ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/11/28 舞踊詩劇『女と影』観劇、その後オフ会

2005-11-28 23:53:31 | 観劇

早稲田大学演劇博物館21世紀COEプログラム「演劇研究センター」主催、ポール・クローデル歿後50年企画・研究上演事業の舞踊詩劇『女と影』を観てきた。
yukariさんにお誘いいただいたのだが、何がなにやらわからないまま観にいくことにしてしまったというのが本当のところ。この研究センターについても知らなくて、HPで見たら「大学における文学・歴史学・哲学(美学)の研究成果を踏まえ、演劇上演の専門家の協力のもと、新しい演劇学を確立しようとしています」という。
「女と影」公式HPはこちら
大体ポール・クローデルとはどんな人なのか、姉のカミーユについても知らなかったのでこれを機会にいろいろと調べて教養を高めることになった(笑)。すみません、絵はまあ観るのですが立体芸術は関心が低いのです、私(ロダンもよく知らなくて、今回本屋でカミーユとともに並んでいた本でやっとある程度わかったところ)。
ポール・クローデルはフランスの高名な詩人・劇作家で、駐日大使として6年間日本にいたことがあり、その間に日本の伝統芸能に強い関心をもち、多くの芸術家と交流したのだという。その中で5代目福助のためにこの作品を書いたとのこと。その作品を孫の当代福助が復活上演するという。

yukariさん、かつらぎさんと待ち合わせして大隈講堂の前に行列しチケットと引き換える。近くの学生街の洋食屋さん「キッチンミキ」で500円のプレートを注文。梅味ハンバーグとライスとスープ。これはリーズナブル!
会場に入ってから1階席でさちぎくさんと初めておめもじしたのにすぐに話が盛り上がってしまい、あわてて2階席に駆け上がるが既に開演。6分間待たされた。いかにもフランス人の2人連れも同様に待たされていた。

ようやく着席したら仮面をつけた3人が踊っていて???状態。ひと段落してようやく本編が始まったので、西洋の古いお芝居で最初に概要を説明する仮面劇をつけるというのがあるがそれを踏襲したのだろうと推測(あとで上演台本を読むとちょっと違う?)。
蝶と月の役で現代舞踏家の和栗由紀夫が踊るのだが、蝶の衣裳でまずやられる(ちょっと私はダメっぽい)。
しかし、福助丈の「影の女」の衣裳には目を奪われる。着物の黒地にターコイズブルー?のような色が帯やらあちこちに配色されていてその組合わせ具合がなんかフランスっぽかった。
亡くした女の墓所で彼女を偲ぶ武士が藤間勘十郎だったのだが、ヘアスタイルがすごかった。後ろに尖らせるようにディップでなでつけてラメでピカピカにしているし。バリバリの二枚目でないところがちょっと残念。もちろん踊りは上手い。
彼の今の妻の役で芝のぶ丈が白い着物で登場。私は福助丈ともどもご贔屓なので二人が並んでご活躍というのはそれだけで嬉しい。
男をめぐって死の世界にいる女と生の世界にいる女が争うのだが、武士は影の女を切ったつもりで妻を刺し殺し、自らも首をくくって死んでしまうのだ。
その死体の人形が吊るされるのがゴチック建築的な大隈講堂の天井の明かり取りの窓のようなところ。歴史的な建物にも演出に参加させているようだ。
シンセサイザーと生の邦楽との組合わせの音楽も面白かった。邦楽演奏者は客席の一番前の一角をしめている。黒い着物と袴姿のお揃いがとても素敵だ。
最後に勝ち誇った女が月と語り合っている。それまでは常盤津だったのに、突然フランス語があてられている。それにあわせて福助丈と和栗由紀夫が身振り手振りで口パク状態になるのだが、これが一番カルチャーショックだった。そうか、時代劇映画などをフランスで上演する場合に吹き替えになる場合はこういう状態になるんだな~と。筋書によるとクローデルの8首の詩の朗唱らしい。

シンプルな装置も照明も美しく、なかなか意欲的な舞台だった。舞踊鑑賞が苦手な私は途中いつの間にか上下の瞼がとじていたが、観てよかったと思う。(昨晩は帝劇で『マイ・フェア・レディ』を観て遅くなってしまったので眠いのだ。)フランスでも上演されるのだろう。是非、行ってきてほしい。

終了後、大隈講堂の前で観劇ブログのお仲間が集合して初めての方にはご挨拶できて嬉しかった。harukiさん、asariさん、NAOさん、みらのさん...。これからもよろしくm(_ _)m

学生街の喫茶店(ふる~)で、さちぎくさんとそのお友達といつもの3人でお茶をした。うーん、すごい盛り上がり~。ミクシィにもお誘い~っと。
ああオフ会が楽しすぎる、これで私をつったyukariさんの勝ち!!

写真は大隈講堂をふるさと切手にしたものの写真(印刷して使用する事は厳禁)。
大隈講堂についての参考情報はこちら