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山本飛鳥の“頑張れコリドラス!”

引っ越し先は
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2日連続映画 まず“あなたへ”

2012-09-16 23:41:05 | テレビドラマ・映画
秋の3連休。敬老の日を含むので、実家に帰ろうかと思ったのですが、母がカラオケ教室などの用事があるから来るなというので、延期にしました。今年はお盆にも行っていないので気になるところですが、母も一応元気そうですし、本人が来るなというくらいなので、まだまだ子供を頼りにするという状況ではないようです。

それで、こちらで連休にどうやって過ごすかってことですが、夫も3連休を取っていたので、以前から見たいと思っていた映画2本、昨日は「あなたへ」と、今日は「踊る大捜査線」を見に行ってきました。

「あなたへ」は、妻に先立たれた刑務所の指導技官、倉島英二(高倉健)が、妻の希望によって、妻の故郷の海に散骨に行くというストーリーで、その行程でのいろいろな人との出会いやふれあいが描かれるとともに、妻との生前の思い出なども回想されたものでした。
北陸の刑務所近くの自宅から、九州の漁村まで、倉島が自分で車を運転して行き、瀬戸内などの風光明美なところも映し出されました。

私は、倉島英二が物語の中で何歳なのかよくわからないまま見ていたのですが、今確認してみると、50歳を前にして結婚し、16年連れ添ったとのことなので、65~6歳くらいの設定のようです。高倉健の実年齢が81歳なので、運転大丈夫なのか、などと、どうしても物語の人物よりも、高倉健自身について関心をもってみてしまいます。撮影部分だけの運転にしても、その映像から本人が運転しているのは確かです。まだ免許を返上していないのだなと驚きました。
年齢ゆえに歩く姿は、足をちょっと痛めたことがあるような形跡が感じられますが、背筋もピンとしていて、80過ぎて俳優という仕事をこなしている姿には、敬服するばかりでした。
田中裕子の演じる妻洋子も、倉島と結婚してから普通に年齢を重ねた婦人として、自然な姿を醸し出していました。
でも、この映画はやっぱり、主人公が老後の境域に至っているという点で、内容もたそがれているとしか言いようがありません。しかも、妻に先立たれて、これからは高齢の男が1人で生きてかなくてはならないのですから、どうしても地味なものになります。
この物語の中で、いきいきと活気があったのは、草なぎ剛のイカ飯屋さんと、漁村の食堂できびきび働く綾瀬はるかくらいでした。でも、なんら心の傷もなく悩みの無い人などはいませんでした。
妻洋子は、自分の死後、夫が時が止まったような生活をし続けないように、故郷の海への散骨を依頼したのでしょうか。夫は、それによって行動を起こし、人々と触れ合い、妻の故郷では、妻の子供のころの写真にまで出会い、そして、決して会うことのできない人同士の伝書鳩の役割まですることになりました。
見ている時点では、ものすごく感動する場面などはなく、地味な映画ではあるけれど、見た後になっていろいろと考えたり想ったりすることの多い映画でした。
田中裕子が刑務所に慰問に来て歌を歌っていたのは、いったい誰のためだったのか、どういう関係だったのだろうとか、というのも不明だし、綾瀬はるかの家族やビートたけしや、草なぎの家族など、それぞれの家族にそれぞれの映画ができるくらい物語が秘められていそうです。
西日本のほうの海のある地域にも行ってみたいし、竹田城なども興味深いし、
こうやって思いおこすと、いろいろな味わいのある映画でした。

でも、元気がわくとか、爽快感が残るといった類の映画ではないので、ちょっと物足りない感じがして、やっぱり「踊る大捜査線」が見たいな~ということになり、そっちも見ることにしました。

文が長くなったので「踊る大捜査線」については、改めて書きたいと思います。
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小栗旬(煙草をやめてほしい有名人第1位)

2012-09-04 01:32:35 | テレビドラマ・映画
今日、TVドラマ「リッチマン、プアウーマン」を見ていた。
小栗旬と石原さとみ、演技もなかなかいい俳優である。
ところが、ある場面で、小栗旬の顔がクローズアップされ、歯が映った。
すると、歯の根元に色がついている。
うっ、あれって煙草のヤニでは?
汚れさえついていなければ、きれいな歯なのに、あれでは幻滅だ。
芸能人は“歯が命”っていうではないか。

歯の根元のあの茶色っぽい色は煙草のせいなのか、なんなのか。
ネットで「小栗旬 タバコ」と入れて検索してみた。
すると・・・。
なんと、タバコをやめてほしい有名人の第一位だとのことである。(2008年の記事)
やっぱり、あの歯の汚れはタバコのせいだったのだ。

その他の芸能人では、
木村拓哉なんかもいるそうだ。

小栗旬は、あのスマートなスタイルも魅力の1つだが、
タバコをやめると太っちゃうかな?
そういえば、キムタクは最近顔が妙にぽっちゃりしてきているけど、
中年になったせいなのか、
まさか、タバコをやめたわけではないか。

ま、とにかく、小栗旬には、歯をきれいにするために、タバコをやめてほしいと思います。
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どこかで見た人

2012-03-05 23:07:49 | テレビドラマ・映画
昨日、夜遅く「妄想捜査~桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 第7話」というのを見ていた。このドラマを見るのは初めてで、しかも途中から見たからわけがわからなかったのだが、そこに、どこかで見たことのある「おばあさん」が出演していた。
病院に入院しており、これから手術をするが助かるかどうかわからない、というような役柄だった。老舗料亭の女将で、それなりの品格を醸し出していた。髪型は、額を出しているが、前髪にウェーブがある。この人はどこかで見たことがある。
この人は、昔みたことがある・・・
この人は、舞台などにでる大女優のはずだ・・・
私は、そう思った。きっと、若いときに見たことのある舞台女優かな?と思った。
だれだったか・・・
ずっと考えていた。
昨日、キャストを調べようと、このドラマのサイトを見ていたら、ちょうどメンテナンスにひっかかって見る事ができなくなってしまった。この人は、毎回でるわけではなく、7話だけの登場人物のようだった。

今日になり、ふと「りりィ」という名が思い浮かんだ。
あれっ?でも、りりィは歌手である。役者じゃない。
あんな、ベテラン俳優であるわけがない。
でも、あの顔はりりィだ。

You tubeで若いころのりりィを見てみた。
私は泣いていますベッドの上で~~
そうだ、リリィって、この歌、歌ってた。
やっぱり、顔は似ている。でも、昨日の女優さんの声は、あんなハスキーじゃなかった。
でも、あれはやっぱりりりィだろうか???

Wikiに名前を入れて調べてみた。
りりィ 1952年2月17日生まれ 60歳 シンガーソングライター 女優
テレビドラマ「妄想捜査~桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活 第7話」
飛田益恵役

やっぱり りりィだった。
その他、いろいろなドラマにも出ていることを初めて知った。
知らなかったのは、私だけか?でも、60歳の夫もわからなかったようだ。
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池上季実子さん

2007-12-22 16:54:29 | テレビドラマ・映画
先ほど、「はぐれ刑事純情派」の昨年の再放送を見ていたら、女刑事役に池上季実子が出てきた。
そういえば、最近他の事件物かなんかで、同じような役をみたような気がするが、なんだかずいぶんとオバサンくさくなったなあと感じた。
演技もわざとおばさんぽくしているのか?そういう演出なのかとも思えるのだが、やはり顔つきといい体型といい、なんかあまりにも地がオバサンだなあと思う。
どちらかというと、クールな感じの女優路線でいくのかと思っていたのだが、半分クールで半分人間くさいという中途半端な感じである。

そこにいくと、先日別の事件物に出ていた名取裕子はおばさん根性を前面にだした役柄でありながら、知的できれいだ。名取裕子のほうが年齢は上のはずだ。多少下腹が出てきたのでは?とも思える場面があったが、その年齢にしてはきれいな人だな~と思う。
名取裕子は1957年8月18日生まれ、池上季実子は1959年1月16日生まれである。(ちなみに私は1960年生まれであり、この人たちのほうがちょっと年上だ。)
まあ、もともと名取のほうが美人で、池上季実子は10代のころから、たれ目だなどといわれていた。しかし、全盛期はかなりきれいになったように思う。

なんでオバサンくさすぎるのかというと、まずは髪型だ。短くてパーマをかけているところがいけない。そして、スラックスにロングコートであり、色気もなにもない。
コートを脱ぐと、オバサン的大きなヒップとバストが強調されるようなぴったりした服装である。
安浦さんのファンという設定のようだが、もう少し別のキャラにできないものだろうか。
おばさんくささを前面に出すなら、もっとブサイクな人を使ったほうがいいだろうし、池上なら、本人にももう少し洗練してもらいたいものである。なんか中途半端だ。

私が池上季実子を知ったのは、中学の時で、「愛と誠」の愛の役で出てきたのが始まりだった。もう30年以上前のことだ。
自分と同じ世代の女性が、結婚出産などした後も活躍し続けているてくれていると安心するが、演技や個性にさらなる磨きをかけてほしい。



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片平なぎさ>福山雅治

2007-11-24 02:30:08 | テレビドラマ・映画
月9というと、“フジテレビ”の月曜夜9時のドラマのことを言うのだろうか?
どうしても世間の話題はそこにあつまりやすい。

この間、毎週見ている「探偵ガリレオ」を見るつもりでテレビをつけていたら、チャンネルがまちがっていて、片平なぎさが登場していた。あれっ、今日は片平なぎさが出るのかと思い、見続けていたらどうも違うらしい。
華やかな着物を着てお見合い相手と日本庭園を歩いているのだが、相手の匂いをくんくん嗅いで、お見合い会場に来る前に男性が中華料理を食べてきたことを察知し、和風の懐石料理は好みではないことや、母親が着ていた着物と同じ布のネクタイをしていることに気付き、マザコンであることをつきとめてしまうため、男性が逃げていくというシーンだった。
片平なぎさの着物姿がとてもきれいなのと、その始まり方が面白かったために、ガリレオはどうでもよくなり、そのままそのドラマを見ることにしてしまった。
今しらべたところ、それはTBSの月曜ゴールデンで、「ご近所探偵、五月野さつき」という単発の事件ものの2時間ドラマである。
ガリレオの場合、福山雅治はそれなりにかっこいいが、柴咲コウは顔がきついのであまり好きではない。化学にまつわる題材も勉強にはなるものの、あまり感動的なものではない。
そして私の中では、片平なぎさの魅力のほうが福山雅治の魅力に勝ったということである。

片平なぎさは、十分おばさんを発揮していた。肉付きもよく、いかにも丈夫な主婦という体型である。でも、中年女性として、まだまだきれいではある。彼女は私と同じ年齢だ。同年齢の女性が、主役としていきいきとドラマに登場するとこっちも嬉しくなるのかもしれない。
中年になると、普通の恋愛ドラマなんかには出られなくなってくるが、サスペンスこそは中年の出番だなと思う。浅野ゆう子なんかも同じ年齢だ。
そういえば、片平なぎさは土曜の「ジョシデカ」にも出ていたなあ。

「あれっ?意外に月9って話題ほどじゃないのかも?」
来週は月曜ゴールデンは何をやるかわからないが、またこっちを見ようかな~

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映画「変身」

2007-09-09 00:46:08 | テレビドラマ・映画
また、DVDを借りてきて見た。まるで予備知識はなく、お店で物色する中で、東野圭吾氏の原作であることと出演者を見て決めた。作品の内容についてパッケージに書かれているが、老眼ゆえ読むことができないのである。だから選び方はあてずっぽうである。

出演は玉木宏と蒼井優で、このひとたちも最近磨きをかけてきている俳優である。この作品をみると、今とは雰囲気が少し違って、妙に若い感じがしたので、かなり古い映画かと思ったら2005年とのこと。まだ2年だからそんなに古くはないようだ。

内容は、他人の脳を移植したことによって人格が変わっていくという恐ろしいものであるが、それに立ち向かう二人の愛を描いたものだった。
本来幸せになるはずの2人が、何ものかの不条理な行いによって破壊されていくという悲劇は、白夜行にも似ている。愛は残るが割り切れない悲しみものこる。

登場人物は少なく、筋もそれほど複雑ではなく、2人の演技力で見せる場面も多かった。
映画の描き方としてはいいほうだと思う。
しかし、根底に流れる不気味さと、幸福な気分で終わることのできない点では、宮部みゆきの模倣犯などにも共通する部分があるように思う。
どうして、こういう割り切れない作品が多いのか?世の中が不安につつまれているからだろうか。
絵画の世界でも、印象派のころまではきれいな作品が多かったが、その後20世紀の作品となると死や不安の匂いのする作品が多くなった。文学や映画も同じようなことが言えるかもしれない。世の中に厳然としてある不条理とそれに翻弄されるしかない小さな存在の人間。昔は貧しさや危険のなかでも、厳然とした人の心と信頼があって、それを頼りに生きていくことができた。しかし、現在ではそれも危うくなっていて、頼れるものや信じるものがなくなっているのかもしれない。

脳という唯一信頼できる心を操作されてもなお、人はやはり脳を頼りに生きていくしかない。
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映画“模倣犯”

2007-09-06 23:41:41 | テレビドラマ・映画
レンタルDVDで、2002年に放映された「模倣犯」を見ました。
原作は、宮部みゆき。今、若い人たちに人気の作家なのだそうです。
最近「楽園」という小説が発行され、その内容が「模倣犯」の9年後の内容とかいうことで、もういちど「模倣犯」を振り返る現象がおきているようです。
本にすると、単行本2冊、文庫本で5冊とかいうすごい量。とうてい読む気力はないので、てっとり早くDVDをみることにしました。
題名は聞いたことがあるのですが、当時は全く関心をもたないものでした。最近、中居が出ていたということを耳にし、それだけが前情報でした。
見てみると、伊東美咲や小池栄子などこのごろ磨きのかかってきた女優も出演しており、その他にも藤井隆、爆笑問題など見慣れた人が現れました。その中で山崎努は格が違いますが、髪型がいつもよりも短髪で、すこし雰囲気が違っていました。
肝心な内容ですが、あんまり気分のいいものではありません。事件の解決よりも終始不気味さと不条理な犯人に対するイラだちだけが湧き出るような、なんともいやな状況です。感動もありませんでした。
こういう人が現れる社会、劇場型犯罪など、現代社会のゆがみを表現しているのでしょうか。そういう中で耐えて生きていくしかない被害者の家族たち。犯人自体も愛のない生育環境などによる被害者かもしれません。
原作はもっとずっと長く、それを短い時間にまとめるのはもともと無理があるし、映画は原作とはかなり違う部分があるようです。
相変らず原作を読む気にはなれないので、とりあえずこの作品についてはDVDで「内容確認済」ということにします。

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ダ・ヴィンチ・コード

2007-09-05 01:20:53 | テレビドラマ・映画
今日は、レンタルDVDのダ・ビンチ・コードを見ていて、この時間になってしまいました。
この映画はずいぶん前に話題になり、原作本や関連本などもたくさん読まれたようですが、そのときの流行には乗れませんでした。
最近テレビでも放映されたようでしたが、集中して見ることができそうもなかったので見ませんでした。
今日は、視聴を妨害する家族がいなかったので、一人でゆっくりと見ることができました。

イエスキリストは神だったのか人間だったのか?
その子どもがいたとしたらそこにどういう価値があるのか、あるいはどういう弊害があるのか?
結局は、権力闘争や宗教のために利用したり、もみ消したりすることに、人々はやっきになったということで、なんだかゴテゴテっていう感じです。
謎を秘めることも解き明かすことも、意味がないような気がしてきました。そのためにどれだけの人が犠牲になったことか。
まあ、これはフィクションですが、人類の歴史なんてどこの国もそんなことをしてきたのでしょう。

この間、中尊寺に行って義経のことが話題になったのですが、現世の人は、義経はどうなったのか?ということで、それを解き明かしたいわけです。
モンゴルに行ってジンギスカンになったなどということを信じる人もいれば、やはりどこかで生き延びて、子孫はいないのか?などと思う人もいるようです。
そんな謎を解き明かす巻物がどこかに隠されているなどということだと、同じような謎解きストーリーができるだろうし、結局はこのダ・ヴィンチ・コードも単なる「謎解き殺人事件2時間ドラマ」みたいなものであって、「犬神家の一族」とかとも大してかわらないのではと思いました。
ヘンな宗教に取り付かれた不気味な殺人鬼なんかが出てくるわけですから・・・。

まあ、このような奇妙なストーリーの種にされて、これではキリスト教も気分が悪いのはわかります。
日本では神社の神木を平気で切るような神経の人も出没しているようですが、人間が聖なるものの域に土足で踏み込んでいるという感じでしょうか。
現代では権力や政治や宗教のためではなく、娯楽や金もうけのために、いいように利用しているという感を受けます。

とりあえず、一度見ただけでは内容はよくわからないのですが、話題の大きさの割には陳腐な映画だったなと思いました。
でも、それなりに楽しむことはできました。
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“舞子Haaaan!!!”

2007-06-18 00:11:39 | テレビドラマ・映画
昨日、「舞子Haaaan!!!」を見にいってきました。東宝系の映画館の無料券が手に入ったからです。映画館に行くと、別の階で「パイレーツオブカリビアン」をやっていたので、そっちのほうがいいなあ~などと思ったのですが、それは東宝系ではないからダメでした。
でも、「舞子~」を見ると、すごく楽しくおもしろく、そして舞子さんが美しく、大満足でした。
そして、単に面白いだけではなく、「人からどう思われようと、自分の夢や好きなことを求めて努力し、突進することのすばらしさ」を教えてくれたし、また舞子をとりまく文化風習(日本文化のひとつ)も興味深く教えてもらえました。
そして、植木等さんの生前最後の出演シーンも感動でした。配役もみんなよかったです。

最近、日本の映画っていいなあと思います。

実は、昨日いろんなことを書いていた下書きを間違えて消してしまい、今日もう一度書こうとしたのですが、なんか調子がでません。内容を5分の1くらいに簡略化してしまいました。

