パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

リトル・フォレスト 夏・秋 ★★

2014年10月01日 | ら行の映画
「海獣の子供」「魔女」などで知られる漫画家・五十嵐大介が、東北の小さな村を舞台に、旬の食材をいかした食事と自給自足の生活を通じて自分と向き合う若い女性の姿を描いた「リトル・フォレスト」を、橋本愛の主演で実写映画化。四季を通じて描かれる全4部を「夏編・秋編」「冬編・春編」の2部にわけて劇場公開する。一度は都会に出たものの、自分の居場所を見つけることができず、東北の山間の小さな村・小森に戻ってきたいち子。スーパーやコンビニもない小森での暮らしは自給自足で、畑仕事をしたり、野や山で採れた季節のものを材料にして食事を作り、日々を過ごしている。大自然はさまざまな恵みを与えてくれる一方、時には厳しさもみせるが、そんな自然に囲まれた生活の中で、いち子は一歩を踏み出す勇気を蓄えていく。監督は「重力ピエロ」「Laundry ランドリー」の森淳一。

<感想>大自然のなかで自給自足の生活をする女性を主人公にした、五十嵐大介のコミックを4部構成で実写化したもの。簡単にレビューです。
意地悪なことを言えばこの作品は、エコやオーガニックに関心が高い女性誌の、お洒落で美味しい農村ライフ特集のレベルと大差ないと思った。

つまりは、農村ライフのうわずみの、綺麗ごとを語っているような。主演がいまにも村を飛び出しそうなNHKドラマ「あまちゃん」で人気をえた橋本愛だけに、なんだかよりその印象が強く感じた。
いや、彼女が畑で作業をしている場面もたくさんあるのだが、どこかフワフワとしているような感じ。私にはそう見えたのだ。

季節ごとの食材を使った料理も、手間ヒマかけた趣味的な料理(パンを焼いたり、ジャムを煮たり)で、生活感が希薄。でもまぁ、画面てきには酸素がいっぱいの田舎暮らし。橋本愛ちゃんのよく働きそうな立派な手と身体。歯が白くて立派でよく食べる。もぎたてのトマトをかじって食べる姿は、本当に美味しそうでした。

力仕事するときの足腰のふんばりなんかも、力感があるし、チェーンソーまでもが一瞬稼働状態で、愛ちゃんがしっかり持っているのもいい。逞しさがなければ成立せぬことを、一人で受け持っている。
この映画の志向するのは、生活のアクションで、調理も、魚のワタを抜き、鶏を絞めることまでさせられる。”働かぬ者喰うべからず”とはよく言ったもので、都会でニートをしている若者たちよ、田舎へ行って人間が生きるということを学んでほしい。

週末にBSでやるような田舎のエコ暮らし番組とたいして変わらない作りに、間違って劇場公開したのかと思ってしまった。1シーズン毎にエンドロールが流れる中編形式なのも、何だかテレビ的。
娘を置いて出て行った母親の挿話が語られはじめたかと思えば、続きは来年公開の「冬・春」篇ということらしい。
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