パピとママ映画のblog

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レプリカズ★★★

2019年05月24日 | アクション映画ーラ行

キアヌ・リーヴスが愛する家族のために禁断の再生技術に手を染めてしまう天才科学者を演じるSFサスペンス。共演にアリス・イヴ、トーマス・ミドルディッチ、ジョン・オーティス。監督は「デイ・アフター・トゥモロー」の脚本家ジェフリー・ナックマノフ。

あらすじ:死んだ人間の意識をコンピュータに移す実験が成功へと近づいている神経科学者のウィリアム・フォスター。ある日、突然の自動車事故で最愛の妻と3人の子どもたちを失ってしまう。悲しみのあまり科学者の倫理をかなぐり捨て、家族の身体をクローン化し、意識を移し替える禁断の研究を強行してしまうのだったが…。

<感想>キアヌの暴走が、止まらない――。愛する家族を守るため、科学者の戦いが今、始まる!その発明は、[大罪]か[奇跡]か?・・・クローン人間なのか、それとも現代版の「フランケンシュタイン」なのか。

神経科学者ウィリアム・フォスター(リーブス)は、激しい雷雨により見通しが悪いなか、家族を乗せた車を運転中のウィリアムはアクセルを全開。案の定事故に遭い、家族全員を死なせてしまう。科学の発展と倫理観のせめぎ合いを大きなテーマとしているはずなのだが、科学者キアヌは妻子のクローン製造を即決するわけ。

物語的にも未来科学の展開にも、クローン妻子になんらかの悪しき変調が起きてもいいものだが、それがないのが変です。とにかく全てがイージーなのだ。しかし、クローン製造のむずかしさよりも死んだ妻子に代わって、キアヌが欠席・欠勤の連絡、メールの返信、SNSのコメント対応する方が難儀に描くあたりは笑うしかなかった。

一人“ぼっち”で頭を抱える、哀愁漂うキアヌの姿をとらえている。本作は、神経科学者ウィリアム・フォスター(キアヌ・リーブス)が、事故で亡くなった家族をよみがえらせようとし、倫理に反した暴走を加速させていくさまを描く。「デイ・アフター・トゥモロー」で脚本を担当したジェフリー・ナックマノフが監督を務め、リーブス自身も「トランスフォーマー」シリーズのロレンツォ・ディ・ボナベンチュラらとともに、製作に名を連ねている。

リーブスといえば、米ニューヨークのソーホーにあるベンチでひとりランチを食べる姿や、46歳の誕生日にひとりでカップケーキとコーヒーでお祝いをしている姿を撮られたことで有名。ネット上では「サッド・キアヌ」と呼ばれ、“ぼっち”な姿が公開される度にファンからいじられ、愛されてきた。

本作でも、家族を失い悲しみのどん底に陥り、さまざまな表情を見せるサッド・キアヌが登場する。公開された場面写真は、ポットが3つしかないので、機材不足のため家族全員をよみがえらせることが不可能だと判明し、頭を抱える“がっかりキアヌ”など全4枚。1番幼い娘を冷凍庫の中にでも保管したのかな。キアヌのぼっちメシをする姿や、膝を抱えて考え込む場面も披露され、リーブスの見せるリアルな表情にも注目だ。

愛する家族を失ったことをきっかけに、“暴走”に手を染めてしまう科学者を描いた今作。ビジュアルは、静かな狂気をはらんだリーブスの表情を活写し、「その発明は、[大罪]か[奇跡]か」というコピーが大胆に配置されている。

そして、研究所から車でポッドを屋敷に運び入れ、悲しみに暮れるフォスターは、自らの研究をもとに、クローン化した家族の体に意識を移し替え、完璧なレプリカとして再生させるというタブーを犯す。怪しげなポットのなかには人影が浮かび、息苦しそうにあえぐ女性の姿も。謎が謎を呼び、物語のスリルに期待が高まる。

あらゆるモラルとルールを無視し、家族を無事復活させたウィリアムだが、政府組織が研究対象として家族を奪おうと一家を襲撃……。迎え撃つウィリアムの“作戦”は、「そんなのアリなの?」っていう内容なんですね。 

これまたB級な作品ですが、装いは最先端科学なんですよ。とはいえ、それが説得力増大に繋がっているかはまた別問題である。前半部分の面白さは、家族がいない理由をどう取り繕うのかとか、電源をどう確保するかにある。ところが後半では、物語的に重要と思われる部分が、何故かはしょられていて突然の方向転換に戸惑ってしまう。

さらには、スリルが最高に盛り上がるはずの部分では、演出の生ぬるさにびっくり仰天する。シリアスにやってもそうでなくても、もっと面白くできたはずの映画なのに、惜しいですね。

基本的にはフランケンシュタインの物語だが、神経科学が発達している現代なので、科学者キアヌが倫理の壁を越える暴走をしても、とりわけ異常な人間像には見えない。

研究所の上司であるジョン・オーティスが金儲けの目的で、医療開発企業をやっている設定にし、キアヌは家族愛のためにクローン人間を造る学者にしているからです。主人公がロボットやクローン人間に感情移入する娯楽作品なので、最後が過去を忘れたクローン人間でも、成立すると思いますね。忘れられたわけではなく、末っ子の娘が最後にクローン人間として蘇って来るシーンは良かった。

キアヌファンとしては、過去の出演作と似ているような物語に懐疑心ありです。ですが、「ジョン・ウィック」第3弾、10月に日本公開決定ので、今から楽しみです。

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