みーばい亭ブログ

言いたい放題! 飲み放題!

2015年 終幕

2015-12-26 20:52:57 | 日々の戯れ

今、ここで終わる。
俺は終幕を目の当たりにしている。

ご存じパンク・クラシック「My Way」の歌い出しである。
「なんや、いきなり古臭い歌を持ちだしてからに、さてはみーばい亭も終わりが近いんか?」
と、喜色を浮かべたそこのあなた、おあいにく様(笑)
2015年も終わりが近付いたんで、ふと思い出しただけでございます。

というわけで、一応、今年一年振り返ってみますか。
といっても、たいした事件もなかったし、トピックと言えば越前海岸でヨモギホンヤドカリを採集したこと、それに15年前に飼い始めたムラサキオカヤドカリの大御所様に二世が誕生したことくらいか。



7月に孵化して8月に上陸したムラサキの仔ヤドカリ7匹、ご覧の通りすくすくと育っております。


こちらは、イソガニの鉗脚の上でくつろぐ手乗りイソスジエビ。
こののほほんとした画像が象徴するように、緩やかに住人の入れ替わりはあったけど、総体的には穏やかな安定した一年でした。

ま、そういうわけでご奇特な読者の皆様。
今年も多くのアクセスを頂きましてありがとうございました。
これからも裏通りで、こっそり「言いたい放題!飲み放題!」やってますので、2016年もご愛顧の程よろしくお願い致します。

さてと、ご挨拶はこれくらいにして、思い出しついでに動画でも貼っときますか。
まずは麗しの亡命パンク、ニナ・ハーゲン様のカヴァーから。
ベルリンの壁が燦然とそびえたっていた東西冷戦時代に、命をはって壁を越えたうら若き女性・・というだけでも充分すぎるインパクトがあるのに、加えてあの「すすめ!パイレーツ」の扉絵を飾った強烈なキャラとブチ切れたボーカルの破壊力は、パンクの枠すらもぶち破っていた。
これは2004年の映像か。
世紀を越えて20年以上、並み居る邪魔者を蹴散らしながら、壮絶に「My Way」を突き進んできたわけね。
さすが、破壊の女神ニナ様。
彼女をアイドルとして崇め奉っていた少年時代の私を今の私は誇りに思う(爆)

そして悪意と皮肉に満ちた伝説のオリジナル。
夏が終わり寿命のつきかけた蟷螂が、折れそうな鎌で最後に放ったやけくそ気味の一撃。
パンクの断末魔・・と、語り継がれる最後の数秒は、今見ても焦燥感やら喪失感やら虚脱感やらが綯い交ぜになった青臭い衝動が胸を突く。

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師走のヤドカリたち・・・(カニもいるよ)

2015-12-19 20:10:46 | 生き物の話

こないだ新聞で見たんだけど、アラブの難民キャンプの子供が、クリスマス・ツリー飾って遊んでるとか。
管理人は無神論者だから、宗教観っていうのがよくよく実感できないのだけど、耶蘇教も回教も意外にゆるいのかもね。
ま、それならそれで世界平和への期待も持てるかも(笑)

というわけで、なんやらようわからん宗教観が蔓延している日本でも、若者たちがそわそわする時節を迎えましたな。


普段は硬派のユビナガホンヤドカリも、聖夜に向けて熱烈アプローチ!
管理人は身も心も男性だから、女心っていうのがよくよく理解できないのだけど、ま、いいや。
がんばれ!ニッポン男子。


で、こちらは、あぶれちゃって男同士でモズクをすするホンヤドカリ2匹。
情けないけど、これも流行かな?   草食系男子(- -;


一方こちらは、来亭15年目にも関わらず、元気に仔をなしたムラサキオカヤドカリの大御所様。
先月、無事に脱皮を終えて、体毛つんつん。
週刊ポ〇トや週刊〇代の吊り広告を見てると、この国で元気なのは年寄りだけかいな・・
って、ちょいと心配になりますな。
生殖能力が衰えたら、素直に枯れろよ、おじいちゃん。
さてさて、どうなりますやら? ニッポン国。


こちらも、5年を過ぎて尚、元気いっぱいのイソガニさん。
ここんとこ動きが鈍かったから、そろそろ寿命かと思っていたんだけど、この調子ならまだまだ磯水槽に君臨しそうですな。
ま、それはいいのだけど、注目していただきたいのは、手前の石に付着した薄紫のカイメン。
湧き物なんやけど、カイメンって水槽でも育つんやね。
このまま増えれば、不可能と言われるウミウシの飼育も夢じゃないかと。
がんばって増やして、春には磯のアイドル、サラサウミウシやアオウミウシをお迎えしましょうか!
・・と、期待が膨らむ師走の夜。
でも、カイメンって、どうやって育てるの???

経験のある方、ぜひご教示を!

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初鴨!

