みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

ヤドカリたちの秋

2018-09-29 20:04:22 | 生き物の話

中秋の夜。
大潮サービスのアサリに群がる甲殻軍団。
記録的な猛暑に耐えて憩いの秋を迎えたツワモノどものささやかな宴の図である。
心配なのは、そろそろ夏眠を終えるはずのヨモギホンヤドカリの姿が見えないこと。
水温30℃越えの日が続いたからさすがに耐えられなかったのかな?
でも、真夏の磯の潮間帯の環境を思えば厳しすぎるということはないだろうし・・・。
もう少し楽観的に様子見しますか。

楽観的といえば、逆に寒さに弱いオカヤドカリたち。
長年の飼育経験で慣れきって、この所の冷え込みも気にせずに放っておいたのだけど、気がつけば皆砂に潜って誰もいなくなってしまった(^^;
さすがにやばみと急遽ヒーターを設置。
水槽が温まると、さっそく出てきた大御所様。
ごめん、やっぱり寒かったのね。
そろそろ脱皮の周期やね。
今回も無事に済むことを祈ります。。

で、ヨモギホンヤドカリやヒーターの話題が出るということは当然秋真っ盛りなわけで、秋真っ盛りと言えば当然ひやおろしなわけで、ひやおろしと言えば当然湯豆腐なわけで、管理人今宵も湯豆腐を肴に「松の司 純米吟醸」などをほろほろ飲っております。


湯豆腐だけでは寂しいので、これも旬の一品秋鮭の白子を用意して、ますます加速する秋の夜の宴。

秋鮭で空き酒。
天高くエンゲル係数※高止まりの秋。

※ビールやウイスキーは嗜好品かもしれないけど「酒」は日本人の主食米100%だから立派な食品です(みーばい亭では)

 

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つきみさけ

2018-09-23 21:27:47 | 新・ほろ酔いキッチン

中秋の名月にはちと早いけど、「琵琶の長寿 純米吟醸ひやおろし つきみさけ」なんてのを仕入れてしまったからには飲むしかない!
というわけで、肴を求めて越前の海へ。

サラサエビと戯れ・・・。

カワハギを突っつき・・・。

クロダイを追いかけ・・・。

カンパチにまとわりつかれ・・・。

あれこれ思案したけど、結局仕入れたのは越前産朝どれアマエビ。

卵をチュルッ、殻を外して山葵醤油でモニュッ。
月は出てないけどつきみさけをグビッ!
〆はもちろん庭の穂紫蘇をたっぷり散らした「アマエビ丼」!


ウエルカム、秋。

新米、ひやおろし、秋魚、秋野菜・・・。
酒飲みにはうれしい季節だけど、南方系の季節回遊魚たちにはきびしい季節の到来。
本日の越前海岸、水温25℃。

限りある命が、思いっきり輝きますように・・。


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メイの背中

2018-09-15 14:44:01 | 生き物の話

在りし日の暴君メイとその息子。
100匹以上上陸した2010年組の生き残りだから同じ個体かどうか分からないけど、その方がドラマチックなのでそうしておきますか(^^;
孵化したのが2010年7月26日だから本日で2973日。

この夏の脱皮でまた一回り大きくなったような気がしたので、前甲長を測定してみた。
みーばい亭で12年生きた父親のメイは3㎜くらいの頃にやってきて、晩年は16㎜まで成長した巨漢。
ちなみに毎度お馴染みの「沖縄県南部及び久高島におけるオカヤドカリ類の生態的調査」によると、ムラサキオカヤドカリのオス個体の最大値が20.5~21.0㎜の範囲だったのに対しナキオカヤドカリでは13.0~13.5㎜。
つまり16㎜もある野生のナキオカヤドカリはほとんど見られないということ。
それだけ自然の中で生きるというのは厳しいことなのだろう。
ここまで成長したのは飼育下ならではのことなんだろうけど、管理人が飼育したナキオカヤドカリでも15㎜を越えた個体はメイ1匹だけ。
やはり、ここまで大きくなるナキオカヤドカリは珍しいのだろう。

ちょっと話がそれたが、今回測定したメイJr.
見た目ではメイを越えたかも・・とひそかに期待していたのだが、実際に測ってみると前甲長15㎜あるかないかといったところ。
ナキオカヤドカリとしては充分大柄だが、あと一歩及ばなかったようで。
さて、次回の脱皮で偉大なる神祖を越えることができるのか?
楽しみ楽しみ。

最後に一言。
オカヤドカリの大きさは前甲長で表します。
前甲長とは眼柄の付け根から前甲と後甲の境目まで。

ムラサキオカヤドカリとナキオカヤドカリの雌雄、オカヤドカリの雌個体では前甲長と大鉗脚掌部幅はほぼ等しいので、前甲長が測りにくければ大鋏の幅を測ってください。

ホンマかいなとお疑いの読者もおられるでしょうから、以下しつこく引用しておきます。

前甲長と大鉗脚掌部幅の相対成長式では、ナキオカヤドカリの雌雄、ムラサキオカヤドカリの雌雄とオカヤドカリの雌は相対成長係数が0.9862~1.0453の範囲にあり、ほぼ1に等しく当成長であった。すなわち、3種類とも前甲長と大鉗脚掌部幅の相対成長速度はほぼ等しいことを示した。(沖縄島南部及び久高島におけるオカヤドカリ類の生態的調査より)

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台風が来た!

