パピとママ映画のblog

最新劇場公開映画の鑑賞のレビューを中心に、DVD、WOWOWの映画の感想などネタバレ有りで記録しています。

レジェンド&バタフライ★★★★

2023年02月09日 | アクション映画ーラ行

           

木村拓哉と綾瀬はるかの共演で織田信長と正室・濃姫の知られざる物語を描く、東映70周年を記念して製作された歴史大作。
あらすじ:格好ばかりで「大うつけ」と呼ばれる尾張の織田信長は、敵対する隣国・美濃の濃姫と政略結婚する。信長は嫁いで来た濃姫を尊大な態度で迎え、勝ち気な濃姫も臆さぬ物言いで信長に対抗。最悪な出会いを果たした2人は、互いを出し抜いて寝首をかこうと一触即発状態にあった。そんなある日、尾張に今川義元の大軍が攻め込んでくる。圧倒的な戦力差に絶望しそうになる信長だったが、濃姫の言葉に励まされ、2人は共に戦術を練って奇跡的な勝利を収める。いつしか強い絆で結ばれるようになった信長と濃姫は、天下統一へと向かって共に歩み出す。
映画「るろうに剣心」シリーズの大友啓史が監督を務め、「コンフィデンスマンJP」シリーズの吉沢良太が脚本を手がけた。

<感想>誰もが知る戦国武将、織田信長とその正室・濃姫との激動の時代の30数年にも及ぶ絆を描いた時代劇で、政略結婚で結ばれた夫婦の、笑えて泣ける物語。信長を木村拓哉でという刺激的な配役で、濃姫を綾瀬はるかと、それに脇役も徳川家康が斎藤工で、明智光秀が宮沢氷魚、秀吉には音尾琢真、斎藤道三に北大路欣也、福富平太郎貞家に伊藤英明など、豪華な脇役陣たちで固めている。

脚本を吉沢良太らしい喜劇性の中に、ギリシャ悲劇のような苛烈なドラマが潜んでいる物語だと思いましたね。信長と濃姫が必然的な出会いによって時間を共有し、あの時代を生きてゆく中で愛情が生まれていった。それはまるでストイックな恋愛でもありながら、共犯関係のようでもありました。特に木村拓哉の役への向き合い方が、これほどまでにのめり込んでいく姿に心底感動しました。

先人たちの創り上げてきた人物像を踏まえた上で、この作品にふさわしい新しい信長像を木村拓哉が、文武両道・女豪傑の濃姫を綾瀬はるかと言う自由な発想で、大友監督が優美で壮絶な愛の物語へと昇華させていたのも良かった。

それに戦場場面もエキストラの数、ロケ地も精一杯に頑張っていて南蛮文化へのアプローチもそつがなかった。そして最後に、濃姫が信長に願っていた愛ゆえの逃避行の幻想シーンにも感激しました。

 

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