今年は、家の周りでハラビロカマキリを見かけないな・・と思っていたら、どうやらコイツとの競合に敗れたらしい。
自然が厳しいのは百も承知なので、それはそれでいいのだが、オオカマキリでは樹上性のアオマツムシへの抑止力がハラビロカマキリに劣るようで、例年に増して大陸産外来種がビービーと大声で鳴き喚いて、在来種の風流な鳴き声を掻き消している。
折角の夜長なのに・・・。まったく虫まで迷惑な国である。
アジアの安定、世界の平和のために、ハラビロカマキリの復権を望む!
などと、考えながらぼんやり裏庭の木を見上げていたら、何やら緑の塊が・・・。
おっ!そこで寝てるのはシュレちゃんじゃないですか!
まだまだ、天は我が庭を見捨ててはいなかった。
頼りにならないオオカマキリに代わって、アオマツムシを駆逐しておくれ・・・・って、
もしかして、アンタがハラビロカマキリを喰ったんじゃないやろな?
閑話休題(それはともかくとして)
カマキリの話題が出るということは、秋である。
まろやかに味ののった「ひやおろし」が出回る季節である。
というわけで、去る敬老の祝日、今年もその筋の方々に交じって、滋賀の地酒85銘柄の味見をしてきたのだが、残念ながら「これっ!」と云う酒はほとんどなかった。
特に薫酒系は、そこそこの水準はクリアしているのだろうが、どこの蔵も同じような味で個性に欠ける。
おそらく、同じ傾向の味を求めて、その品質を安定して作れるだけの実力を備えた結果・・ということなのだろうが、飲み手としてはあまり面白くない。
ひとつやふたつ、時流に逆らって「やまこん吟醸」を出してくるような蔵があればいいのに・・・というのは暴論かな?
まあ、普段飲みは普通種からせいぜい純米酒までなので、個人的にはあまり関係ないのだけど(^^;、
このクラスなら蔵ごとの個性が立って、そこそこ楽しめるのだ。
味見と云っても一応「きき酒」だから、4段階評価のブラインド審査なのだが、先に書いたように、今年は全体に平凡で、1点を付けたのは僅かに1銘柄だけ、2点も10銘柄くらいのものだったが、答え合わせをしてみると、「吟吹雪」で仕込んだ酒は軒並み2点。
今シーズンのキーワードは「酒米・吟吹雪」で決まりである。
ついでに書いておくと、地元大津の平井商店さんは、「純米」「吟醸」「純米吟醸」の3部門でエントリーされていたのだが、管理人の評価は全部2点!
やっぱり大津の味が骨の髄まで染み込んだ生粋の大津っ子なんだと、改めて自覚した次第(笑)
ここまで書いたら「浅茅生 純米大吟醸」が阪本屋の鮒ずしとセットで届・・かんか(爆)
海はまだまだ温かいけど、「暦の上ではオクトーバー、でもレバーはサバイバー」と云うことで、酒飲みイベント目白押し。
休日がぜんぜん足りまへんがな。
年金暮らしで時間をたっぷり使える日々が待ち遠しい・・・、って、そんな日が来るのか?安倍ちゃん。
まあ、未来の杞憂に心囚われているほど暇じゃないし、さしあたって今やらなければならないことは、ひやおろしを仕入れるために、冷蔵庫を空けること。
もったいながってとっておいた、飲みかけの「杣の天狗」や「琵琶の長寿」を、これも夏からフリーザーにストックしておいた、地鮎を肴にグビグビと「オトナ飲み」!
ほろほろと酔っぱらってりゃ、とりあえず気分は朗らかになるのだ!
あれっ?このフレーズ先週も使ったかな?
ま、いいか、
兎にも角にも、しらふじゃなんにも変わんないのだ!
