ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

05/03/26 鴻沼福祉会コンサート2005『夢・仲間といっしょなら』

2005-05-14 01:09:18 | 音楽
コンサートのリーフレットが埋もれていたのが見つかったので、ようやく書くことができる(恐縮m(_ _)m)。
私の高校時代の生徒会本部役員で一緒だった友人が、大学で社会福祉を勉強し、社会福祉法人「鴻沼福祉会」を立ち上げる前から障害者の共同作業所の職員として働き、法人化し、現在では常勤役員になっている。きょうされん(旧称:共同作業所全国連絡会)でも大活躍。私も後援会員になっている(年会費一口だけで恐縮だが)が、日頃は何の行事にもお手伝いできていない。埼玉会館大ホールで毎年3月の最終土曜日にコンサートを開いてきているが、ももんがさんのお誘いで今年初めて行ってきた。当日は少し遅れて行ったのでお茶屋娘さんがとっておいてくれた自由席の最前列で観た。いつもいつもありがとうm(_ _)m

プログラムはだいぶすすんでいて、第一部の明治大学マンドリン倶楽部OBによるアンサンブル演奏やソプラノ歌手・萩原かおりさんの映画音楽を歌うところは終わっていた。スペシャルゲストの菅原洋一さんの歌に間に合った。
菅原洋一さんは「知りたくないの」「今日でお別れ」「忘れな草をあなたに」の3曲を歌ったが、間のトークも温かいお人柄がしのばれてよかった。「有線からヒットしたのがよかった。顔が見えないから」とか言って笑わせる。しかし、真っ白なおぐしを伸ばして後ろにまとめられている髪型は若い頃の短い髪型よりいい感じ。終始目を伏せて歌われ、ここぞという時にお目を開けられる歌い方はgood!ご自分を一番魅力的に見せる工夫が生きてましたぞ。いいお声だし、上手いし、耳福。
続けて萩原かおりさんと「メリーウィドゥ・ワルツ」を一緒に歌われたが、さすがに音大声楽科出身者のデュエットでなかなか聞かせてくれた。第一部の最後は萩原さんがオペラ「ジャンニ・スキッキ」より「私のお父さん」を独唱。マイクなしのオペラのアリアはやっぱりいい。
休憩時にロビーに行くと作業所でつくられた物品販売と並んで、萩原さんが出演するミュージカル『ルルドの泉』のチケットも販売していた。ミュージカル座によるこの舞台は行きたいと思っていたところだったのでチラシをもらってきておいた。

第二部は、萩原さんの日本の叙情歌メドレー(「浜千鳥」「椰子の実」「浜辺の歌」)と「涙そうそう」で始まり、続いて鴻沼福祉会の仲間と一緒に槙原敬之の「どんなときも」などを合唱。萩原さんや菅原さんも仲間たちと一緒に歌う。そして今回、萩原さんがシンガーソングライターとして鴻沼福祉会の仲間のために作詞作曲をしてくれた歌「いもたま365日」や仲間と職員が作った歌詞に曲をつけてくれた歌「夢に近づきたい」「夢・仲間といっしょなら」が仲間たちとの合唱で披露された。以下は紹介文より
「いもたま365日」:作業所では仲間たちがじゃが芋や玉ねぎの袋詰め作業をしていています。...荷受や納品で、朝晩職員とトラックに乗って市場に出かける時は仲間も社会の一員として働いていることを実感できる瞬間です。
「夢に近づきたい」:言語障害があってうまく言葉が伝わらなくても、車椅子で移動に不自由しても、それでも街に出たい...。いろんな人と交流したい。仲間たちはみんな願っています。
「夢・仲間といっしょなら」:作業所には、喜びも苦しみもわかち合える仲間がいる。それだけで勇気100倍。仲間たちをとりまく社会は厳しいけれど、仲間といっしょに前に進んで行きたい。そんな思いをこめて作りました。

我が家に届く生協のじゃが芋や玉ねぎの袋詰めはこの仲間たちがやってくれていたのかと思うと、次に届く時から彼らの働く姿を思うだろうと思ったし、「夢・仲間といっしょなら」の「♪ぼくには仲間がいるよ 仲間が僕を助けてくれる 僕が仲間を助けてく 仲間の笑顔がこの僕に 不思議な力をくれるよ♪」のあたりでは、涙腺がゆるむ。
舞台の上に上がった仲間たちの一生懸命歌う姿がよかった。会場もいっぱいで最後はすごい拍手だった。予想を越えた質の高いコンサートでびっくりした。
出口で友人に会えたが、来年も同じ3月の最後の土曜日に開催されるから参加してねとのことだった。喜んで参加しますとも。海外出張も多いようで大忙しのようだが、身体に気をつけて頑張ってもらいたい。

終了後は、ももんがさん、お茶屋娘さんとお茶をした(これもオフ会?)。ももんがさんによると毎年大ホールがいっぱいになるという。近くに住むようになったことだし、今後はなるべく毎年参加したいと思っている。
写真は、コンサートのリーフレット。

04/11/24『アジアの風フェスティバル~民衆の音楽の交流と連帯』応援!

