むか~し昔、管理人が夜更かしの学生だった頃、テレビの深夜劇場で藤純子主演の緋牡丹だか緋桜だかの任侠映画をやっていた。
半分寝ながら観ていたのだけど、ラストの大立ち回りで思わず座りしょんべんちびりそうになったのを鮮烈に覚えている。
斬られそうになった高倉健を助けるために髪の笄を抜き取って投げつけ、振り向きざま髪がほどけてふわさっと顔かかる瞬間の大写しに、背筋がぞくぞくぞくぞく~~~~!
何やったんや?あの壮絶な色っぽさは!
あれから30年、原田知世ちゃんの純白の水着姿にくらくらしたり、大城美佐子さんのツラネにぞわぞわしたりと、それなりに女性経験(?)を積んできたのだけど、10代の頃に観た藤純子のあの妖艶な表情は、いまだに強烈なファースト・インパクトとして脳裏に焼き付いている。
そういえば、ここ何年か・・、そう来生三姉妹の泪姉さんこと藤原紀香のボンデージ衣装以来、その手のどきどきを感じていないなぁ~。俺もそろそろ枯れてきたか・・と思っていた矢先、久々に色っぽい「脚」を見てぞくぞくした。
それがこちら。
大御所ゴリさんの交配相手としてムラサキ槽で暮らしている「宇輪」。
成長が遅く地味で目立たない個体だったのだが、今年の夏、初めての産卵を経験した後の脱皮で、文字通り「ひと皮むけた」ように、突然色っぽい美脚娘に変身した。
オカヤドカリを飼い始めるきっかけになった、色白でおきゃんな「トラ」、大柄で男勝りの「ゴンタ」、そして穏やかでしっとり女らしい「小紫」と、歴代、我が家には魅力的な娘ムラサキたちがいたのだが、ここまで綺麗な紫色の脚を持ったセクシーな娘は初めて。
今夏は残念ながら早産してしまったが、この色気で大御所を悩殺して、来年はぜひゴリさんの血統を伝えるために一役買って欲しい。
さて飼い主は、もちろんセクシー宇輪ちゃんの脱皮成功を祝って今宵も酒盛り。
アテはおせち材料の買い出しに出かけた凪さんが奮発してきた焼津の鯖。
これをさくっと三枚におろし千鳥酢にさっとくぐらせて生(き)ずしに造る。
こちらも肉置きたっぷりの妖艶な中年増。
愛用の柳刃にねっとりと絡みつく脂に思わず生唾を飲み込んでしまう。
酒は一本義をちょいと熱めにして、口中の脂を蕩かしながらほろほろと。
このまま、色気に溺れながら飲み明かしたいところやけど、明日は一日がかりで棒鱈を炊かなあかんし、数の子の仕込みと鯛子炊きとお煮しめの下ごしらえも言いつけられてるし、今夜はこれくらいにしときますか。
と、いうわけで、磯屋さん、ヤドカリ屋さん、そして酒飲みの皆さん。
2014年も、みーばい亭をご愛顧いただきましてありがとうございました。
どうぞ、よいお年をお迎えくださいませ。
みーばい亭管理人 波風拝