でも、読む人にとってはこのくらいの長さのほうがいいかなと思います。
では、この辺で。

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俺は、君のためにこそ死ににいく

2007-05-25 00:44:55 | テレビドラマ・映画
無料でチケットが手に入ったので、この映画を見に行きました。
戦争映画ということで、あまり乗り気ではなかったのですが、見てよかったと思いました。
戦争を描いた映画やドラマは他にも何度も見たことはありますが、ただ凄まじかった悲惨だったという印象だけが残ったことが多かったと思います。
でも、この映画は、もっと精神的な捉え方ができたように思いました。
それは、この映画の脚本・総指揮をしている石原慎太郎氏の捕らえ方なのかもしれませんが、その捕らえ方を、靖国神社参拝でもめている今だからこそ、示してくれたのはよかったと思いました。

* * *

戦争はもう負けることはわかっていた。それでも、軍の上部は負け方にこだわった。本土上陸を少しでも引き延ばし、戦えるだけ戦い、日本人の気骨を示して負けたかった。
それが、東洋の一国としてのプライドだったのだろうか。そのためには、若い特攻隊が戦闘機で自ら敵船に突っ込んでともに撃沈するという方法しかなかった。それで、たくさんの貴重な命が犠牲になってしまった。その人たちは、お国(日本政府・軍)のために死んだのだろうか、しかたなく命令に従ったのだろうか。
いや、その国に住む、家族や恋人を守るために死んだということでなければ、思い切りはつかないだろう。

戦後、あの戦争は間違いであり、特攻隊は無駄死にをしたという考え方がされた。
実際、敵に体当たりできた戦闘機は少なく、悪天候や機械の不調で途中で墜落したり、敵に打ち落とされたり、標的を外れ単に海中に突っ込んだりして命を落とした者が多かったので、戦略としてのみ考えたとしても効果は薄かった。
そのようなことに若い貴重な命を失わせたことは非常に愚かで悲しく残念なことだ。
一方、生きてもどったごくわずかな人たちは死に損ないの卑怯者のように扱われ、自らも生き残った自分を責め、戦後は苦悩を背負って生きることにもなった。

* * *

靖国神社にはA級戦犯が合祀されているために、参拝することが非難され、中国や韓国のみならず国内でも反対する人が多い。たしかに、あんなにたくさんの犠牲者を出した戦争自体が間違っていたと思うし、責任者の罪は重い。
しかし、だからといって靖国神社自体の存在も否定すべきものだろうか。
あの時代、日本を守るために罪のない兵隊が戦い、死んでいったのは確かだ。その人たちは、命をかけて日本の人々を守ろうとしたのだ。
今、平和な国があるのも、そういう人たちの犠牲が踏み台になっているのだ。
職務を全うしたら霊となって靖国に集合すると約束して出撃したことは間違いないようだ。もし、霊があるとしたら、とにかく上官の命令どおり靖国に戻っただろう。その後、解散して故郷に帰るかもしれないが、ともかくは靖国という示し合わせだったわけだ。生きて還れないことがわかっていたので、死んだ後まで職務が続いていたということだ。

靖国神社の趣旨が戦死者を「追悼する」よりも「英霊を顕彰する」という精神が強いのはなぜなのか、初めて理解できたように思う。命をかけて任務を全うし、死後もその続きで靖国に戻ってきた霊に対し、「追悼」では気持ちが足りないだろう。
そして、ずいぶんと若い青年がたくさん祀られているのだなということを再認識した。そういう犠牲の元に今の国体があるといえるだろう。
だから、小泉元総理が、断固として靖国を参拝したのはよく理解できる。A級戦犯についてはいろいろな考え方があるが、A級戦犯が合祀されているということで、他の戦死者の霊にも手を合わせることができないというのはおかしい。
国のために死んで行った者に対してその国の者が感謝や追悼することに対して、他国がとやかく言うことではない。
おそらく中国や韓国では、多くの罪のない戦死者のことは考えず、A級戦犯を崇拝しているというような極端な受け取り方で猛反対しているのではないかと思う。そして、日本の国旗を燃やしたりして抗議する多くの若者などは、靖国神社にどういう人々が祀られているかなんて深く知りはせず、単なる反日感情のみで動いていることも多いのではなかろうか。
この映画は外国の人にも見てもらいたいものである。

最後にB’zの歌が流れた。普通に聴いていると普通の歌だが、この歌詞が特攻隊の人の言葉としても受け取れるのが心にしみた。

この映画は、けっして戦争肯定でもなく、軍国主義でもない。また、単なる戦争悲観では終わっていない。特攻隊として散っていった普通の青年たちの心を焦点にした作品であり、その人たちの心を、私たちが今どうやって生かして生きていったらよいかを訴えるものだと思う。私たちは、この平和な世の中で、もっとすべてのことを大切に生きなくてはいけないと感じた。家族や身近な人を思いやり大切にするということもその1つである。

