股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

永遠の0

2013年12月29日 13時47分16秒 | 映画評論ア行
製作年:2013年
製作国:日本
日本公開:2013年12月21日
監督:山崎貴
出演:岡田准一,三浦春馬,井上真央,濱田岳,染谷将太,三浦貴大,吹石一恵,夏八木勲
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祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵の存在を聞いた佐伯健太郎。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら“海軍一の臆病者”と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり…。
零戦搭乗員の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを、『ALWAYS』シリーズなどの監督・山崎貴が映画化した戦争ドラマ。祖父の歴史を調べる孫の視点から、“海軍一の臆病者”と呼ばれたパイロットの真実の姿を、現代と過去を交錯させながらつづっていく。主人公の特攻隊員役に、『天地明察』『図書館戦争』などの岡田准一。現代に生きる孫に三浦春馬がふんするほか、井上真央や夏八木勲など若手からベテランまで多彩な俳優が共演する。生と死を描く奥深い物語はもちろん、サザンオールスターズによる心にしみる主題歌にも注目。

百田尚樹のベストセラー小説の実写化作品。過去と現代を舞台に“臆病者”と呼ばれたパイロットの真実を描いた本作。原作は未読でしたが鑑賞前から期待大でした。愛する妻、子供、友人、そして国を守るために命を捧げた特攻隊の姿が生々しく描かれていました。学生時代、修学旅行で鹿児島の知覧特攻隊会館に行ったことがあったので特攻隊の事は多少は知っていたつもりでしたが、この映画で改めて特攻の悲惨さや、戦争が残した悲しみ、そして無意味さを感じしました。学校の教材として子供たちに見せるにはとても良い作品だと思います。

愛する人と一緒にはいることが許されなかった時代。国のために死ぬことが当たり前だった時代。今の日本があるのは、命を懸けて戦い、そして死んでいった人たちがいるから。その事を決して私たちは忘れてはいけない。もう二度と同じ過ちを繰り返さないために観なければいけない作品だと思います。“どんな状況でも諦めるな。生きることに努力しろ。”という宮部の言葉は現代に生きる自分の心にもグッと響きました。この時代に自分の意思を主張することはどれだけ勇気がいることだろうか。誰もが戦争に翻弄されて1つの目標に向かっていたときに、宮部だけは自分の意思を貫き通す。それは“臆病者”なんかではなく“勇敢な者”だ。人のために自分を犠牲に出来る。宮部久蔵のような人に自分もなりたいと素直に思ってしまいました。そして生きていることに感謝しなければいけない…

しかしながら、良い作品ではあったものの、特別に良いというほどでもなかった。言ってしまえば今までの邦画の戦争映画との違いがあまりなかった。山崎監督や百田尚樹氏が伝えたいメッセージは理解できるけど、もう少し新しい何かが欲しかった。歩道橋の上にいる健太郎の目の前に零戦が飛んでくるシーンは違和感を感じたし、全体的に健太郎が出過ぎてるようにも思えた。過剰な演出が目立っていたのが残念。そのせいか、期待していた涙は流れず。キャストの演技は素晴らしかったです♪夏八木勲さんのラストの台詞も印象的でした。

この作品の評価・・・・78点
コメント
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