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でも、この時期聴きたくなるアルバムがある。 それは 1976年にリリースされた “ No Earthly Connection ” だ。 この話には以前少し触れたことがあるけど、改めて ・・・ 。
CD がない時代のレコード ( 今風に言うなら “ アナログディスク ” ) は 3,000 円程もしたし、好きなミュージシャンはどいつもシングル盤を出してくれなかったし、興味のあるディスクを安価で買える中古ショップもなかったし、簡単に試聴できるネットもパソコンも存在しなかったから、アルバム購入には勇気を要したんですよ、ホント。
ということで失敗しないよう、庶民の購入は狙い撃ち。 FM 全盛期だった当時、新作が紹介されるチャンスの多い夜 8 時以降の番組で、これも当時は極常用語だった “ エアチェック ” と称し、カセットテープ ( これも死語! ) に録音して何度も聴いた上、欲しくなったものだけを求めてレコード店 ( これも死語! ) へ行くパターンが一般的。
ちなみに、民放は音は良いけど途中でフェイドアウトしたり DJ の声が入ったりでフルコーラス録音が困難。 だから、「 レコードを買う程ではないけど時々聴きたい 」 なんて曲は NHK のヤングジョッキー頼み。
この番組、DJ 渋谷陽一の構成がアバンギャルドで、番組開始時刻とともに前触れなく目当ての曲が流されることも少なくなく、21:00 の時報とともにドキドキしながらポーズボタンを解除していた輩も多いんじゃないかな? “ No Earthly Connection ” は、そんな梅雨時のエアチェックで “ 買うべきアルバム ” と即断。
伊勢湾に面したとある田舎町に建つ “ 故郷の家 ” の 4 帖半。 南側の窓を開けると大きな木造ベランダがあって、そこに置いたプランターでは丁度この時期、ギボウシが澄んだ紫色の花を咲かせておりました。 梅雨の雨に濡れたギボウシは、ほーんと綺麗だった。
“ No Earthly Connection ” の A 面 ( これも死語! ) に収められた曲には、お得意のオーケストラではなくブラスセクションがフューチャーされていて、こいつの旋律や音創り、そしてアレンジが瑞々しかったことから、かくして 梅雨 → ギボウシの花 → No Earthly Connection という相関イメージが成立。
フォトは、ライナーノーツに書かれた説明通りにアルバムジャケットをアルミ箔の円柱に投影したもの。 以前は面倒でやったことがなかったけど、買い直した CD には何と専用のアルミ箔が付いておりました。 こんな遊びもいいもんです。