上品な体色と堂々とした体格、そして何よりも神秘的なエメラルド色の複眼の魅力で、ヤドカリ・ファンを惹きつけてやまないヤマトホンヤドカリ。
しかしながら飼育対象としては難物で、水温や水質の変化に弱く神経質で適応性も低い。
かつて、ヤド研では「ベテランでも半年キープするのがやっと」などと言い交わされていたものだった。
管理人も何度か挑戦したものの毎度玉砕。
はっきり言って、ムラサキオカヤドカリを十年生かすよりもヤマトホンヤドカリを一年生かす方がはるかに難しいと思う。
さて、昨年の夏に採集したこのヤマト。
最初から餌食いがよく活発な個体だったから密かに期待していたのだけど、期待通りまもなく一年を迎える現在も見事に生存。
ただし、ご覧の通り水槽ボケしてよれよれ。
おまけに、今回の脱皮でひとまわり「小さく」なってしまった(笑)
それでも、生きていてくれるだけで、飼い主としては感無量。
かつて宇宙の彼方に旅立ったヤマトは、ガミラスの砲撃でボロボロになっても、硫酸の海で第三艦橋が溶け落ちても、次の週には何事もなかったかのように復活していた。
このヤマトホンヤドカリくんも、不死身の宇宙戦艦にあやかって元気に夏を乗り切ってくれることを、心から祈る身勝手な管理人(自爆)