パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

小さな目撃者 ★★★

2015年02月09日 | DVD作品ーた行
口のきけない少女が知恵と勇気をふりしぼって大活躍する痛快アクション。監督・製作・脚本・音楽は「アムステルダム無情」のディック・マース。撮影はマルク・フェルペルラン。
物語:アメリカの製薬会社の重役ウォルター(ウィリアム・ハート)は、妻キャスリン(ジェニファー・ティリー)と10歳の娘メリッサ(フランチェスカ・ブラウン)を連れてアムステルダムを訪れる。超一流のホテルにチェックインする一家だが、口のきけないメリッサは、両親と離れた間に迷子になってしまう。
ようやく人気のないホテルの裏手に出た少女の目に偶然飛び込んできたのは、殺人事件だった。
メリッサが事件の一部始終を見ていたのに気づいた殺し屋(コリー・ジョンソン)とその依頼人は、口封じをしようと彼女を追い掛けはじめる。初めてのアムステルダムで、必死に逃げ回るメリッサ。
なんとか殺し屋たちをまいたところで警察に助けられ、両親のもとに戻るが、ほっとしたのも束の間、ウォルターとの商談のためにホテルを訪れたハートマン(マイケル・チクリス)こそ、実は殺し屋の依頼人だった。
捜していた目撃者がウォルターの娘だと知ったハートマンは、殺し屋に再びメリッサを追うことを命令。
助けを呼びたくても呼ぶことのできないメリッサは、知恵を使って逃げ回り、ついには殺し屋に反撃するのであった。
出演は「母の眠り」のウィリアム・ハート、「スチュアート・リトル」のジェニファー・ティリー、映画初出演のフランチェスカ・ブラウンほか。(作品資料より)

<感想>だいぶ前に借りてきて見た作品ですが、サスペンス映画というより、コメディが入ってますね。例えて言うなら女の子版「ホーム・アローン」のような内容です。
でも、健気に犯人と戦うのは口の利けない聾唖者なんですね、この設定はおかしいですよ。普通の女の子でもストーリーはそれなりなのに。
舞台は美しい水路が迷路のように入り組んだ、世界屈指の水上都市アムステルダム。
原題:「DO NOT DISTURB」登場人物はオランダ人の方が多いのに、全員が英語で喋っている。これはきっとこの映画が、最初からアメリカなどの国際市場を意識して作られているからでしょうね。
さて、ホテルでは有名なヘビメタ歌手が泊まっていて、そのファンの女子たちが大勢フロアにたむろしていて、そこへメリッサがいて迷子になってしまう。言葉が話せない彼女は、ホテルの従業員に身振り手振りで訴えても、ヘビメタファンの一人と勘違いされ外へ追い出されてしまう。

そこからなんですね、途方に暮れてるところに殺人現場を目撃してしまい、犯人に追いかけられる事に、しかしながら何とか保護されるんですけどね、警察は彼女の話を信じてくれないし、母親は娘の怯え方に真実だと思うけど決定的な証拠も無くそのままになってしまうんです。
ところが、その犯人は、実は父親が仕事で出会う取引相手だったのです。殺し屋に追いかけられるメリッサ、頭がいいのよねきっと。そんな少女がたった一人で、知恵と勇気をふりしぼって大活躍をするコメディたっちの、スリルとサスペンス満載の痛快アクションです。
主人公の女の子、メリッサを襲う危険の連続は、なかなかうまく構成されていて、追いつ負われつのハラハラ、ドキドキ感と、一見地味目にみえるのですが、サスペンスのネタ、テンコ盛り状態です。
普通なら、悲鳴を上げ、助けを求めるところなのにそれができないメリッサ。今度は、ホテルの中で。必死に逃げるメリッサ。エレベーターでの死闘では、子供ながらに、なかなか機転の利く勇敢な女の子です。
ホテルの廊下とか、婦人トイレや人違いなど、それに弾の出ない銃なんてね(笑)、ボート、地下道、エレベーター、無能な警察に路面電車など数え切れません。ただ、残念なのは、手話があんまり生かされていないというところかな。
確信犯的なおとぼけ具合に笑わせられ、たかが10歳の女の子にあそこまで翻弄される殺し屋の間抜けぶりが最高です。
それに、必死で逃げるメリッサを、偶然、助けることになったボート暮らしのおしゃべりサイモン。でも、調子のいいことを言いながらも、必死でメリッサを助けてくれるすごくいい奴。ホームレスのサイモンがカッコよかったです。

そしてクライマックスでの、父親ウィリアム・ハートの唐突過ぎる大アクションには呆然。あんまり過ぎて爆笑もんです!ラストのカーチェイスなどの派手なアクションの織り交ぜ方も上手いと思う。
後でよくよく考えると変なところも多いんだけどね、そこも演出でそつなく乗り越えてしまう。子供がひとりで犯罪者に立ち向かうという『ホーム・アローン』と同じアイデアだけど、それよりはずっと大人も楽しめる本格的なサスペンス・アクションになっています。
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