2018-09-08 21:56:39 | 日々の戯れ

台風が来る 物凄いヤツ
台風が来る 記録破りだ
古い大木も倒され、根こそぎ飛ばされてしまう

というわけで、プラタナスの大木もこの通り。

台風一過さわやかな秋晴れ・・なら、少しは救われたかもしれないけど、この週末も朝から大雨。
仕方がないんで朝は寝床で過ごして、のんびりタコ焼きブランチ。
最近知ったんだけど、家庭にホットプレートがあるのは関西だけなんだとか。
余所の人はお家でタコ焼き焼かないのね。

ま、そんなことはどうでもいいんだけど、台風通過時、締め切った雨戸にバチバチ当たる音がうるさかったんでなんだろうと思っていたら、あちこちに青いドングリが・・・。
ダイダロスかいな(笑)・・って、笑ってる場合じゃないな。
この分じゃ今年は山の実りが不作で、獣に慣れていない移住民が鬱陶しく騒ぐ事態になるんやろな。
回覧板で注意喚起する程度で済めばいいけど・・・。

そんな秋の味覚にありつけないイノシシやリスやアカネズミやテンやその他大勢の獣さんや鳥さんたちには申し訳ないけど、麓のホモ・サピエンスは、秋の味覚満喫中。
毎年毎年飽きもせずに同じネタを・・、と呆れて物も言えない読者の皆様。
今年のみーばい亭はひと味違いまっせ。
はい、まずトマトを焼きましょ。
火が通ってぐしゅぐしゅになったトマトを焼いた秋刀魚の身に絡めてオリーブ・オイルをたら~り・・パクッ!

なんやこいつ、酒飲みの風上にも置けへんな・・と、お怒りのそこのアナタ。
まあ、やってみなはれ。
ちょっと辛め(日本酒度高め)の吟醸酒に合うんやわこれが。

 

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仔ヤドたちの前甲長測定

2018-09-01 19:39:31 | 2017年ムラサキオカヤドカリ繁殖記録

2017年の春まだ浅き3月9日孵化だから、本日で500と40日目の仔ムラサキたち。
遊びに出られない荒天の週末、たまにはメンテでもしてやろうかと思い立ったついでに身体測定。
現在砂上に居るのは14匹。
上陸したグラウコトエが26匹だったから、けっこうな確率で生き残っている。
気圧が低いせいかシェルターから出て高い所へ集まっているので回収しやすい。
ご覧の通り、例によって大きさにばらつきがあるように見えるけれど、前甲長を測定してみると、だいたい3㎜から4㎜程度と、見た目ほど違いはない。
2匹ほど2㎜くらいしかない個体もいるが、フィールドでの甲長組成調査では1年ものは2㎜程度と推察されているから、他の個体が育ちすぎといえるのかもしれない。
まあ、小さい個体には小さい個体の役割があるだろうからこれで良し。
なにが良しなんやと、ツッコみたいお方は、こちらの記事でお目汚しを。
スマホでは読みにくいと思いますが(^^;

みーばい亭のヤドカリ話 その4.小さくても強いのだ!

この頃は、餌も貝殻も考えなしにばんばん与えていたから、1年半でsl8㎜の個体も居たのか・・・。
これ以上、水槽を増設するのも大変だから、キミたちは大きくならなくていいからね(^^;

先に「見た目ほど(大きさに)違いはない」と書いたが、死んだ軟体動物の殻に入って活動するヤドカリ類の大きさを表すのに他の生き物の遺物である貝殻を計測するなど笑止千万であるのは自明の理。
だから、ヤドカリの大きさは「前甲長」で表すのが一般的・・と言うより、そうしないと仕方がないわけで、オカヤドカリ愛好家の先達さんたちが、アホ業者のMだのLだのという適当なサイズ表示に初心者が惑わされるのを憂いて、オカヤドカリのサイズは前甲長で表すのですよと、さんざん啓蒙されてきたのにもかかわらず、ブログやSNSを見る限りではまったく定着していない。
元気な個体ならウニョッ!と出た前甲に直接、臆病な個体なら大鉗脚掌部幅(大きい鋏の幅ね)にノギスを当てるだけなんやけどね
ほとんどのオカヤド飼いが初心者の域を脱する前に脱落して、毎年毎年アホ業者の戦略でまともな飼育知識のない初心者がどんどん量産されている・・・、そういうことなんだろう。
そろそろ夏も終わり。
今年も数多のオカヤドカリたちが家庭や店頭で寒さと乾燥に曝されて死に逝く季節がやってきた。
やれやれ、いつになったらハーミーズ・クラブの忌まわしい呪縛から解放されることやら・・。
今はただ、殺された多くの魂が故郷の海へと帰れることを祈るのみ。

閑話休題(それはそれとして)

拙ブログでは時折り研究者っぽく恰好をつけて、前甲長をslなどと表記することがあるが、これは「shield length」の略。
他の甲殻類では「carapace length(甲長)」を略してCLと表記することが多いが、ヤドカリ類の甲羅の後ろ半分(後甲)は軟らかくて伸び縮みするので標本にしても縮まない硬い前甲のみを計測する。
ただし、ゾエア期は前甲と後甲の区別がつきにくいので、まとめて甲長(CL)と表記することもあるからややこしい。
ちなみに「あまん」には、全長(total length(TL))と甲長(CL)が併記されている。
さらに前甲長はSLではなくslと小文字で表記するが、これはなぜか?
実は管理人もよく知りません(^^;
たぶん 体長(standard length)の略号SLとの混同を避けるためだと思うんだけど、どなたかご存じの方居られましたら教えてくださいませ。

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