初めてPCを購入して電話回線(!)に接続したとき、もう新聞は必要ないかな?と、思ったのだが、結局今でも購読している。
代わりにリビングから姿を消したのが「テレビ」だった。
台風18号の被害も、映像をまったく見ていなかったので、もうひとつ現実感に乏しかったのだが、昨日越前海岸までの130kmを走ってみて、改めて被害の深刻さを実感した次第。
海中も、あまり潮が動いていないようで、流れ込んだ土砂でほとんど透視度ゼロの味噌汁状態。
まさに五里霧中、腕のコンパスだけが頼りの手探り潜水になったが、こういう海況だと魚たちの警戒心も薄まるようで、スズメダイ、メバル、キジハタ、そして普段は臆病でなかなか近付けないキハッソクなんかもじっくり観察できたし、セピア色の水面に投影される魚たちのシルエットも幻想的で、けっこう楽しめた。
これも、海の一つの顔なのだ。
さて、日時は少し溯るが、9/19は中秋の大潮(笑)
画像は、大潮限定スペシャルメニューの冷凍シオフキに群がるスジエビモドキ。
昨年の暮れから今年の初めにかけて、最初にイソスジエビが、続いてスジエビモドキが次々に落ちるという事件があってから暫く水槽にエビの姿がなかったのだが、原因がエビ特有の病原菌や寄生虫だったとしても、8ヶ月のインターバルで既に水槽から消えているだろうという楽観的観測の基、先週の海行きの際に連れて帰ってきた。
この1週間、注意深く様子を観察していたが、特に問題はないようなので一安心。
久しぶりに、「カニが走り、ヤドカリが遊び、エビが踊る」みーばい亭磯水槽が復活した。
こちらはエビちゃんたちが立ち去った後、悠々と貝肉を啜るヒメヨウラクガイ。
みーばい亭サイトやブログでは「魔貝」の愛称(?)でお馴染だが、ピノコ風に表現すると「はんぶんしよくてはんぶんくよい」ので、リアルでは「ブラックジャック」と呼んでいる。
ちなみに黒いのは水槽で成長した部分である。
大きい方のブラックジャック1号は、2004年8月、越前海岸の海底で拾ってきて水槽にアクセサリーとして投入したミネフジツボの殻に付いてきた個体。
磯水槽で9年を過ごした最長老。
小さい方、ブラックジャック2号は、いつ、どうやってやってきたのか、全く不明。
ある日気が付いたら水槽に居た・・という感じで登場した。
それでも6~7年は生きている。
一応、肉食貝だが、元気な生き物を襲うこともなく、普段はひっそりと隠れていて、管理人も時にその存在を忘れるくらいの地味キャラだが、ここまで長く付き合うと愛着も湧いてくる。
みーばい亭磯水槽の歴史の語り部として、これからも長生きしておくれ。
話は越前の磯に戻る。
現在、みーばい亭には、オカヤドカリ類を除いて6種類のヤドカリが居るが、中でもお気に入りがこのケアシホンヤドカリ。
7月の異常高温で2年物が1匹落ちてしまい、現在水槽に1匹しか居なくなったので、1~2匹補充しようと、先週、今週と探してみたのだが、1匹も見つからない。
普段ならホンヤドカリに次ぐ「雑魚キャラ」なのだが、この磯になにが起きているのだろう?
ついでに、水槽ボケしながらも しぶとく生き残っている青いクロシマホンヤドカリを登場させておく。
オカヤドカリ騒動が勃発する前、オカヤドカリ愛好家の間で「青いヤドカリ」という絵本が話題になったことがあった。
そんな平和だった時代を懐かしみつつ、今年も秋を迎えて、ひと夏の玩具扱いで充分な砂も隠れ家も温湿度環境も与えられずに死んでいくオカヤドカリ達を悼む。
月ん照り美らき故郷の海へ殺された魂が迷わず帰れますように・・・。
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2013/9/14 ・・・・・・・・・・・Echizen seashore ・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・Temperature 35 ℃ ・・・・・・
Water temperature 28 ℃ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・夏である。
データだけ見れば、真夏である。
盛夏である。
実際、地上は暑いし、海は温いのである。
大丈夫か?地球。
ま、環境問題はおいとくとして・・・・
9月に入って、世間一般善男善女の夏は終わったようで、海辺はガラガラ。
のんびり泳いでゆったり潜って浮世の垢を洗い流し、塩水でしめられてほどよく水気の抜けた身体に冷えたビールを流し込む。
夜風も二人にゃ赤道直下!恋はハレンチ、体当たり!磯屋の夏はここからなのだ!
