぶりの優勝を飾って終了。

男子の駅伝は見事なほどに東高西低。
箱根駅伝では関東地区予選か?と思うほどに首都圏の大学で塗りつぶされる。
しかし、女子は立命館・仏教大・大阪体育大学など、文句なく関西圏が強い。
立命館の男子もなんとか箱根の山登りで頑張って、優勝候補の一角に食い込んでほしいのだが・・・。



早稲田大学のジャーナリズム研究会がトルーマン・カポーティの『冷血』についてのシンポジウムを開いたそうだ。
冷血
冷血
posted with amazlet on 06.10.30
トルーマン カポーティ Truman Capote 佐々田 雅子
新潮社

そのなかで玉木明氏が「冷血」を大いなる駄作だと結論づけたとか。
理由として、最初は事件を神の視点から書いているが、いつからか犯人の口を通して事件を描き出しているからだとのこと。
確かにそれは言える。
遠くからシャッターを切っていたはずのカポーティが、いつしか犯人のベリィのそばに寄り添って接写している。
ただ、このことを俺はカポーティの資質(ゲイ)のカミングアウトだと微笑ましくみていた。
あるいは、料理人たる作家が登場人物から逆に料理された。
その結果がカミングアウトだ。
ホモ・セクシュアルという背徳の美酒を、今のようにコンビニとまではいかないが、少なくとも高価なレストランで出せるようにした意味では十分に「冷血」の功績はある。

玉木氏の批判、手法の点からの批判とすれば正論。
しかしカポーティ以後の作家が、カポーティに影響され、カポーティが当初イメージした作品を世に送り出している。
日本でなら佐木隆三の「復讐するは我にあり」が端緒。
それ以後、沢木耕太郎などがテーマを犯罪から音楽などのサブカルチャーに広げるなかで現在の隆盛の礎を築いたといえる。
しかし、作品の完成度云々ではなく、後世に与えた影響からカポーティを無垢の精神で肯定しちまう俺のようなド素人が、どうやらどこにでもいるらしい。
ゆえに苦虫を噛み潰したような顔で、御大トム・ウルフはカポーティを断罪する。
「冷血」は「勝手なことを、勝手な手法で書いた物語」だと。

ここ数日、勝手なことを勝手な手法で書いた物語と向かい合っている。
「硫黄島の星条旗」だ。
硫黄島の星条旗
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ジェイムズ ブラッドリー ロン パワーズ James Bradley Ron Powers 島田 三蔵
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明らかにカポーティ以後のニュージャーナリズムの手法を世襲している。
この一冊の本が共和党と民主党の中間選挙一騎打ち直前のこの時期に映画化されること。
その映画にはスピルバーグが一枚噛んでいること。
またぞろ、きな臭い・・・。
果たして今度はどんなカミングアウトが出てくることやら。

映画『硫黄島の星条旗』の監督、クリント・イーストウッドはインタビューで以下のように答えている。
「私は民主主義が好きです。そして、民主主義を誇りにも思っています。でも、民主主義を、地球上の全ての人間に強制しろというものだとは思いません」

ともかく、座標軸を増やすために・・・タイトルすら忘れちまった。
家のどこかで埃にまみれた城山三郎の硫黄島がらみの本を探すことになる。

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10月28日

2006年10月28日 10時16分30秒 | Weblog

身体はずたボロである。
昨夜は奥さんに連れられて家に帰った覚えがある。
俺の誕生日ということもあり、いくつか連絡をいただいた。
不思議なことに女の子ばかりだ。
そのなかに主婦からの電話があった。
「先生の奥さんのことを考えると涙が出そうになるわ。よくも先生みたいな人と過ごしてきたなって・・・」

少しばかり算数を教えておきたい小学生は土曜日の午前。
今日が約束した最初の日・・・まさか誕生日の翌日とは思わなかった。
二日酔いでふらふらしながら塾まで歩く。
目がまわりそう、地面が揺れている。



昨日の小学生の授業に用いた資料は以下。
『ある産婦人科医のひとりごと』
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/10/post_1377.html
『新小児科医のつぶやき』
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061018
『志摩病院の分娩中止』(伊勢新聞)

