ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

秋から始まった物語 その26

2019-10-13 00:54:25 | 日記
MAHOGANY RUSH Ⅳ と、これに続く World Anthem、そしてこれらの収録曲を存分に炸裂させた LIVE は、高校時代に FM で盛んに流れていました。

一聴して Jimi Hendrix フォロワーと分かるフレーズ満載であることから、僕の脳内では、かの Robin Trower と同じ一派に分類され、その中でもお気に入りとして認識。


その曲想は、不気味で混沌とした ずんだらロックから正統派ハードロック、ヘビーメタルから当時流行っていた George Benson 風フュージョンにまで及ぶのです。

更に、Johnny B.Good や Purple Haze(これは当然か) も披露された LIVE は、明らかに重ね録りや編集が施されていることはさておき、迫力満点!

しかし、当時の LP レコードは高価で、購入には至りませんでした。


ところが、進学で上京した年の秋、大学生協で 「レコードフェア」 と称し、割引販売が行なわれたことを機に購入を決意。

〝割引〟 と言っても、実は20% OFF なんだけど。
しかしながら当時、決して値引きされることのなかったレコードの20% OFF はセンセーショナルな出来事であり、十分な魅力があったのです。


結果、レコードフェアの開催時期から、これらのアルバムは秋の曲として刷り込まれることとなりました。

中でも、World Anthem の4曲目 In My Ways は晩秋のイメージで、やがて木枯らしへと姿を変えるであろう吹き荒ぶ孤独で陰鬱な風を感じさせます。


絶妙にコーラスがかけられた Frank Marino の SG には適度な色彩感と粘りがあり、その古色蒼然としたフレーズのオンパレードも飽きずに聴くことができるのです。

In My Ways で奏でられるそれは、何ら変哲のないローテクギターであるにも拘らず、Frank Marino のボーカルと見事に融合し、全てが終末へと向かう黄昏時のような独特の魅力を放っています。


フォトは Ⅳ と World Anthem の2枚組 CD。
こんなのが、当時の LP レコード1枚よりも安く買えるとは ・・・ 本当に良い時代になりました。



これらのアルバムを聴いていると、しばしば George Benson の Breezin' がかかる、上京して最初に住んだ下宿の玄関入って右手にあった食堂の書棚の上に置かれたステレオを思い出してしまうのです。

規則に反し、女の子を泊めていたのがバレて転居したけど、オーナー変わらず学生向けの6階建てワンルームマンションに建て替えられ今尚残っているなんて、ちょっと嬉しいじゃないですか ♪








コメント
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