今の日本は、外国と戦争をすることはないものの、敵は自分たちの社会の内部にいる。
凶悪犯もいるし、また、環境破壊の要因や、新型のウィルス、精神力の腐敗や低下など、さまざまな「敵」と命を懸けて戦わなければならないときが来るかもしれない。
だから、少なくとも戦争のない平和に感謝し、もっと大切なことに目をむけて、しっかりと生きていかなくてはならないと感じた。
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愛の流刑地後編

2007-03-21 23:56:31 | テレビドラマ・映画
昨日前編について書いたので、後編についても書かなくてはいけない状況になっているが、筆は進みにくいような気がする。
まあ、見ごたえはあった。前編のように、2人の逢瀬やベッドシーンが繰り返されるよりは、私は裁判のほうが好きである。
主役は、高岡早紀、岸谷五朗に代わって、瀬戸朝香が前面に出てきた。予告で弁護士かと思っていたら検事だった。
真剣に真実を見定めようとする検事の姿や、村尾菊治を真剣に理解しようとする元の妻、息子に共感できた。

しかし、究極の恋愛とは何なのか?最後まで疑問がのこる。幸福の絶頂で死んでしまいたいと思ったにせよ、生身の人間には日常のしがらみがあるから、そんな純粋なことに突き進むことはできないのが事実だ。だから、究極の男女の愛などというものは私には追求する気もないしやはり絵空事だとしか思えない。しょせん小説の中での出来事だ。
実際に許されない関係の愛し合う男女が、その苦しさから共に死ぬことを選び心中することなどはあるだろうが、普通の恋愛ならばそれは生命の破滅に向かうことは生物学上ありえないといえる。付き合い続けたら愛情もムードもなくなり理想の恋愛とはかけ離れた状況になって行くわけだが、それが事実でありそれでいいのだと思う。
愛とは何なのかといえば、それは神秘でもなんでもない。男女の恋愛ではなく、人間愛に至ると言うのが私の考えで、よき理解者である村尾の元妻が私にとっては理想だ。
男女の恋愛については精神的にも肉体的にも理解できないというのが、私の状況である。

それでも、愛の行為に没頭する中で死を望み、相手を殺してしまうという論理があることを提示され、この作品で考えさせられた。また、作家の作品はその人の命の叫びであると思った。

罪とは何か?2人がよくて死んだり殺されたりし、それで恋愛を全うしたとしても、そのことによって影響を受ける人々がいる。そういう人の人生を無視できないではないか。
恋愛至上主義みたいなのは、エゴである。だから実際にこの世から一人の人間を消滅させてしまったことは大きな罪であり、懲役8年の実刑判決は妥当であり、その罪を償ったからと言って、その人を失った家族や友人の人生は取り返しがつかないのであり、恋愛を第一義にして生きるのはやはり普通ではない。

それでもなお、それに生きる村尾と死んだ冬香はやはり特別な感性の持ち主だったといえるだろう。
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愛の流刑地

2007-03-21 01:12:17 | テレビドラマ・映画
そういえば、現代作家といえば、渡辺淳一がいた。今日は渡辺淳一原作の「愛の流刑地」をテレビでやったので見た。ドラマは原作とは内容が多少違うものの、基本的には同じものであるので、実際に小説を読むよりも短い時間で作品の雰囲気を知ることができる。「知るため」だけの目的で見るわけではないが、世事に疎い私にとっては、できるだけこういう機会は逃さないほうがいいと思う。

主演は岸谷五朗と高岡早紀。岸谷五朗を見ていると、最初は「みにくいアヒルの子」のガースケを思いだしてしまい、笑ってしまいそうだった。どうも恋愛ドラマには向かないような気がした。高岡早紀は和服の似合う不倫妻としてちょうどいい感じだが、何かと布袋とか保坂とかの出来事を思い出してしまう。

岸谷五朗じゃなきゃ誰がいいだろうか?と思ったのだが、意外と中年俳優のいい男っていないものだ。
まず、役所広司が思い浮かんだが、そういえば「失楽園」ってのがあったなと思い出した。
役所広司ではちょっと年が行きすぎだ。東山紀之はどうか?いい男だが、やはり食いタンの印象が強いし、男女が抱き合うシーンなどはどうか?もっと精神的な感じだ。
江口洋介はどうだ?年恰好はいい感じだが、やはりもっと健全と言うか純粋な感じがする。
三浦友和じゃ太りすぎだし、ドクターコトーは作家っぽいけどやはりちょっと違う。
40歳くらいの人を探していたら、2時間ドラマの帝王、船越英一郎など思い出したが、この人が出ると事件解決物になってしまうだろう。結局、これはという俳優が思い浮かばない。
そういえば、この作品の映画では、豊川悦司と寺島しのぶが主演のようだ。作品名は記憶になかったが、確かに制作時に話題になっていたような気がする。
なるほど、豊川悦司ねえ。寺島しのぶも顔はあまり好きじゃないが、色気最高と言う感じだ。

