外山滋比古著『「マコトよりウソ」の法則』
帯に添えられた顔写真のお若いこと!
多分現在の写真であろう。
思考や表現にも、全く老いの影すら感じられない。
書店の棚に並ぶ高齢作家の著作は、大方が、<老いとどう向き合うか>といった類が多い。
が、外山滋比さんの本は、高齢者が高齢者社会の在り方を論ずる類と全く異なる。
だから、おもしろい。
題名は、最後尾の話から取られている。
全体に貫かれているのは、<インサイダーの立場>と<アウトサイダーの立場>の問題である。
視点が、どちらの立場であるかによって、面白さも、マイナスとプラスの違いになってくる。
<なるほど>と肯きながら、豊かな話題に惹きつけられ、読書を存分楽しんだ。
(昨夜、お月さまを存分眺めた後の読書。)