8月からの週末荒天続きで暫くお休みしている間に、ソラスズメたちは大きく育ち、キンチャクダイもうっすらと縞模様の浮き出した個体までいたりして、季節の移ろいを切に感じる。
好天の平日、意味不明の問い合わせに意味不明の報告書作ったり、意味不明の依頼に意味不明の資料揃えたりしてる場合じゃないですな、ホンマ。
脳を持たない環形動物の一生って・・・・想像できないけど憧れたりする今日この頃。
こちらは、珊瑚礁なみの高水温に加えて、故郷の海では考えられないくらい有機物たっぷりの環境で筋骨たくましく育った、ナガサキスズメダイの幼魚。
でも、この日本海で生き残るには、生まれるのが早すぎたね。
今世紀末なら、充分冬も越せたろうに・・・。
もいっちょ、
一応世間的にみーばい亭は「ヤドカリ屋」らしいので、お約束で登場させておくと・・(^^;
このヤマトホンヤドカリは水深22m地点で見つけた個体。
やっぱり、これだけ水温が高いと、浅場では生きにくいのだろうか?
彼らは、あと何年この海で生きられるのだろうか「?
ま、「フューチャー・イズ・ワイルド」によると、一億年後の海では絶滅したサンゴのニッチを紅藻類が埋め、アザラシ大のウミウシが泳ぎ回っているそうだから、地質学的な時間軸で考えれば、取るに足らない杞憂に過ぎないのかもしれないが・・・。
どうにもならないことを、どうにかしようとしても、どうにもならないだろうし、
どうにもならないことを、どうにかしようとするほど、余裕のある生き方してないし、
どうにもならないことを、どうにかしようと考えても、腹は減るし。
マトウダイやバイガイやガマエビやサザエなどを肴に、一本義の純米吟醸などを飲んでりゃ、とりあえず気分は朗らかになるのだ。
明日には明日の波が立つ!
この一週間、天気予報と海況予報を睨みながら、悩みに悩んで決行を決意し、ギアとウエットスーツをメッシュバッグに詰めこんで、準備万端整えていたのに、やっぱり雨。
どうせ潜るんだから、雨だろうが晴だろうが関係ないっちゃないんやけど、体力と金をそれなりに消耗する以上、やっぱり晴れたほうがいいわけで・・。
この年になると、体力も無尽蔵に湧いてくるわけじゃないし、ガソリンも高いし・・・。
本当なら今頃、近海物の新鮮な魚を仕入れて一杯やっているはずだったのだが、予定が狂っちゃって脳内Confusion状態。
で、とりあえず、明るいうちから本を3冊ほど浴室に持ち込んで、ふやけるほど湯につかり、まずはキリン秋味を飲みながらカンテキに火を熾す。
食前酒は、ユスラウメ・ソーダ。
初夏に庭から収穫したユスラウメの実をスミノフのボトルに放り込んでおいたのを、ソーダで割ってごっくん。
カンテキで、これも庭からとってきたシシトウと、馴染みの豆腐屋で買ってきた厚揚げを焼き、酒を飲む。
続いて、所用で出かけたついでに輸入食品店で仕入れきた「ジャーマン・ソーセージ」を焼き、ここはやっぱりビールやろ・・と、ビールに戻り、
進退極まって、カルビなんかを焼きながら麦焼酎を飲む。
良い子のみんなは、こんな飲み方、真似しないでね。
酔い子のおじさんも結構キテるから・・(爆酔)
今夜、息の音が止まれば、我が墓碑銘は「混乱」と刻まれるだろう・・・。
必然的に、BGMは、このワサワサした精神状態を反映した昔の曲のラインナップ。
Pale Blue Eyes : The Velvet Underground
Walk On By : The Stranglers
Helpless : Crosby,Stills,Nash&Young
Indiansummer : The Doors
Pissing A River : Patti Smith Group
Walk On The Wild Side : Lou Reed
酔いどれたまま、今宵聴いた楽曲を書き並べてみたけど、けっこう味わい深いなぁ・・・。
ついでに書いとくと、ここ何年か、「In The Court Of The Crimson Queen」と云う、ふざけたタイトルのアルバムを愛聴している。
でも、「King」世代のオジサマは聴かないでくださいね。
憤死するかもしれませんから(爆)