先週の授業では奈良の事件の新聞報道やテレビ報道の記事から、担当医や受け入れを拒否した病院に対する批判が多かった。
昨日の授業のあとに書かせた作文。

ぼくがこの授業で一番思ったことは、情報はこわいということです。今まで信じてきた物(ニュースや新聞など)が、思い込まされてきたのかもしれないということも、この授業で分かりました。
だとしたら、もう一度今までの情報を見直し、ちがう視点で見なければならないと、ぼくは考えました。
まず、この奈良でおこった事件の情報から見直してみると、とても情報はこわい。
メディアからの情報しか視野に入れてないと、18件も満床でことわったことしか分からないけれど、医者からの情報も視野に入れ、視点を変えて見てみると、医者には医者で、ことわらなければいけなかったわけも分かり、情報はまだ裏があったりするということが分かった。
今日の授業でこれらのことが分かり、情報は一つの視点だけから見ると、分からないところがあったりするので、こわいということが分かった。
ぼくは正しい情報を手に入れたいので、いくつもの情報と組み合わせて情報を見て、正しい情報を手に入れようと思った。

他の作文も同じような内容が多かった。
とりあえずは俺の狙い、少しは伝わったようだ。
新聞やテレビの報道のあり方に懐疑というフィルターを通して物事を眺めてほしい。
やはり小中学生の場合は、メディアの情報を鵜呑みにする傾向が強い。
その情報が正しいのかどうか、よく吟味してほしい。
その吟味の手段として、昔に比べれ画隔世の感。
現在はインターネットという手段が存在する。
いろんな視点から対象を吟味することが可能なのだ。

メディアは常に被害者の立場に立つと豪語している。
そのスタンスから見ると、医療にまつわる事件には常に患者<医者という力関係が前提条件となる。
弱者の立場の患者、今回は遺族を擁護することでメディアは怠慢な医師たちに鉄槌をくだしていく。
正当な鉄槌ならばよし。
しかし昨今のメディアはやたらに鉄槌を下したがっているように見える。
みのもんだが涙を流しながら絶叫する・・・全ての医者は、自分が医学を志した時の気持ちを思い出してほしい!
今回の事件の場合、鉄槌を下す先は本当に医者たちなのか。
医師たちが満床を理由に断らざるをえない現状を創り出しているものこそが、鉄槌の矛先ではないのか。

小児科医を希望する医学生が減っている。
ウチの小学生にしても先週の授業が全てだった。
新聞報道とテレビ報道の前に、担当医や搬送を拒否した病院に対して純粋な怒りの矛先が向けられた。
先週の段階で小学生の胸に去来した感情・・・「そんな医者は医者をやめちまえ!」
ウチの小学生たちが皆、みのもんたに変身していた。
怖い、これこそが怖いのだ。
物事を疑う姿勢、本質を見抜く姿勢を育んでやりたい。

次回からはノーム・チョムスキーの『メディア・コントロール』
昨日の授業で見たメディアの怖さ。
そのメディアさえも支配するさらなる恐怖。
ウチの小学生、どこまで付いてきてくれるかな。
メディア・コントロール―正義なき民主主義と国際社会
ノーム チョムスキー Noam Chomsky 鈴木 主税
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ちなみに龍神(慶応大学法学部1年)。
集英社新書『メディア・コントロール』は決してアンタの暇潰しの類ではない。
必要不可欠の一品である。
読みなさい。



俺の誕生パーティの主催は高1。
司会は瞭(津高1年)。
中3と高3は俺への祝いは片手間、自分の志望高校と志望大学の発表がメインとなる。
去年の中3時には志望高校を言わされた瞭だが、今年は一年後輩の中3たちに志望高校を言わせることになる。
俺へのメッセージはほぼ以下の内容に収斂される。
「タバコはほどほどに、酒もほどほどにして、長生きしてください」
今年の高1の料理は定番の焼きそばと初登場のチヂミ。
チヂミはおいしかったね。
ホットプレートを持ってきてくれた理恵(津高1年)ありがとう。
挨拶でボケる気がなかったはずなのに見事にボケてくれた慎也チャン、ありがとう。

パーティのさ中、愛(東京大学文化Ⅲ類1年)から携帯に連絡。
俺へのおざなりのメッセージもそこそこ。
「岡南君、いますか」
来年、愛に続いて東京大学を受ける予定の岡南(津高3年)に対するエール。

沙耶加(皇学館大学教育学部1年)に11期生の舞、7期生の里恵、そして甚ちゃんが来てくれる。
かつての塾生からの電話に応答しながら夜が更けていく。



里恵からのプレゼントは直木賞受賞作の『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しおん)。
二日酔いでトイレに行ったり来たりの俺にとり、携帯の必須アイテムになっている。