ガースケのほうも見ているうちに変じゃなくなってきた。顔じゃなくて中身を感じることができるからだ。あとは、恋は盲目だからこの女はガースケでもとりこになれるのだろうという不思議な納得が生まれる。

姑の泉ピン子は面白かったなあ。けっしてふざけた演技をしているわけではないのだが、ああいう顔したああいう態度のいやみなおばさんよくいるなあと思った。

なんだか、話が重要なことからかなりそれてしまった・・・。

愛の流刑地、今日までのところは官能小説かと思われるようなもので、こんな不倫シーンの繰り返しで、いったいどういう筋なんだろう、どんどん恋愛に溺れていくようだが、まさか最後までこの調子か?と思ってしまった。
そしたら、前半の最後のところで話は急に展開し、村尾菊治が冬香を殺してしまったようだった。エクスタシーを感じながら「殺して・・・殺して・・・」と願う冬香の声に応えて首を絞めてしまったのだ。明日の予告では、裁判のシーンなどがあり、話の筋は一変している。弁護士なのか瀬戸朝香が登場するようである。明日は面白くなりそうである。

なんだか、支離滅裂になってしまったが、明日もぜひ見よう。

ところで、何年か前の「失楽園」はすごく話題になったものだが、それも私は見ていないし、原作もよんでいない。
もっと前に「麻酔」というのがあったと思う。テレビドラマで、たしか高橋恵子が植物人間になっていた。「麻酔」は原作を読んだことがあるような気がする。

渡辺淳一の作品も、何か読んでみなくては・・・。
ああ、忙しい!
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「手紙」を見た

2006-12-03 23:29:09 | テレビドラマ・映画
今日は、午前中放送大学、午後は映画「手紙」を夫と見に行った。
無料で手に入れた映画の券2枚をはやく使わないと上映期間が終わってしまうというので、忙しい中決行することとなった。
なかなか、夫と休みが合わない。

映画は真剣なテーマで、良いものだった。
エンディングの字幕と曲がすっかり終わるまで、誰一人席を立たない状況だった。
罪を犯すとはどういうことか、償うとはどういうことか、許すとはどういうことか、いろいろ考えさせられた。
許すというのは一緒に負う覚悟を決めることかもしれない。
被害者だって、許せば心が楽になるわけではなく、大切な人を失った喪失の悲しみといまわしい犯人の行為を忘れることはない。
犯罪者の家族、被害者の家族は、罪がもたらした苦しみを犯罪者とともに背負う覚悟をするという形が「許す」ということなのかもしれない。
犯罪者は罪を償う資格さえない人間だといえる。罪とは償うことはできないものであり、罪を犯した人間が人の意識から消えることが唯一、人の記憶から罪を犯した人間のいまわしさを軽減させる方法であるともいえる。だから、犯罪者が罪を償おうと人の意識の上に登場すればするほどそれは逆にはたらく。詫び状は罪を犯した本人の気休めであり、被害者の家族に送れば送るほど、被害者の家族を苦しめることにもなる。そして、いくら拘置所の中で寂しいといっても、身内からの手紙を期待して慰めを得ることすら見分不相応な希望だともいえるだろう。それすらが、甘えのようであって、罪は自分ひとりで償いきれるものではなく、どれだけ人に苦しみと迷惑をかけるかは計り知れない。
しかし、兄がそのことを自覚した時点で、初めて、弟も被害者の家族も「許す」(一緒に重荷を負う)という心をもつことができたのだろう。
重いテーマである。

帰宅すると肉体的にどっと疲れがでてしまった。昨日も一日中でかけていたし、今日はビデオのヤギがウシに見えたり、二人分のご飯をよそればいいところ3人分よそってしまったり、かなり脳みそがイカレているようだ。肩こりがひどく、目の芯が痛い。
洗濯などもぜんぜんしてないし、明日会社に何を着て行ったらいいかも思いつかない状況だ。
今日は早めに寝よう。
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トリスタンとイゾルデ

