1/10のNHK木曜ドラマ枠でオンエアされた「おシャシャのシャン!」。若手で気に入っている尾上松也が出演するのでマークしていた。同期会のためにオンタイムで観ることができないので録画をセットしておき、土曜日の大河ドラマ「篤姫」再放送の前に観て、日曜にももう一回観てしまった。
日本放送作家協会主催・NHK後援で毎年行っている「創作テレビドラマ大賞」の最優秀作に選ばれた作品のドラマ化で、長野県内でオールロケーションで制作とのこと。
公式サイトよりあらすじ(前半)と配役を引用。
里崎朋代(田畑智子)は伊野谷村の観光課職員。東京で夢破れ1年前に故郷に帰ってきたばかり。人口300人程の小さな山村は、230年間、戦争の時も絶やさず続けてきた村歌舞伎を唯一の誇りにしており、今秋も恒例の公演が近づき盛り上がっていた。
ところが、朋代の父親であり、主役の「弁天小僧菊之助」を演じる重雄(原田芳雄)が稽古でギックリ腰になり倒れてしまう。後継者が居ないこともあり、村歌舞伎は存続の危機に立たされる。ピンチを救うべく、朋代は東京で勤めていた頃のつてを頼り、代役として大歌舞伎の若手スター・坂本鮫志郎を招くことに成功。
だが、朋代の手違いから、本番前日に村を訪れたのは、鮫志郎の弟で出来の悪い亀志郎(尾上松也)であった。「弁天小僧」を演じたこともない亀志郎は代役を拒否。
以下を補足。朋代は宿におしかけ、兄へのコンプレックスを持っている亀志郎を説得する。自分の本音も告白。歌舞伎はどうでもよかったけれど、自分が東京のTV局(実はその食堂)で働いていたことで村の人に頼りにされて頑張ってしまったのだ。その気迫で村に伝わる台本を読んでもらうと、間違って伝わっている部分を指摘され、そこを直すことを条件に押し切った。しかしながら座頭の父親は承知しない。台本の手直しを次々とすすめようとするところに父親がかつがれてやってきて、亀志郎に東京へ帰ってくれと言う。村の歌舞伎の230年、戦争中は女たちが支え、人が多数死んだ天災の年も続けてきた、それを舐めてもらっちゃ困るというのだ。圧倒された亀志郎はフラフラと最終バスに急ぐ。朋代はバスの中まで乗り込んで、「逃げるのか」と啖呵を切って降りてくる。
朋代の頭の中には父親の弁天の台詞が回り続け、稽古場所にかけつけて自分が代役をかって出る。父親がやはり自分でと稽古を再開したところに亀志郎の弁天の台詞がかぶる!
晴れ上がった本番当日、村中から人が集まってくる。足の弱った高齢者の電動のカートも何台もやってくる。村長の挨拶で開幕。座頭も勝手な変更をさせまいと舞台の袖で睨みをきかせている。
弁天が南郷と武家の娘と中間に化けてやってくる。松也の娘姿が美しい~。日本駄右衛門も歌舞伎の尾上徳松で弁天の正体を見破る台詞がさすがだ。
①「尻尾を出しちまうよ」→「尾尻を出しちまうよ」と客席に向かって尻をまくるという伝承
②弁天の名乗りの名台詞に座頭所縁のアドリブが入る。「マルヤスのエクレアが大の好物!」極まった~。その伏線が爺のあの台詞だったのね。
③亀志郎の入れたアドリブ「そのマルヤスに娘あり。・・・・・・」で朋代の今回の奮闘を日本晴れと讃える!
