ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

秋から始まった物語 その21

2019-10-07 01:38:42 | 日記
リップスティック ・・・ そのイメージは 「ストライプの雨」 ではなく、夏の終わりを告げる狂った夕陽がオレンジ色に照り返すマンションの窓。


リリース当時の僕の恋愛経験は1人だけ。  そんな僕にとって、この曲は 〝サビ〟 の部分が印象に残っただけで、いわゆるアイドル歌謡の1つでしかなかった。

その 〝サビ〟 とは、2017年7月1日に書いた通り 「例えば 〝C調〟 なら、適所に〝E〟 を使うと好みのコード進行が完成。 Arabesque の 〝Make Love Whenever You Can〟 も同様」 というもの。


1年後、大学進学で上京した僕が目にしたのは都心の車窓に林立するマンション群。
入学して2人の女性との出会いと別れを経験した頃、偶然 FM で流れた この曲の 〝サビ〟 は、とても切なかった。

終始女性視線で綴られた歌詞なのに、これが音楽の不思議なところなんだろう。


一方、前述のブログに書いた 「大卒初任給が十数万だった時代、LP レコードは2,800円。 1曲だけ欲しければシングル盤購入か、レンタルしてカセットにダビング、が常套手段だった」 という理由で購入には至らず 。。。


月日は流れ、「おじさん」 と呼ばれる年齢になり、子供達にも促される形で PC を購入。  暫くすると音楽のネット配信が本格的に始まり、通常の圧縮オーディオとしてダウンロード購入した。

但しハイレゾとは違い、ダウンロード購入した圧縮オーディオは専用アプリで再生しても位相が歪んでいるし、細部は濁って不明瞭。 せめて普通に聴きたくて、2017年6月に CD で買い直している。


インストルメントの音量を抑えた 「独特のボーカルと、少々素っ頓狂なコーラスばかりが目立つスカスカの音作り」 ではあるものの、ソフトでありながら歯切れの良さを存分に発揮した録音で、この曲は成立している。




夏の終わりは 「悲しい」 よりも 「寂しい」 という言葉が相応しい。
この曲はそんな 「やるせない寂しさ」 を感じさせる。








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