2015-12-12 20:45:52 | 新・ほろ酔いキッチン

日本には古来より「鴨葱」という、よく知られた俗語があるが、葱を使うと出汁が甘くなりすぎるので、酒飲み向きではない。
鴨には何といっても芹である。
その点、自ら「芹沢鴨」と名のった新撰組局長は物の分かった御仁だったと思うのだが、いかんせんストレートすぎて上方受けしない。
「京の豪商大和屋に大砲を撃ちこんじゃった」という有名な事件が伝わっているが、これは金の無心に行った際、芹沢の名乗りを受けた大和屋庄兵衛が、「そのまんまでおますなぁ、ちょっとはひねりなはれ」と馬鹿にしたことが発端なのだそうである。(うそです)
洒落者だった副長土方歳三が、徹頭徹尾芹沢を嫌ったのも、その名前の野暮ったさが一つの原因だったのではないかと、司馬遼太郎先生も推察されているとかいないとか。(いません)

ま、それはいいとして(なにが?)、今年も遠い国からみーばい亭に鴨さんが飛来してくれた。
さっそく、伊賀焼の土鍋に、酵母培養槽から掬った「うば」を隠し味に使った特製出汁をはってお出迎え(笑)

地ビール「滋賀づくり」を飲みながら、出汁が煮えるのを待ち、頃合い良しと芹沢鴨投入!
対する試衛館一派は「神聖 初揚げ 純米生原酒」!

今宵の虎徹は血に飢えている。
いやいや、血ィに飢えてんのは和泉守兼定やし・・。
現場に居合わせた、輪違屋の糸里曰く。
「うちは芹沢はんより土方はんの方が怖おす。」
おっしゃる通り、その通り。
などと、戯言を口走りながら、さっと煮やした鴨肉にさっと煮やした芹を巻いてパクっ!
清水焼のぐい呑みで、神聖をグイっ!
肉汁ジュワっ!
炭酸ピリっ!
肉の旨みジワっ!
米の旨みホワっ!
ありがとう!ニッポン!
ありがとう!鴨さん!
来年もまた来いよ!


で、今週のヤドカリは、足首に巻かれた黒いバンドと蜜柑色のマニキュアがお洒落なヨモギホンヤドカリちゃん。
あんさんの器量やったら、京でもあんじょうやっていけますえ。
って、島原の女衒か俺は(^^;

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初鹿!

2015-12-05 23:42:53 | 新・ほろ酔いキッチン

昨年の不作から一転して、今年は花柚が、豊年でーびる しとりとてん!
というわけで、全身棘に刺されながらとりあえず3kgほど収穫。
南国枕崎の鰹節と、北の利尻昆布、そして京の松野醤油を、炊いたり冷ましたり寝かせたりしながら、半日掛かりで拵えた出し醤油と、棘で穴だらけの手指でへらへら笑いながら絞った柚子果汁を合わせて瓶に詰め、床下に封印。
ひと夏越させて熟成を待ち、これは来年の冬のお楽しみ。
師走のお仕事第一弾「ポン酢仕込み」、まずは完遂。
ゴールはおせちの棒鱈か・・。
先は長いなぁ。

ま、そういうわけで師走である。
琵琶湖ではえり漁が解禁になって、ピチピチの氷魚があがっているんだけど、出はじめは放流用や養殖用、あるいは料亭なんかに回されるので、我々(善良な)庶民の食卓に並ぶのはもう少し先。
無いものねだりをしてもしゃあないんで、今宵は先に届いた山の幸でほろ酔いキッチン。

脂肪分は皆無なのにとろりと滑らかな舌触り。
赤身なのに口中でほろりとほどける食感。
噛みしめるほどにふわりと広がる肉の甘み。

言わずと知れた・・(って言ってるけど)ニホンジカの背肉の刺身である。

この、一期一会・・(って毎年食ってるけど)の美肉に合わせるのは、冷蔵庫でひと夏越させて熟成させた酵母培養槽の廃液(く、くるしい)!
これぞ正真正銘、一期一会の味わい。
力のある米の旨みが、野趣あふれる赤身を恋の卍固め!
獺祭、鍋島なんぼのもんじゃい、かかってこんかい十四代・・と、鼻息荒く飲みほして、冷蔵庫からいそいそと出すのは、〆張鶴の搾りたて生原酒。

鮮度が命の原酒だけに、遠国の酒はなかなか飲む機会がないのだけど、今回手に入ったのは僥倖だった。
〆張鶴は、八海山、越乃寒梅と共に、越後端麗三羽烏という位置づけなんだけど、さすが原酒だけに、しっかりとしたボディでももんじ相手にもときめきのサブミッション、スコーピオンデスロックでがっちりホールド。
舌の上で微かにはじける炭酸が肉の甘みをスパークリング!

かつて権力者が政治利用のために仏教を導入して「不殺生戒」などという教義を植えつけたおかげで、多くの日本人は米の旨みと獣肉の旨みの相性を知らずして千年以上も不毛の時を過ごしてきたわけだ。
まさに宗教による食文化の弾圧である!
そういえば五戒には「不飲酒戒」なんて言うふざけたのもあったっけ。
よかった、仏教徒じゃなくて(笑)
とかなんとか言ってるうちに、〆張鶴もご完飲。
こりゃ、いつかみたいに肝臓腫らしても、飲みすぎなんかE型肝炎なんかわかりまへんな。
ま、どっちもどっちだし、どっちでもええけど(酔死)

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