今、ここで終わる。
俺は終幕を目の当たりにしている。
ご存じパンク・クラシック「My Way」の歌い出しである。
「なんや、いきなり古臭い歌を持ちだしてからに、さてはみーばい亭も終わりが近いんか?」
と、喜色を浮かべたそこのあなた、おあいにく様(笑)
2015年も終わりが近付いたんで、ふと思い出しただけでございます。
というわけで、一応、今年一年振り返ってみますか。
といっても、たいした事件もなかったし、トピックと言えば越前海岸でヨモギホンヤドカリを採集したこと、それに15年前に飼い始めたムラサキオカヤドカリの大御所様に二世が誕生したことくらいか。
7月に孵化して8月に上陸したムラサキの仔ヤドカリ7匹、ご覧の通りすくすくと育っております。
こちらは、イソガニの鉗脚の上でくつろぐ手乗りイソスジエビ。
こののほほんとした画像が象徴するように、緩やかに住人の入れ替わりはあったけど、総体的には穏やかな安定した一年でした。
ま、そういうわけでご奇特な読者の皆様。
今年も多くのアクセスを頂きましてありがとうございました。
これからも裏通りで、こっそり「言いたい放題!飲み放題!」やってますので、2016年もご愛顧の程よろしくお願い致します。
さてと、ご挨拶はこれくらいにして、思い出しついでに動画でも貼っときますか。
まずは麗しの亡命パンク、ニナ・ハーゲン様のカヴァーから。
ベルリンの壁が燦然とそびえたっていた東西冷戦時代に、命をはって壁を越えたうら若き女性・・というだけでも充分すぎるインパクトがあるのに、加えてあの「すすめ!パイレーツ」の扉絵を飾った強烈なキャラとブチ切れたボーカルの破壊力は、パンクの枠すらもぶち破っていた。
これは2004年の映像か。
世紀を越えて20年以上、並み居る邪魔者を蹴散らしながら、壮絶に「My Way」を突き進んできたわけね。
さすが、破壊の女神ニナ様。
彼女をアイドルとして崇め奉っていた少年時代の私を今の私は誇りに思う(爆)
そして悪意と皮肉に満ちた伝説のオリジナル。
夏が終わり寿命のつきかけた蟷螂が、折れそうな鎌で最後に放ったやけくそ気味の一撃。
パンクの断末魔・・と、語り継がれる最後の数秒は、今見ても焦燥感やら喪失感やら虚脱感やらが綯い交ぜになった青臭い衝動が胸を突く。