2004-12-04 22:45:00 | 音楽
11/24(水)夜、五反田ゆうぽうとでの標記のコンサートに、職場の女性三人がフィナーレの合唱で歌うので応援に行ってきた。

1.司会兼トップバッターは元祖フォークシンガーの小室等さん。「このすばらしい世界」「死んだ男の残したものは」など歌ってくれたが、ベトナム戦争当時の反戦歌のメッセージが今も意味があるところに現在の世界の不幸な状況が明らかになる。語りもよく彼の思いは伝わってきたが、歌詞がききとれなかったのは残念。PAの調整が悪かったという人もいたが、年をとられて声量が落ちてきているようなのでマイクに顔を近づけて歌うとかピンマイクを使うとかの工夫は今後必要だと思う。(曲名が違っているとの指摘をいただきました「出発(たびだち)の歌」→「このすばらしい世界」「誰かが風の中で」とのこと。訂正しました。すみません。)

2.ベトナムからビーク・ホーンさん(女性)の歌
まずは衣装にびっくり。最近まで観ていた『ミス・サイゴン』の主人公キムが結婚式でつけていたティアラのような冠に似たものをかぶって登場。その結婚式で歌われる「ジューヴァイヴェイ~ヴァオニャイモイ~」というメロディラインに似ていた、というより、ベトナム音楽を十分に踏まえてミュージカルの曲もつくられていたと納得した。ベトナム戦争中の子守唄の起伏の大きさにも驚いた。かなり激しいメロディも含まれていて、爆撃下ではこのくらいでないと子どもの心も落ち着かせられないのかなと思った。最後の曲は元フランスの植民地らしくシャンソンに似たメロディだった。休憩時に大学時代の友人に会い、陥落前のサイゴンでのヒット曲だったときいてこれも納得。とにかく声量も十分で声もきれいで満足した。

3.中国から許可=シュイ・クウさん(男性)の二胡の演奏
彼は日本の永住権をとったとのことで達者な日本語でいろいろお話してくれた。二胡のイメージは哀愁ただよう演奏とか最近ではPOPSにも使われるというものを壊したいという。本当にいろいろな表現ができる楽器だとわかる演奏が5曲。特におおらかな明るさやユーモラスな表現には驚いた。最後の「競馬」では左右の手指を駆使したピチカートでいななきまで演奏され、すご~い!以前娘の小学校の音楽鑑賞会で市内の大学の留学生でモンゴルの有名な先生についていた演奏家が馬頭琴できかせてくれた「競馬」を思い出した。モンゴル地域は中国にもまたがっていて2つの楽器でそれぞれ草原を駆ける馬たちを表現しているのだなとわかった。また、広い会場でもマイクを使わずに二胡の音を響かせる工夫を続けているとのこと。今回も見事に響いていた。拍手!!

4.普天間かおりさんの歌
NHKでオンエアされていたドラマ「蝉しぐれ」の主題歌とみんなの歌の「祈り」は聞いたことがあった。「祈り」はオリンピック応援ソングとしてオンエアされていたが、TV画面は過去のメダリストたちの写真がスライドショーのようになっていて曲の内容と合っていなくて嫌だったが、今回歌だけできいたら素直にいい曲だと聴くことができた。「蝉しぐれ主題歌」は小室さんの作曲だということで、こんなところで今活躍しているのかとわかった。普天間さん、本当にいい声でうまい。「芭蕉布」もよかったが、最後の「チャンプルー」も元気が出るいい歌だった。これからも広く活躍してほしいと思った。

5.韓国から、金元中=キム・ウォンジュンさん(男性)の歌
韓国の元祖フォークシンガー?。南北統一問題を歌った「チクニョ=織姫へ」で「別れがながすぎる 悲しみがながすぎる われわれは遭うべきだ」というような内容を力強く歌い上げてくれた。彼の力強い歌で女性2人の歌とバランスがとれたこともよかった。

6.アジアの風合唱団(ここに友人が参加)
他に同じ職場の男性の顔も発見してびっくり。職場で見せてくれる表情とは別の生き生きとした顔を見ることができたのはうれしい意外な発見だった。
平和を願う広島の中学生達が作詞をしてその後歌詞が続けてあちこちでつくられ歌いつがれているという「ねがい」と「さとうきび畑」の2曲。「さとうきび畑」は会場も一緒にうたってくださいとのことだったので私も一緒に歌ったが途中で頭が酸欠状態になってきた。しばらくちゃんと歌っていないからのようで少し身体を鍛える必要を実感。途中で2~5の歌手・演奏家も歌ったり二胡のしらべを響かせてくれた。盛り上がって幕。

職場の人数人と参加したが、応援目的で行ったら予想を上回る充実したコンサートだったとみんな喜んで帰途についた。アジアの国のひとびとともっとつながっていきたいな。