昨夜、誕生パーティの間を縫うように愛のブログをつくった。
甚ちゃんから、また甘やかせてと言われそうだが。
今日の午後にブログの原稿の書き方を教えようと、愛に電話するとドラムの練習中。
愛にはパソコンの前に座れる状態になったら連絡するようにと言って切った。
このDIARY上の『愛の東京大学物語』の稼動はそれからだ。

ちなみに17期生にはブログ作製を半強制的にでも強いるつもりだ。
効用は前にも書いた通り。
それ以外の効用については9期生の克典にでも教えてもらおうか。
しかし私にはブログ作れ!っていう連絡ないけど・・・という17期生へ。
携帯電話が洗濯機のなかでラストダンスを踊った。
連絡したくとも連絡できへんねん。
連絡してくれるとありがたい。

その克典からメール。
俺の誕生日へのメッセージ・・・ありがたい。
そういや京都から戻った森下、今週末には東京へ行く予定とか。
東京では古西に会うつもりだと言ってたが、克典にも会えればおもしろい。
森下には、メシを食う場所にあるイタリア料理店を薦めておいた。
克典なら分かるだろう。
久居の本町通りから郵便局に右折する右角に昔洋服店があった。
そのイタリア料理店、そこの息子がやっている。
息子のアダ名はゴクウ。
中学の放送陸上で全国2位となった。
旅行代理店に就職し、イタリアに魅せられて脱サラ。
2年前、表参道の交差点近くのビルに開店した。
「コウジの塾の生徒です」と言ったら少しはまけてくれるんじゃないか。


午後8時前、愛から電話。
遠隔操作でブログの書き込み作業の段取りを教える。
とりあえず・・・ということで、ささやかながらスタート。

今まで土日といえば、やれ野球やら吹奏楽やらで塾に来れなかったダイキと久保と飛鳥が勉強している。
少しは風景が例年に近づいたか・・・。

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10月27日

2006年10月27日 16時23分08秒 | Weblog

日付が昨日から今日に変わった頃に里恵(7期生)から電話。
50歳やね、おめでとう・・・。
70歳の誕生日なら悟りめいた感慨もあるんだろうが、50歳はまだまだどっち側にいるのか分からない。
10年前には、まさか40歳まで生きるとこになるとは・・・そんな感慨、確かにあった。
10年たった今日は10年前の焼き直し。
50歳まで生きるとは思わなかった。
しかし、ユタカを亡くしている。
それが10年前とは違う。
入院先の病院で「さすがに50歳まではないやろ」と笑いながら俺のタバコを奪って吸ってたユタカ。
その予想は現実のものとなり、俺は10年前とは違って少しばかり感傷的だ。

奥さんの定期検診に付き合い病院をまわる。
塾に戻るとホワイトボードに谷(6期生)からのコメント。

先生、こんちわっ!
誕生日、オメデト。
前の机の上にタバコ置いてくわ!
健康にゃあ気ぃ付けよう(笑)



小学校の授業。
前回に引き続き奈良の事件。
前回の作文では、マスコミの論調を身体一杯で受けたような意見が見られた。
例えば・・・
「こんな医者(大淀病院のお医者さんや搬送を断った病院のお医者さんを指す)がいる限り、今秋のような事件は減らないと思う」
前回は新聞記事やテレビでの放送内容だったのに対し、今日はネット上から俺が拾ってきたブログ、お医者さんのブログ。
ここには大淀病院のお医者さんは通常の3倍近くの分娩に立ちあっていたこと。
4日ほど分娩が続き、疲労の局にあったこと。
分娩中の意識消滅の可能性は子癇発作が多く、それに対応するためには助産師・産婦人科医・新生児科医・麻酔科医が必要となり、頭部の痛みの可能性を考えるとさらに脳神経外科医が必要となること。
義侠心を出し、スタッフが揃っていない状態で受け入れた場合は受け入れた側が非難されること。
そのようなスタッフが揃っていても、受け入れる側の論理・・・防衛治療という考えがあること。
防衛治療・・・重篤な患者を受け入れ、万が一死なせたとしたら、遺族からの賠償金請求や控訴、メディアからのバッシング。病院の存続を危うくしてまで、自分の医師としての将来を投げ打ってまでして患者を引き受ける必要があるのか。
以上のような内容の文章を読んだうえで、自由作文。
テーマは自由・・・今日の授業で感じたこと。




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1992.10.27ケーキ投げ大会!