やった!極まった村歌舞伎の弁天としての極めどころも抑えてコンプレックスを打破する亀志郎の弁天が輝いていた。朋代の頬を涙がつたう。
45分のドラマなのに笑った!泣けた!!やられた~!!!オンエア当日に電話で玲小姐さんに速報で「45分じゃ勿体ないドラマだった」とお聞きしたが、まさにそういう感じ。
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エンドロールの後、村歌舞伎の舞台の幕がもう一度開く。田畑智子が「僭越ですが」と締めの手拍子の音頭をとる。「シャンシャンシャン、おシャシャのシャン」を何度か繰り返す。モデルとなっている長野県・大鹿村の村歌舞伎で、カーテンコールの際に出演者・観客一同で打つ伝統の手拍子。これが不思議なタイトルになったのだ。
田畑智子はNHKの朝ドラのヒロイン以来のお気に入り。美人ではないが、大きな目が効いて芝居がうまい。喜怒哀楽を大きく表現する役だと本当によさが生きる。今回も眼鏡ブス的ヒロインの眼鏡の奥の目の変化に引きつけられた。
尾上松也は茶髪で今風の若者姿もよかった。でもちょっと肥ったかな?コンプレックスを持って屈折した御曹司の感じがよく出ていた。同行する爺の藤村俊二が飄々とした中に坊ちゃまへの愛がにじみ出ていてホッコリする。これは映画「デスノート」のLの執事にも共通した感じだ。Lのスピンアウト映画も観ようと思っているのでスクリーンで再会できるだろう。
最後の村歌舞伎の舞台の場面。村歌舞伎の楽しい雰囲気が伝わってきた。松也の弁天が出てくると贔屓としてはかなり嬉しい。姿も娘の声も綺麗だし音羽屋で期待の若手なのだ。後半の肌脱ぎ場面はちょっとフフフだが、目に力もあって表情もいいし、満足満足であった。
写真はこの番宣の画像。
TV関係で失敗。
①同じ日の「3年B組金八先生」新春2時間スペシャルの録画を忘れて娘に怒られた。
②本日夜、大河ドラマ「篤姫」を見るのを忘れて明日の準備をしていた。まぁ仕方がない。
明日はいよいよ娘の成人式。母娘とも5時起きの予定。
私のブログ再開しました。是非遊びにきてたもいのう。
松也くんと徳松さんは松助さんを通じての縁ですが、お二人とも舞台・テレビでも良い芝居をしていたのがとても嬉しく思えました。
松也くんの茶髪も意外でしたが、それよりなにより徳松さんさんのロクさんと駄右衛門には本当に驚かされました
最近ディズニーアニメのリロ&ステッチにハマっているので、田畑智子さんが出てきたときには、リロのお姉さんの ”ナニ”だ!と思ってしまいました(笑)
早速ブックマークさせて頂きました。
時々、寄らせて頂きます。
思っていた以上にオモロかった!
本番の舞台には泣いて笑った!
45分は短か過ぎました!!
歌舞伎俳優のネーミングにプププでしたね。
松也のロンリーな心に胸キュン…。
キレイにカットした髪に、
ド派手なカラーリングも似合ってるぅ。
指輪も光ってるぅ。
そんな彼から半歩下がって佇むのは…爺役のおひょいさんにも涙…。
求む!再放送
2度も送信してしまいました。前のは削除して下さい。すみません…。
>まんまと見逃したわ......残念でしたね。録画はしてありますよ。
さっそく遊びに行きましたよ~(^O^)/
★osomeさま
オンタイムで観ることができず、録画で一度観てから「おシャシャのシャン!」でネット検索してosome様の記事にたどりつきました。そこで徳松さんのことを知って、2回目はしっかり酒屋のロクさんにもズームインして観てしまいました。有難うございます。
TBもさせていただいた時に「花がいっぱい。」のharumichinさんのコメントを発見!私も常連コメンテーターさせてもらっている者のひとりです。どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m
せっかくですので、以下にosomeさんの記事をご紹介させていただきます(^O^)/
http://osome.cocolog-tnc.com/blog/2008/01/post_e336.html
★hitomiさま
>短くてつぼにちゃんとはまっていてさすが受賞作......確かにNHKはCMが入らないので民放だったら1時間モノでしたね。けれど、はしょったところをもう少し描き込んだところを観たかったよ~という勿体なさを感じました。
大鹿歌舞伎を支える若者を描く映画「Beauty」が2008年春公開だそうで、絶対観たいと思っています。
http://www.kabuki-bito.jp/news/2007/10/post_215.html
★かしまし娘さま
松也くん、本当によかった。茶髪姿も可愛かった。弁天なんて菊五郎劇団の舞台では絶対見ることができないでしょうから、NHKさまさまでした。劇団以外の舞台に立つこともあるようなのでそちらでのお役は何が回ってくるかといつも注目してしまいます。
そうそう「さめじろう・かめしろう兄弟」って二人分の名前で亀治郎のパロディなんだろうなぁとニヤニヤしながら観てしまってました。坂本屋~!もとい音羽屋~!!
(注)かしまし娘さんの記事は名前をクリックすると読んでいただけますのでご紹介m(_ _)m