2006-10-03 23:59:22 | テレビドラマ・映画
今日は、10月21日から公開される「トリスタンとイゾルデ」の試写会を見に行ってきました。

それが、なんと、またまた東京新聞購読者の応募で当たったんです。
「バルトの楽園」「トンマッコルへようこそ」に続きこれで、3回目です。
新聞代の元を取ってしまってると思います。
思うに、あまり応募する人がいないんじゃないかと思います。
会場に来ている人を見ると、中高年の女性が多く、男性は白髪頭くらいのおじいさんが多いですね。確かに、仕事をしていたら平日の夕方6時半上映なんてのを見に行くことができる人は限られてくるでしょう。普通に働いていたら残業なしで職場が近くとかでなきゃ無理な話です。
今日も、長女と見に行ったんですが、長女が最年少という感じでした。

映画はとてもよかったです。
昔から伝えられている物語らしいですが、歴史物というんでしょうか?
昔イングランドはいろいろな部族に分かれていて、混乱していたようですが、そのイングランドの騎士とそれに敵対する対岸の強国アイルランドの王女の愛の物語です。でも、恋愛だけではなく、忠誠心とか人間の信頼とか、そういうことにも感動させられました。
シェイクスピアがロミオとジュリエットを書くもとになった物語でもあるそうです。
イギリスの歴史については、実は全然知りません。ケルト族とかアングロとかサクソンとかいろいろな部族で領地が分かれて争ったりしていたようですね。
このまえ、放送大学でイギリス文学を勉強した時に初めて昔の時代のそんなことを知ったのですが、そのときはなかなか理解しにくかったです。今日の映画はその様子を映像として垣間見ることができました。
でも、この物語はもともとフランスで作られたものらしいです。

西洋の人が日本を知らないということを日本人は不服に思いますが、実は日本人だって個々の国のことをほとんど知らないのかもしれません。
映像は、昔のイングランドの風土の雰囲気がよく出ていました。

最後にトリスタンが、イゾルデを深く愛しつつも、騎士として勇敢に生き抜いたことに感動しました。育ての親(コーンウォールの領主マーク)も人間的に立派な人で、トリスタンとの信頼関係にも納得できました。イゾルデも芯のある強い女性です。
この映画は凛とした恋愛物語でした。

かなりな満足度の映画でお勧めです!
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トンマッコルへようこそ

2006-09-21 23:56:19 | テレビドラマ・映画
今日は、長女と韓国映画「トンマッコルへようこそ」の試写会に行ってきました。
なかなかいい映画でした。10月28日から全国で上映されるようです。

試写会の券は、東京新聞で応募したらまた当たっちゃいました。
最初は夫と行く予定だったのですが、夫が今日になって「面倒くさいから俺は行かない」と言い出し、娘に聞いてみたらちょうど日程が空いていたので、娘と行ってきました。

これは、朝鮮戦争のときのことを題材にした映画ですが、実話ではなく、フィクションです。それで、兵隊たちがたどりついた村の人たちとの生活の部分はとても平和でおもしろく、ファンタジックに描かれていて心がなごむのですが、それと対照的に、兵隊たちの敵対する緊迫した様子や非情な軍隊の様子、戦闘場面は、現実的で厳しく凄いものでした。

人間本来の幸せとは何か?平和の中で生活を楽しむことではないのか?
本当の人間の敵は人間ではないはず。
ひとりひとりの人間はみな良い人なのに、どうして軍隊という非道なものができてしまうのだろう?
など、考えさせられました。

平和でのどかな村を襲撃しようとしているアメリカ空軍から村を守るために、自ら標的となった5人の兵隊たち。そのひとたちが勇敢に戦って死んでいく姿はすさまじいものでした。その部分の描き方がかなり濃密でした。それを見ているうちに「少人数ながらすばらしい戦いぶりだ」とも思わせられるくらいに達したときは、ちょっと恐ろしくなりました。一人一人の人に罪はなく、人間は理解しあえるものだ、と前半で主張しておきながら、戦闘の相手(アメリカ軍)を滅ぼすことには心の痛みはないようでした。
彼らは命をかけても村を守ることに信念をもって、納得して戦い、死を選びました。
それは、すばらしいことです。しかし、平和のための戦闘を美化するように感じが少し強く感じられて、その部分は今も徴兵制度があり、軍隊が国の平和を守るという韓国らしいものだなあと感じました。

また、この映画から、朝鮮半島の人たちは、もともとひとつの民族であって、理解しあえるはずのものだから、朝鮮戦争以来、分離敵対していることの不自然さをずっと持ち続けているのだということを強く感じました。
やはり朝鮮半島に人にとっては、南と北が敵なのではなかったはずであり、アメリカはよそ者だったのだと思います。

「韓国の人の視点」というものを、垣間見た映画でした。
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