原田芳雄さんが亡くなった。7/11、ネットニュースで映画「大鹿村騒動記」封切りの舞台あいさつに車椅子で出席したお姿に、自ら最後の作品と思い定めているのではと推測してしまった。それから10日足らず、71歳のご逝去は実に惜しい。
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私にとって印象に残っているのは、井上ひさし作品を2004年に黒木和雄監督が映画化した「父と暮せば」。岩波ホールに観にいってボロ泣きさせられた。昔のアウトロー的な役者さんのイメージから飄々としたオヤジさんぶりが実によかった(ブログを始める前の鑑賞)。
ブログの過去記事を検索してみると、2008年にNHK木曜ドラマ枠でオンエアされた「おシャシャのシャン!」で、原田芳雄が主人公の父で村歌舞伎の座頭の役をつとめている。実にいかつい弁天小僧菊之助姿を披露していたが、ぎっくり腰になって代役を・・・・・、という展開で短いながらも実に楽しく見応えのあるドラマだった。
まさに遺作となった「大鹿村騒動記」と重なった。そして、大鹿村の村歌舞伎との所縁の深い松嶋屋とは家族ぐるみでのおつきあいがあったという(「松嶋屋・若旦那の歌舞伎日記」で知りました!)。
やはり大鹿歌舞伎を舞台に映画化された孝太郎×愛之助共演の「Beauty うつくしいもの」の感想はこちら
村歌舞伎にこんなに入れ込める俳優ということに、「役者魂」を感じてしまった。原田芳雄さんのご冥福を祈りつつ、この「役者魂」を多くの後進の方が引き継いでいくであろうことを信じている。
「大鹿村騒動記」もどこかで観たいと真剣に検討中。
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