ブルーベルだけど

君にはどうでもいいことばかりだね

秋から始まった物語 その20

2019-10-06 00:04:20 | 日記
このアルバム最後の曲を何度聴いただろうか?


鉄骨台座に木で造作した広いベランダへ出て、 コーヒーカップを手に丸井の赤いネオンサインを眺めながら、 ロクハン1発の小さなスピーカーに挟まれた掃き出し窓に向かって、 水道が薬臭かったあのアパート1階で壁と対峙して

校舎のような2DK アパートの夕焼け色に染まった2階奥の部屋で、 新築3DK で初めて買った VHS ビデオデッキの前で、 テラスハウスで風に騒ぐ枝葉の音を耳にしながら、 金魚を飼っていたささやかなベランダに出て、 そして今


「Pink Floyd は風」 ・・・ オーディオ全盛期を目前に控えた頃、かの DIATONE 社のカタログには、大小並ぶカラフルに透き通った硝子玉をバックに、こんなイメージコピーが書かれていた。

そう、Pink Floyd は風だ。  この想いは当時から変わることはない。
中でも、この Echoes は、晩秋の孤独で切なく陰鬱な風、一切の感情なく過去を永遠に駆け巡る風 。。。




過ごした人生の全体像は始発側から見れば長く、終着に近付くほど短い。
前回、このブログで このアルバムフォトを使ったのは2008年8月26日。  あの日から11年以上も経ってしまった。

振り返れば、保育園での貼り絵 も 小学校入学時の通学団会 も 中学時代の夏の夜遊び も 高校時代の繁華街でのお付き合い も 大学時代の夕焼けに染まった別れ も 子供の手をひいて歩いた日 も まるで昨日のことのように蘇る。




この曲のハイライト ・・・ 〝雪の降るまちを〟 の当該部にも似た ・・・ は諦めと脱力、不変を含む普遍を伴いながら遙かな時間を想起させる ・・・ 。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする